人の叫びは洗脳道具じゃない
好ましくないやり方だったので
記しておこうと思います。
必要な人に届きますように
…
パートナーがある団体の講習会に
泊りで参加してくる、といった
私はその団体の代表者の人柄が好きではないので
あまり嬉しくはなかったが、
何を学ぶかは本人の自由なので、
特に止めたりはしなかった
申し込んだと聞いたときから
“なんか嫌” な感じはしていて、
でも、その時は単純に
「家族でクリスマスよりそっち優先すんのかー」
って嫉妬で嫌なのかな?と思っていた
…
講習会に出発する日、
朝から彼と波長が合わない
緊張してんのかな?
そう思い流しながら、
いってらっしゃいと見送って、
私も子どももそれぞれの週末を楽しんだ。
…
「終わったからこれから帰るね」
その連絡をもらったときも
何か変な感じがする
ちょうど私たちも出かけていたので、
途中で合流して一緒に帰宅する。
やっぱり何かが嫌だ
どれぐらい嫌かというと、
少し身体があたるだけでも、
ぞわってするぐらい
…
「どうだった?講習会」
さりげなく聞いてみる
「あ、うん、ためになったよ」
「そう、どんなことしたの?」
「えっと…」
「?」
「秘密…」
「は?」
「言えない…」
「言えないようなことしてきたの?笑」
「いや、なんか、重すぎて…
どう話せばいいかわからない…」
「そっか…」
( なんかしらの
マインドコントロールされたかな)
心の中で思いつつ、
でもそういうのって
問い詰めたところで余計に隠すから
本人が話したくなるまで放っておこうと思った
放っておくとはいえ
気まずい空気が流れる
話してくれるまで
数日~数週間かかるかなー
なんてぼんやり考えていたけど、
その晩、娘が突然、
原因不明の嘔吐をして、
自然と二人で協力して
対応や片づけをする流れに
それが切り替わるきっかけになったのか、
洗濯機を回してる間に
彼が話し始めた
「実は…講習会の中で…
遺書を書いてさ…」
「遺書?
…自分の気持ちを知るためのワーク的な?」
「うん、そう。
それが魂の志なんだって」
「ふーん。それは、私には重くない話だから、
話してくれて大丈夫だよ」
「でね、その遺書を書く前に
見せられたビデオがあって」
「うん…?」
このあたりから
茶色っぽい緑が脳内を占拠し始める
「特攻隊の人たちの遺書なんだけど」
「うん」
「それが過激で…」
“嫌な感じ”の正体が
なんとなくわかった気がした
「つまり、その講習会の指導者たちは、
特攻にいく人たちの心の叫び=魂の声
だと思ってるってこと?」
「うん…今まさに死ぬってなったときに出てくる言葉=本当の望み、みたいな…」
「うーん、今の話を聞いて、
違和感覚えたところ幾つかあるけど…」
ということで、
私なりの考えを彼に伝えました。
…
まず、
“もし今すぐに自分が死ぬとしたら”
“もし今すぐに大切な人が死ぬとしたら”
を考えることって、
何もヤバイことじゃないです
私自身は日常的に考えるし、
もし大切な人が定期的に考えてくれていたら
嬉しいなとも思います。
そんな自然なことを
“わざわざヤバイことのように演出“ して
特別感/閉塞感 を持たせる意味がわかんないし、
仮に
「だって普通に考えても実感わかないじゃないですか、本当に死に向かいゆくような状況を体感してもらうためですよ」って向こうが反論してきたとしたら、
「は?あんた、特攻隊経験したことあんの?経験したことないもんが体感してもらうとかどの口が言ってんの?自分の命と向き合うことが目的なら他にも方法ありそうやけど。あえてそのやり方を選ぶところ、別の意図があんじゃないの?」って言い返すわ
それとさ、
「特攻隊の人たちの最期の想い=本心」って
なんで言い切れるの?
実際に特攻隊の方々に聞いたわけじゃないから
私も、てか、誰にも知る術ないけどさ、
あくまでも推測になってしまうけど、
“洗脳状態”や“錯乱状態”の方も
いらしたんじゃないだろうか
たとえセンセーショナルな内容だったとしても、
無理やり自分に思い込ませた考えとか、
“精神を保つためにあえて極端に偏らせた思考”
から産まれた言葉の可能性だってある
平和ボケしてる私の推測なんて
まったく的外れかもしらんけど
「心」と「体」の一致してない状態で
靈(魂)の声って聴けるんでしょうか?
もし、戦争のような殺す殺されるの極限状態にあって初めて、魂の声を聞くことができると言うのなら、
団体の理想に「平和」の文字使わんでほしい
何より、
人の命の叫びを利用して
人をコントロールしようとしてる
そのやり方が
めちゃくちゃ嫌やねんけど
…
一通りの考えと気持ちを述べた後、
「悪いけど私はその遺書もらっても困るかな。
幸せな状態のときに書いてほしいよ。」
と伝えた。
落ち着いて話を聞いてくれたパートナーくん、
「なんか俺…
目がさめてきたかも…」
少し考えて、
「今日書いた遺書は、破いて棄ててくる」
と立ち上がった。
「破くだけでも接続は切れるけど、
念が入ってるなら
燃やすことをオススメするよ〜」
…10分後…
「燃やした。
なんかすごいスッキリした!」
さっきまでとは違い、
ハリのある声が聞こえてきた。
「おかえり、パートナーくん」
いつもの彼がそこに立っていました。
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