見出し画像

家を買う(23) マンションは焦って買うな

 わたしは賃貸暮らしから一刻も早く解放されたかったので、契約の更新時期に間に合うように今のマンションを買ったわけだけれども、購入を焦ったことは一番のミスだったと思ってる。賃貸は契約期間の途中で出ると敷金が返ってこない。敷金ったって家賃の一ヶ月分と同額なんだから大したことないのに、ちょっとでも無駄を出さない為に「なんとしても更新までに出ていく」と退路を絶ってしまった。

 これから何百万もするもの買うってのにたったウン万をケチった結果、マンションを吟味する時間が充分に取れず、期限ギリギリになって決めた物件が大はずれだったのだ。だから、新築にしろ中古にしろ、これからマンションを買おうって人は、絶対に焦らないでほしい。

 あと「絶対買うんだ」という決意も固くしない方がいい。とにかく不動産屋さんには悪いけど、たくさんの物件を、時間をかけて見ること。その上で気に入ったものが出てこなければ、一旦「今はやめとこう」と思えるくらいの気持ちで臨むのが一番いい。

 マンションの上っ面だけ見てちょっといいからって舞い上がっちゃうと一番大事なところを見落としてしまうから、キャッキャせずに「スンッ」って気分でやってほしい。

 特に中古の場合、マンションを内見する前に予習すべきことをあげていく

・管理費と修繕積立金が同地区同スペックの物件に比べて極端に安くないかチェック(ここにお金がかかっていないマンションは管理が行き届いていない可能性が高い)
・マンションの修繕記録は必ず見せてもらう。(見せてくれない、あるいは記録がない物件は候補から外す)
・マンション全体における管理費、修繕積立金の滞納が多くないかチェック
・可能であれば床、戸境壁の厚さを教えてもらう
・管理規約を見せてもらう(時代に合わないルールがないかチェック)
・そのマンションに住んでいる人の年齢層を聞いてみる

実際に内見する時にはこんなことに気をつけてほしい

・ゴミ置き場が清潔に保たれているか
・掲示板の掲示物が極端に古くないか。また広報、工事・点検・清掃の日程などが貼られているか。
・エレベーター内にごちゃごちゃ貼り紙がないか
・建物内通路が暗くないか
・来客用駐車場の使い方がわかりやすく明示されているか
・外から見た時に、中が荒れている住戸はないか(カーテンがボロボロ、バルコニーにゴミ放置など)

 自分が住む住戸だけを見ていればいいわけじゃない。マンションを買おうという時に一番見なくてはいけないのは、いわゆる共用部分だ。皆が使う部分が綺麗に保たれていない物件はダメ。自分の住戸をリノベーションで綺麗にしたところで、外側が「友達を呼ぶのにちょっと恥ずかしい」と思うレベルならずっと住むのは苦痛だし、将来その外側が綺麗になる保証なんてない。

 中は制限があるにしろ、大体は自分の思い通りにできるけど、外側は自分勝手にいじれないのがマンションの辛いところ。

 チェックしなければいけないことがたくさんあるからこそ、マンション選びは時間をかけないといけないと思った。できれば同じ物件を2回以上は見て、住戸がどうかじゃなく、建物がどうかというところをよくよく見るべき。それでなかなか納得できる物件がない場合は「買わない」という判断ができるといい。

    わたしのように失敗して欲しくないので、これからマンションを買う方には不動産業者の営業トークに揺らがずに、その両の眼でしっかりと、穴の空くほど物件を見て、納得してから買って欲しいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?