フェルナント・フォン・シーラッハ 「犯罪」

著者のシーラッハは、ドイツ人弁護士。彼が今までに経験してきたこと、想像上のこと、を物語として読者と共有している。「犯罪」は、ショートストーリーの短編集だけれど、タイトルから想像するような、単なる推理小説とは異なっている。それぞれの事件の背景にあったものとか、もっと人間的な部分とか、その深みを考えさせてくれるような一冊。

痛快ものから感動ものまで、それぞれの事件を通して様々な感情の旅をさせてもらった。その中でも、「エチオピアの男」というタイトルの物語は私の心を捉えて今も離さない。このストーリーを読んだ読者のすべての人が、主人公ミハルカの幸せに安堵の心と、ちょっぴり自分まで幸せな気持ちになってしまうだろう。最後に訳者が書いていたように、残り三冊、シーラッハの著書の翻訳が出ているから、そちらも読んでみたいな。#小説, #感想 , #ドイツ文学 ,#note初投稿


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