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パリのバリスタはロマンチスト

柔らかく透き通るような光が、ふんわりと差し込むカフェのカウンター。
パレロワイヤルの庭園を行き交う人々を眺めながら、ゆっくり味わうコーヒー。

軽やかな笑顔で入ってきたムッシューがカウンターでエスプレッソを注文すると、小さな店内に広がるコーヒーの香り。
店員さんとの会話から、ムッシューが常連のお客さんだと分かる。
(オープンしてまだ間もないカフェなのに!)

「自分が昔バリスタの研修を受けていた頃にさ、、、」とお客さんムッシューが語り始め、そこからコーヒーを入れる時の温度や秒数の話で盛り上がる2人。
コーヒーって奥深いよねと思いながらも、私は全然詳しくないので、本を開き読書に集中する。

しばらくして顔を上げると、2人の話題は「冬の光」に移っていて、お客さんムッシューが「冬の光の丸みを帯びた感じが、夏の光より断然美しいと思うね」と言い、この日の朝の光を褒め讃える2人。
バリスタってコーヒーの事以外にも、感受性が豊かな人たちなんだなと思う。

この美しい光を収めておきたいと店内の写真を撮っていたら、気を使って端によってくれた店員さん。
「できたら、あなた込みで撮りたいです」とお願いしたら、張り切って様々なポーズをとってくれるノリの良さ。
腰に手を当てたり、髪をかきあげてみたり、キメ顔を向けてくれたり。
「もうちょっとナチュラルな感じで大丈夫ですよ〜」と笑いながら撮った思い出の写真。

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