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この春から『先生』になる方や、『誰かの親』になった方へ、伝えたいこと


わたしは保護者の方々からの

『頼りないから』
という声もあり、2人担任を2回、経験したことがあるんですがw🤣

1回目の初任の時の2人担任は、相手の教員に、

どうやったら楽に死ねるかな、と常に考えるところまで、追い詰められていました。


小規模校で、美術の教員は新卒の、わたし1人。週1で別の中学校の美術の先生が、授業観察と放課後の教科指導をしてくれてはいたけど、クラス運営の話も、その2人担任の先生と、もちろんしないとで。

全学年の指導案を考えたり授業準備も1人でしないといけないのに(特に美術は、道具やら出したり片付けたり、教室から別棟の美術室までも移動する必要もあるよ)
『指導』
という名の元で、個室に呼ばれて、そういう準備をしようと思っていた空き時間が、ほぼ全部、なくなる…

授業の準備しなくちゃいけないのにな、と上の空で、話を聞いてると、
しっかり話を聞け!と大声で怒鳴られ、また話が、更に長くなる…

職員室で「バカヤロウ!」
と怒鳴られたことも、1度や2度じゃ、ありません。

でもね、周りの先生も、誰もなーんにも、その先生に向かって、言わないの。

だから全部、自分が悪いんだ、って思いましたね。

実際に、今よりできないこと、たくさんたくさん、あったから。

(今のわたしは英語圏じゃない異国の地でも、友達つくれるくらいにはコミュニケーション力を上げれたけど、当時は日本語ですら話すのが苦手で、思うように気持ちも伝えられず、卒業式シーズンが近づいてくると、学活とかのたびに感極まって、生徒より先に泣いてましたわw🤣)

教頭先生に、1人で美術室にいた時に、大丈夫か、って聞かれても、
「大丈夫です」
って言うしか、なかったですよ。

だって、誰も何も言ってくれないと言うことは、みんなと同じようにできないわたしが、ぜーんぶ、悪いんだから。

唯一、
「これは異常なことだから、絶対に校長先生に報告してしたほうがいい。」
と自分のことのように怒ってくださったのは、

非常勤の音楽の先生

でした。
(実際にその先生は、わたしのいない時に、校長室まで乗り込んで抗議したと、後から教えてくれました。)

今、冷静に振り返ってみれば、わたしが体験してきたことは、あの時に音楽の先生が言ってくれたように、異常なことだと理解できますが、
その時には、そういう判断力すらない状態まで、追い詰められていたんです。

そしてこのことを、こうやって冷静な気持ちで、公に書けるくらいになるまでに、18年、かかりました。

教員退職して、絵本作家になって、新聞などの取材をしていただく機会は、何度もあって、教員時代の話を聞かれた時にも、この件については、言えませんでした。

あのまま公務員を、続けていたら…自分が退職するまで、あるいは一生、言えなかったかも、しれない。

だからこうやって話せるようになっただけ、いいんです。
もう完全に、わたしはあの出来事を、乗り越えることが、できました。

きっと同じような経験、あるいはもっとひどい体験をしていても、話せない先生たちって、いっぱいいっぱい、いると思う。

当時お世話になったスクールカウンセラーの先生にも、先日、ようやく、お礼の手紙を、書くことができました。

たぶん当時、職場で1番、親身になって話を聞いてもらい、たくさんお世話になったのに、あまりに思いだすのが辛すぎて、ずっと連絡が取れなかったんです。

(だからスクールカウンセラーさんって、生徒たちのためだけじゃなく、教職員や保護者の心の健康のためにも、絶対に学校に1人、週1度でもいいから、いた方がいいと思ってる)

8年前のニュースで、

電通の新入社員だった高橋まつりさん

が自死された時には、もう教員は退職してイラストレーターになっていたし、知人でもなんでもないのだけど、まったく他人事に思えず、心がざわざわしました。

ああ、もしかしたらわたしもフッと、あの時、あっち側にいってたかもしれない、って…胸が痛みました。

けれどだからこそ、新年度が始まる前に、勇気を出して、ここに書き記しておいたほうがいいと、思いました。

もしも…これを読んでくれている、この春から教壇に立つあなたが、
もしも、わたしと似たようなことに陥いることがあったとしても、
あるいはもう既に、そんな状況になってるとしたら、それは絶対に、
あなたが悪いんじゃないんだよ、って。

これはおかしいですって、抗議しないといけないことなんだよ。

わたしも、できることは限られるかもしれないけど、
あなたと一緒になって、どうやってその状況が変えられるか、
考えるから、って。


初任の部活動は、小規模校で美術部もなく、前任の美術の先生が好きで担当していたから、という理由だけで、やった経験もないバスケの顧問(しかも男女両方)を受け持つことになりました。
しかも外部指導コーチはついているけれど、当時は、試合はなぜかコーチじゃなくて顧問が笛を吹いて審判をしないといけない、というルール。

(バスケの審判って常に走りっぱなしで、中3男子の激しいスピードに、女子でかつ、どんくさいわたしが混ざって、どっちがファウルしたかの笛を吹け、って、いま考えても無茶ぶりすぎますよ、ほんと…
スラムダンク大好きだったのに、それで大嫌いになりかけましたよ…)

部活動では生徒たちは、3年生の子たちは比較的もう精神的に大人で、そんな新卒のわたしに同情してくれていたけど、1、2年生は、大人の事情も気持ちも理解できないし、わたしと同じ年の女性外部指導者(しかも美人だった〜w🤣)の方を慕い。

保護者だって、技術指導できないわたしなんかより、子どもたちの力を伸ばせるコーチの方が、いいに決まってるじゃないですか。(しかも美人wしつこいww🤣)

そんな状況だとしても、自分が、休日もGWも夏休みも、部活動の引率をやらないといけない。

なぜなら顧問だから。

次年度から、さすがに変えてもらいましたが、それでも土日も活動を求められる、運動部…

同じく顧問をしていた教務の先生からは、部活はボランティアで、辞めたければ辞めればいい、と言いわれながらも、
辞めたら、生徒たちの活動はどうなるのかとか、
生徒のために、それはいいことなのか…

立場が上の人からそんなふうに言われたら、もう、半ば、脅し

のように感じていました。

20代で、休日も部活動の活動を求められ、これでわたしが、婚期を逃したり、子ども産めるタイミングを逃したりしたとしても…
あるいは、教科指導すらも、きちんとできなかったとしても(そもそも教員や保護者の方の中でも、教科によって優劣をつける方たちがいて、そういう方たちにとっては美術なんて、教科のうちにすら、入ってなかったりするんですよ)

保護者の人も、職場の先生たちも、だーれも責任、取ってくれないよな、

と思い、

意地でも時間見つけて、美術の造形研究会に通って研究発表して、放送大学でも司書教諭や特別支援の勉強して、資格とって、プライベートでも、外の交流会にも積極的に参加して、絵本教室に通って、作品つくって、個展して…

だから、2人担任の話から、脱線しましたが、

クラスは1人で見るより、2人以上で見たほうが、生徒たちと関わる大人が増えていいとは思いますが、2人担任だから安心、とは、決して思いません。

キャリアや年数に開きがある2人担任の場合は、年長者の人間の権力が、概して強くなり、
性的被害までいかなくても、パワハラや嫌がらせは、『聖職』の教員同士の間でも、簡単に起こりえます。

(教師の仕事は『聖職』であっても、教員は『聖人』ではない、って、恩師の1人からも、何度も言われたことがありました)

先生方の生活のかかった教育現場において、わたしのような弱い人間を助けるメリットがない、と判断されれば、簡単に、異常な出来事も、なかったし、見なかったことにされます。

(卒業生の子たちもけっこう読んでくれてるから、念のためここにも書いておくけど、2回目に2人担任したK先生のほうは、いつも温かく見守ってくださってたよ🌸😂)

男の先生だから安心、女の先生は頼りない、って性別で判断したり、態度変えたりするのも、やめてほしいです(ま、わたしの場合は、実際にどう考えても頼りなかったですがね、すんませんw😂❗️)

わたしが自分自身の人生で、身をもって経験してきて、ようやく最近、人に話せるまでには、傷が癒えてきた話です。

本当に、ここまでの気持ちになるのに、長い長い、時間が必要だった。

だから、『誰かの親』になられた、保護者の方々にも、ご相談したいんですが。

子どもたちはもちろんなんですが、
これから教育現場に立ちたい、
立とう、という熱意をもった若者も、
”経験値のない頼りない相手”というフィルターで見るのではなく、
子どもと共に育てていく、という温かい気持ちで、
見守ってくれは、しないものでしょうか…❓
(*もちろん教員側にも、給料もらう以上、プロ意識は必要ですが)


わたし自身は、そんな大人に、なりたくて。

あの頃の自分のような目に遭う若い先生たちは、2度と、出したくなくて。


もともと弱っちいけど、彼らのフォローや、相談に乗ってあげられるくらいの器はある、強く、頼りがいのある人間に、なりたくて…

紆余曲折ありますが、そんな中で今もずっと、バラエティある経験値を人生の中で増やしていこうと、実践してます🎨📚🍳🇬🇧🇫🇷

子どもたちの、勉強や、部活動…

教員だけじゃなくて、保護者や地域の方が交代でみてあげたり(大人とのコミュニケーションをとる練習にもなるよ)
もっと教員以外の大人(もちろんきちんとした倫理観の高い、良識あるひとね)
が生徒たちと接する機会が日常的にあってもいいのにな、とずーっとずっと、思っていました🏫

公教育の現場からも、今は日本からも離れて、仕事だって、休業中ですが…

その中でも何かきっと、自分にできることはある、と思い、こうして思いを、したためました。

子どもたちも、若く希望に溢れた先生たちも、
大人であるわたしたちも、
まちぐるみで、みんなで一緒になって、
育ちあっていけますように…🥰🌸✨

📚高橋まつりさんのお母様の手記(2021年12月25日読売新聞)https://www.yomiuri.co.jp/national/20211224-OYT1T50313/2/

📚ジャニーズ喜多川氏、性加害の報道(2023年3月7日 イギリスBBC🇬🇧公共放送)
https://m.youtube.com/watch?v=lwXrHuACX-s&fbclid=PAAaYCOD2MsTnOFVYV93uTvZ1PGexImVnI9oVzhU7zZampC3e1xpBcP_oarms

📚部活動地域移行の話
https://kyoin.co.jp/column/extracurricular-activities-regional-migration/

📚沖縄、教員不足で40人学級に戻すニュース
(教員不足への対応は、保護者や教育学部の学生、地域の人たちも、机間巡視や学習支援の手伝いをするとか…
口だけじゃなく、誰かがなんとかして、じゃなく、
必ずその地域の教職員以外の、大人たちの手と協力が、必要だよ…❗️)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/okinawa/20230221/5090022056.html

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