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人の叫びは洗脳道具じゃない


好ましくないやり方だったので
記しておこうと思います。

必要な人に届きますように



パートナーがある団体の講習会に
泊りで参加してくる、といった

私はその団体の代表者の人柄が好きではないので
あまり嬉しくはなかったが、

何を学ぶかは本人の自由なので、
特に止めたりはしなかった

申し込んだと聞いたときから
“なんか嫌” な感じはしていて、

でも、その時は単純に
「家族でクリスマスよりそっち優先すんのかー」
って嫉妬で嫌なのかな?と思っていた



講習会に出発する日、
朝から彼と波長が合わない

緊張してんのかな?
そう思い流しながら、
いってらっしゃいと見送って、

私も子どももそれぞれの週末を楽しんだ。



「終わったからこれから帰るね」

その連絡をもらったときも
何か変な感じがする

ちょうど私たちも出かけていたので、
途中で合流して一緒に帰宅する。

やっぱり何かが嫌だ

どれぐらい嫌かというと、
少し身体があたるだけでも、
ぞわってするぐらい




「どうだった?講習会」

さりげなく聞いてみる

「あ、うん、ためになったよ」

「そう、どんなことしたの?」

「えっと…」

「?」

「秘密…」

「は?」

「言えない…」

「言えないようなことしてきたの?笑」

「いや、なんか、重すぎて…
 どう話せばいいかわからない…」

「そっか…」


( なんかしらの
 マインドコントロールされたかな)

心の中で思いつつ、


でもそういうのって
問い詰めたところで余計に隠すから
本人が話したくなるまで放っておこうと思った


放っておくとはいえ
気まずい空気が流れる

話してくれるまで
数日~数週間かかるかなー
なんてぼんやり考えていたけど、

その晩、娘が突然、
原因不明の嘔吐をして、

自然と二人で協力して
対応や片づけをする流れに

それが切り替わるきっかけになったのか、
洗濯機を回してる間に
彼が話し始めた



「実は…講習会の中で…
 遺書を書いてさ…」

「遺書?
 …自分の気持ちを知るためのワーク的な?」

「うん、そう。
 それが魂の志なんだって」

「ふーん。それは、私には重くない話だから、
 話してくれて大丈夫だよ」

「でね、その遺書を書く前に
 見せられたビデオがあって」

「うん…?」

このあたりから
茶色っぽい緑が脳内を占拠し始める

「特攻隊の人たちの遺書なんだけど」

「うん」

「それが過激で…」



“嫌な感じ”の正体が
なんとなくわかった気がした


「つまり、その講習会の指導者たちは、
 特攻にいく人たちの心の叫び=魂の声
 だと思ってるってこと?」

「うん…今まさに死ぬってなったときに出てくる言葉=本当の望み、みたいな…」

「うーん、今の話を聞いて、
 違和感覚えたところ幾つかあるけど…」

ということで、
私なりの考えを彼に伝えました。





まず、

“もし今すぐに自分が死ぬとしたら”
“もし今すぐに大切な人が死ぬとしたら”
を考えることって、

何もヤバイことじゃないです


私自身は日常的に考えるし、
もし大切な人が定期的に考えてくれていたら
嬉しいなとも思います。

そんな自然なことを
“わざわざヤバイことのように演出“ して
特別感/閉塞感 を持たせる意味がわかんない
し、


仮に
「だって普通に考えても実感わかないじゃないですか、本当に死に向かいゆくような状況を体感してもらうためですよ」って向こうが反論してきたとしたら、

「は?あんた、特攻隊経験したことあんの?経験したことないもんが体感してもらうとかどの口が言ってんの?自分の命と向き合うことが目的なら他にも方法ありそうやけど。あえてそのやり方を選ぶところ、別の意図があんじゃないの?」って言い返すわ



それとさ、
「特攻隊の人たちの最期の想い=本心」って
なんで言い切れるの?

実際に特攻隊の方々に聞いたわけじゃないから
私も、てか、誰にも知る術ないけどさ、

あくまでも推測になってしまうけど、
“洗脳状態”や“錯乱状態”の方も
いらしたんじゃないだろうか

たとえセンセーショナルな内容だったとしても、
無理やり自分に思い込ませた考えとか、
“精神を保つためにあえて極端に偏らせた思考”
から産まれた言葉の可能性だってある


平和ボケしてる私の推測なんて
まったく的外れかもしらんけど


「心」と「体」の一致してない状態で
靈(魂)の声って聴けるんでしょうか?



もし、戦争のような殺す殺されるの極限状態にあって初めて、魂の声を聞くことができると言うのなら、

団体の理想に「平和」の文字使わんでほしい



何より、
人の命の叫びを利用して
人をコントロールしようとしてる
そのやり方が
めちゃくちゃ嫌やねんけど




一通りの考えと気持ちを述べた後、

「悪いけど私はその遺書もらっても困るかな。
 幸せな状態のときに書いてほしいよ。」

と伝えた。


落ち着いて話を聞いてくれたパートナーくん、

「なんか俺…
 目がさめてきたかも…」

少し考えて、

「今日書いた遺書は、破いて棄ててくる」

と立ち上がった。


「破くだけでも接続は切れるけど、
 念が入ってるなら
 燃やすことをオススメするよ〜」


…10分後…


「燃やした。
 なんかすごいスッキリした!」

さっきまでとは違い、
ハリのある声が聞こえてきた。

「おかえり、パートナーくん」

いつもの彼がそこに立っていました。


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