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アンソロジー『約束』コメント集

文学フリマ京都(2024.1.14)
愉怪屋(藤白圭さん)のブースにて
頒布するアンソロジー『約束』
執筆者、絵師さんの「あとがき」ならぬ、「はじめに」のコメント集です!
よろしくお願いいたします。
記事に[扉絵先行作]と記載されているものは、扉絵を先に描いていただき、そのイラストからインスパイアを受けて書いた作品ということです。

(※以下敬称略)


1.遡及効 作:紫倉紫

[扉絵先行作]
普段、自分が思いつく話とは一味違うものが書けたら。そんな期待から扉絵先行に名乗りを上げました。
そして、描いていただいた素敵な扉絵を見て「こ、これは……。目論見通りだけど難しい」と、頭を抱えることに。
実はこれまで『妖』が出てくるタイプの話は書いたことがありませんでした。
どう書けば良いかわからず、とりあえず、扉絵を描写してみました。そのうちに、主人公は女性にしよう、電車通勤をさせようと、徐々に設定が固まっていきました。それでもどんなストーリーになっていくか自分でも見えず……。
「これは未来のあなたが私と交わした契約書です」
この一文が浮かんで、ようやく、書きあげられると確信が持てました。

扉絵:あけち桔梗
イラストでこだわったところ
中心となるキャラクターの彩度を上げ、周囲を暗くすることで一際目立つように仕上げました。

■見どころ
「狐などの動物霊はお供えや約束ごとをしっかり守らねば後から色々と怖い」というオカルト話を前にどこかで聞いたような気がしたので、その話を元に「極道稲荷」というイメージで描いていました。
どんなキャラクターとして登場しているのか、こんな話になるだろうかと予想しながら、原稿が上がるのをとても楽しみにしていました。結果、予想外のお話に仕上がっていて、とても楽しく読ませていただきました。参加させていただいてとても嬉しかったです!

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紫倉紫  [LINK
あけち桔梗[LINK

2.新しい世界 作:きたみまゆ

約束というテーマを考えた時に「新しい世界」という言葉が浮かび、タイトル先行でストーリーを作りました。
当初はボーイミーツガール的な青春モノにするつもりで、graffageさんにあらすじをお伝えしてイラストをお願いしたんですが、書き進めるうちになぜかまったく違うお話になりものすごく焦ったのを覚えています。graffageさんには扉絵完成までとても細やかに対応していただいて本当に感謝しています。
試行錯誤しながら書きましたが、最終的に私らしい部分とらしくない部分がいい感じに混在したお話になったかなと思っています。
読み終えた時に少しでも前向きな気持ちになっていただけたらうれしいです!

扉絵:graffage
この度も素敵な作品のイラストを担当させていただき、ありがとうございました!

イラストでこだわったところ
今回は特に木漏れ日の表現にこだわってみました。
作中のキーワードのひとつは「夕方」。当初は茂る緑や青い空(初夏)のイメージのみで描写していましたが、光の色合いを通して、うっすら夕日の雰囲気も内包するような表現にトライしてみました。

■見どころ
見どころ、と言われると難しいですが、やはりこだわりポイントを見てほしいです!笑
少年の表情も、主人公の新しい世界を安心して見守るような、やわらかい笑顔を意識して描写したつもりです。作品読後の余韻と併せてご覧いただけますと幸いです!
イラスト製作にあたり、作者のきたみまゆ様からコメントをいただき、より充実した表現にすることができました。
この場を借りて改めて感謝申し上げます。

■作品の感想
過去や環境の呪縛にとらわれ、自分を大切にすることができない主人公。大切な人との約束を通して呪縛から解放される主人公。そこから一歩ずつ踏み出していく新しい世界、晴れ晴れとして気持ちいいですね。日々鬱々と社会の歯車になっている私自身にも重なり、かつ作中の曲が私のノスタルジー琴線とマッチして、とても素敵な余韻の作品でした。
すばらしい作品をありがとうございました!

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きたみまゆ[LINK
graffage  [LINK

3.約束の夏 作:望月麻衣

[※扉絵先行作]
今回、実は深刻なスランプ状態に陥っておりまして汗
締め切りが近付くのに原稿が書けず、苦肉の策として、先に扉絵を描いていただき、出来上がったイラストを見て、お話を書こうと決めました。
とはいえ、それでも書けるのか不安はあったのですが、完成したmimoriさんのイラストが本当に素晴らしくて、一気にお話が浮かんで書き上げることができました (mimoriさん、ありがとうございます)。
今作は『京都船岡山アストロロジー③』にちらりと登場する編集者の物語です。
舞台が私の好きな『閉鎖された村』ということでノリノリで書けました。扉絵の少女がなぜ物憂げに小指を絡めているのか──読んで確かめていただけると嬉しいです。
※ちなみに題材が今アツい『閉鎖された村』ですが、この原稿はゲ謎を観る前に書いています笑

扉絵:mimori
イラストでこだわったところ
今回は「イラスト先行で」と伺った時から、ならセーラー服の女の子を描きたいな、と。約束の手話も私の中では早々に決まっていましたが、それもありきたりかと思い、念の為に他にも数点ラフを用意しました。なので、正直こちらを選んで頂けて嬉しかったというのが本音です。
大事なテーマとなる『約束』の手話には結構こだわりました。どうすれば見栄えが良くなるのかと、ずっと小指を絡ませながら鏡の前で悩んでいましたね。端から見たら滑稽だったろうなぁと思います(笑)

■見どころ
髪やスカートの靡かせ方、逆光にするなどと、シンプルな構図なりに情報量には気を使ったつもりです。今回はイラストありきで小説を書いていただいているので、物語を読み終わった後にもう一度扉絵を見返し、新たな何かを感じとっていただければ嬉しいなと思います。

■作品の感想
イラストをどのように料理して下さるのかと、読んでいる最中はずっとドキドキ。少女の描写が出てきた時には、思わずキタっ!となりましたし、あのサインをこのように生かしてくださるとは!などといちいち感動の嵐でした。先が読めるようで読めない展開にも最後まで楽しませて頂きました。

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望月麻衣 [LINK
mimori    [LINK

4.約束の指切り 作:葛西竜哉

今回文フリのお話を頂きまして、参加されている豪華メンバーに負けない話を作らないとという、大変なプレッシャーの中、お題が「約束」ということで、真っ先に頭に浮かんだのが、指切りげんまんという言葉です。
少しネタバレになりますが、幼い頃の指切りの約束が、大人になった現在も生きていて……。
そんな話をホラーにしてみようと思いついたものの、そんな在り来たりな設定では、他のメンバーからクレームが来そうなので、最後に陣内智則さんが「いや、オマエかい!」というツッコミを入れるようなオチにしなければと思い、思案しました。
結果としては、僕なりに上手く収まったつもりなので、読者の皆様にも「いや、オマエらかい!」とオチにツッコんで頂けたら幸いです。

扉絵:あがたゆう
■イラストでこだわったところ

作品の雰囲気を壊さない事に一番気を配っています。多分ホラーは『人生初』だったので、どうすれば雰囲気を出せるのか、ずっと考えながら描かせて頂きました。ちゃんと表現出来ているかはとても不安なのですが、普段カラーではしないような、線を多めに使ってみたり、色々と試行錯誤をしつつ、楽しく取り組ませて頂きました。

■見どころ
黒い手の位置の違いに、想いや意図を表現出来ていたらいいな……と思います。あと何故か勾玉や木の玉の質感を出す事に力を注いでしまいました。

■作品の感想
ラスト、怖さの種類の変化にゾッとしました。どうなるんだろう……とドキドキしながら読み進めていくうちに絡め取られてしまう感覚、正にホラーでした!
作品に携わることが出来て、とても光栄です。
ありがとうございました。

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葛西竜哉   [LINK
あがたゆう[LINK

5.未来の君へ 愛を込めて 作:野々山りお

「未来の約束」を書きたいと思い、それなら過去に戻るしかない!と、念願のタイムリープものに挑戦できました。
しかし、当初考えていた内容では規定の一万字に収まらず、エピソードを削って文字数を減らすことに本当に苦労しました。そんな中で扉絵のラフをいただき、この場面はなんとしても盛り込まねば!と頑張りました。
実は扉絵の題字は、RIKAOさんにご提案いただいて私が手書きしています。イラストを邪魔しないようにすごく練習しました。こうして振り返ると本当に共同作だなぁと思います。素敵な経験ができて楽しかったです。

扉絵:RIKAO
この度はアンソロジー『約束』に参加でき、大変嬉しく思います。お話いただいたときから、また至高の一冊ができあがるのかと楽しみでなりませんでした♪
今回初めてりお先生と組ませていただいたのですが、初めに絵柄の希望をお聞きしたら、キラキラでと返ってきたので、RIKAOの真骨頂でやらしてもらいました♪
毎度仕上げのタイトルを入れるのが苦手なのですが、デザイナーの友人に、この絵なら手書き風がいいとアドバイスしてもらい、それならぜひ、りお先生ご自身に書いていただこう!とお願いして実現しました。そんなわけで、扉絵は二人の合作となっているので、そこもぜひ楽しんでいただければと思います♪
こういうことができるのも同人誌ならではの楽しみですね!
素敵な機会とご縁をいただき、ありがとうございました!

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野々山りお[LINK
RIKAO     [LINK

6.来世まで待てない 作:鳥谷綾斗

有難いことに余命アンソロジーに続いて参加させていただきました。前作の『余命交換サービス』を読み直したところ、
「我ながら良い話だがどうにも重い……もう少しウキウキワクワクの足取り軽い老後があってもいいのでは……?」
となって作った物語です。アンサーソング的な感じです。
テーマを引き立たせるために、主人公と、祖母の花梅さんの人物設定は真逆にして、ちょっとした仕掛けも入れました。
でもいちばん頑張ったのは、いかに花梅さんをかっこよく描けるかです。お粥さんのイラストがあまりにも素敵だったので(ありがとうございます!)、より励めました。楽しんでいただけたら幸いです!

扉絵:お粥
■イラストでこだわったところ

美魔女というか、大人の女性の妖艶な微笑みの唇と唇の赤が一番目立つようにするにはどうすればと思いながら描いてました。

■見どころ
作品を読んで頂ければすぐ解るので、シワを入れたりシルバーのお婆ちゃんを強調してません。こだわったところでも書きましたが大人の女性、美魔女、この人はいったい何故微笑んでるの!?と興味をもって頂ければ嬉しいなと。

■作品の感想
ネタバレになるので書けないのが毎回辛いのですが、ざまぁ系とおもいきや、え!そうくるの!?という驚きあり、この作者様は「約束」というテーマをこんな風に使われるのか!!と新鮮に感動して読ませて頂きました。
アンソロジー本「約束」参加させて頂きまして、心から感謝してます。鳥谷綾斗様の作品に触れさせて頂き、重ねて感謝です。

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鳥谷綾斗[LINK
お粥     [LINK

7.シシノヤ 作:千冬

今回もお声がけいただき、参加させていただきました。テーマが「約束」ということでしたが、考えついたものが怒りや嫌悪などの負の感情を前面に押し出したものでした。なので、未来に繋がる希望の約束ではなく、過去の約束を壊すようなものでもいいんじゃないか、主人公の感情のままに捻じ曲げられた約束があってもいいんじゃないかと考えながら書いてみました。ファンタジーで和でダーク寄りにしたつもりです。読んで下さった方々に楽しんでいただけたら幸いです。

扉絵:ヤマヂ
■イラストでこだわったところ

和風ファンタジーでイメージを頂いてたので少し和洋折衷な感じで仕上げてみました!

■見どころ
靄の中に白狐の尻尾のようなものを描き込んでるので見つけていただけると嬉しいです

作品の感想
作品全て読ませていただきました!作家様ごとに違った視点での約束ごとの物語がたくさん拝見でき、とてもおもしろかったです!(^^)
割とホラー物とか世にも奇妙なの様な少し不思議な話が個人的に大好きなのでどれも大変楽しく読ませていただきました! 描かせていただいたシシノヤのお話はタイトルからどんなお話なのだろう?シシノヤとはなんだろう?と気になっていたので、拝見できて特に嬉しかったです(^^)

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千冬 [LINK
ヤマヂ[LINK

8.君の手紙と、君との約束 作:桜瀬ひな

今回のテーマは「約束」。めっちゃ考えました。約束といえばやっぱり子どもの時の約束かな? でもそれだと普通の恋愛になっちゃう? もう少しひねって、誰かの心に残るものが良いな、と考えてできたのが今回のお話です。少し重たいかな? と思ったのであまり重たくならず、最後は軽くなるような、光を感じるようなものに、と思って仕上げました。毎回ネックになるのが文字数! 今回もわがまま言って少しだけオーバーしちゃいましたが、私の中でもお気に入りの作品となりました。少しでも心に残る作品になれたら幸いです。

扉絵:ありす
■イラストでこだわったところ

花火の表現がとても難しかったです。背景として前に出過ぎないようにするにはどうしたらいいかや、どんなふうに描けばイメージ通りの花火になるだろうと、色んな画像や写真を参考に苦戦しつつ挑みました。
当初は主人公の髪はもっと濃い色を塗っていましたが、この花火の幻想的なイメージを損なわないように彩度を抑えたり、瞳には花火を反映させたりもしました。

■見どころ
一番力を入れたのは背景でした。この作品を彩る印象的なモチーフは、やはり花火です。
作中に一度も出てこないシーンではありますが、日常を表す青空に邂逅、ひいては未来を象徴する花火をグラデーションさせることで物語の流れを表しました。また、その花火に向けて遠い過去に交わした約束と、これから叶えるであろう約束と。この部分も作品を読んだ後でもう一度見ていただきたいと思います。

■作品の感想
作品の初めから終わりまで、舞台は高校生のごくありふれた学校生活ではあるものの、一枚の手紙で世界の見え様が対照的に変わっていく。主人公の送る日々が普遍的であればあるほど、その対比が鮮やかです。主人公がかつての約束をすっかり忘れていたのも、きっかけとなったその手紙の鮮烈さも、まるで一瞬一瞬咲いては散る花火の連続のよう……。
命の輝きとは言うけれど、時の輝きというのもまた、相まって存在するものなのだなと感じました。今は一瞬しかないけれど、その一瞬は時を超えて誰かの未来にまた、咲くのかもしれないと。鮮明で、切なさをも清々しい余韻として残してくれる、素晴らしい作品でした。この作品と出会えたこと、また表紙絵として表現する機会を頂けましたことに感謝いたします。

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桜瀬ひな [LINK

9.決められた約束 作:藤白圭

[扉絵先行作]
今回のテーマは「約束」。
正直、ホラーで「約束」というと、ありきたりな物語になってしまいそうだなと悩んでおりました。そこで“扉絵からインスピレーションを貰おう!”と、閃いた藤白。
現在『ニセモノの錬金術師』連載中のうめ丸先生に「『約束』をテーマに、自由な発想で扉絵を描いてください!」とムチャ振りしてしまいました。
結果、藤白の予想を遥かに越える美しい扉絵を描いていただけました。
しかも、その扉絵には、『意味深』な部分がっ!!
思わず顔がニヤけましたね。
お陰で「約束」の“うまい”使い方と、とにかく「顔がいい」(←ここ、重要ポイント)という見せ場が決まりました。
本当に、うめ丸先生には感謝しかありません。
扉絵からどんな物語になるのかを想像してから読んでくださると、より一層楽しめる作品になっているかと思います。
うめ藤コンビ(え!?)の新感覚ホラー(?)を是非、堪能して頂けたら幸いです。

扉絵:うめ丸
■イラストでこだわったところ
今回は、「約束」というテーマを頂いてそのテーマで描かせて頂いた絵から藤白先生が小説を書いて下さるとの事で普段とは違う感じでめちゃくちゃ緊張しました…!楽しみなのと、ちゃんと伝わる絵を描けるかな…?と不安でいっぱいいっぱいになりました。こだわった所は、イメージで伝わる所をちゃんと描けたかどうかです。

■見どころ
お店の窓の外の風景の中の男性と店内の女性の雰囲気の対比を見て頂けましたら嬉しいです!

■作品の感想
藤白先生の書かれる女性は「さすが…!」って所が大好きです。亜由美ちゃん、凄く素敵でした…!
「アンデルセン」が出てきた時は、来た…!と。そして読後にゾワゾワ鳥肌が立ちました。凄かったです!
今回も素晴らしい作品に携わらせて頂きましてありがとうございます!
凄く楽しかったです。
凄い作品を作って下さる皆様方の中に呼んで頂けました事、本当に嬉しいです。
ありがとうございました!
またどうか是非よろしくお願いいたします!

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藤白圭 [LINK
うめ丸 [LINK

10.約束 作:白石さよ

[扉絵先行作]
二度目の参加となる今回は、絵師様が描いてくださった絵をもとに作品を書き上げるという、私にとって初めての形に挑戦しました。かな様の絵を頂いた時、鮮やかな世界観に驚き「これに見合う作品を書けるだろうか」と悩みましたが、本当に素晴らしい体験になりました。
見どころは「鳥居(神社)」「幼いヒロイン」「浴衣」「金魚」「水神と思われる男」「常世との狭間」など、絵に含まれる要素をほぼ踏んだことです。また舞台となる町や神社は、私の故郷である兵庫県の某所をイメージしました。心に思う度なぜか切なくなる故郷。子供時代のほろ苦い記憶。そうしたものを込めています。
もう一つの見どころは、いつもはリアリティを守る作風の私にとって初めての「あやかし」ということ!
ジャンルを超えてエブリスタの文士と絵師が結集するこの感動。
素晴らしい絵を描いてくださったかな様、企画・進行くださった皆様、本当にありがとうございました!

扉絵:かな
■イラストでこだわったところ
今回は絵を先に描いて、そこから先生方が物語を作ってくれるという今までにないパターンでのご依頼でした。
その為こだわった所というよりは、わかりやすい情報を画面に入れる事に専念した感じです。そして、反省点も色々。イメージを固めやすく、かと言って限定してしまうと良くないと思っていたのに、かなり限定されたものになってしまったなぁと。
遊びがなさすぎて、白石先生には申し訳ない気持ちです。

■見どころ
見どころはちょっとレトロ感にこだわった色味ですかね。褪せたどこか懐かしい雰囲気が伝わっていたら本望です。

感想
白石先生の作品を拝読して、自分の絵からこんな静かなヒューマンドラマが生み出された事にまず感動しました。
私自身がこういった一見、淡々としているように見えるヒューマンドラマ系が好きなのでとても嬉しかったです。最後のシーンは頭の中で映像が流れて、絵を描き起こしたくなる衝動に駆られたくらいです。
里津が少し大人になっていく瞬間に立ち会えて、なんともいえない気持ちになりました。
是非、皆様も体感してください。

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白石さよ [LINK
かな        [LINK] 

11.空に還す 作:神谷信二

今回、【約束】というお題を頂き、真っ先に思い浮かんだのはありきたりな日常の中で交わされる親と子の約束でした。
ただ、書き込めば書き込むほど、ありきたりな日常ならぬ、ありきたりな話になりそうだったので1から書き直し、本作【空に還す】が誕生しました。
幼い頃の願い【約束】が、大人になってから現実のものとなった時、主人公がどのような選択を取るのかを楽しんでもらえたらと思います。
妻が妊娠していた頃を思い出しながら最後まで書くことが出来たので、妻に感謝をしたいと思います。
また、作品にピッタリの素晴らしい表紙絵を描いて頂いたcom様にも、心から感謝を申し上げます。

扉絵:com
■イラストでこだわったところ

解放感、ですかね。
最初に神谷先生からイメージいただけたので、あまり迷わないで描くことが出来ました。

見どころ
雲のライティングですね。
見どころというか、一番のたうち回った所なので上手く表現できていれば幸いです。

■作品の感想
ネタバレするので詳しく語れませんが、息苦しい暗いところから明るいところに出た時の解放感や感動があってとても面白かったです。
とにかく色んな人に読んでもらいたい作品ですね。

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神谷信二[LINK
com     [LINK] 


12.おやすみアンヘル 作:最東対地

[扉絵先行作]
どうも最東です。とある秘密結社のBIGBOSSにお声がけいただき、参加いたしました。
本作『おやすみアンヘル』は、怒兄さんのイラストから受けたインスピレーションを基に執筆いたしました。はじめて見た時は「うっひょーエモーい!」と感動したものの、すぐに「怒兄さんの野郎!(失礼)人物もアイテムもわかりやすいのねえじゃねえか!」と憤慨。そこからはいただいたイラストとにらめっこしながら、あーでもないこーでもないと唸りながら作りました。
タールレインとか指輪とか、緑の空や真っ黒いビル群なんかは作品に色濃く反映されているはずですたぶん。なんやかんやで怒兄さんのおかげで大傑作が生まれたので、全人類に読んでほしいです。

扉絵:怒兄
■イラストでこだわったところ

イラスト先行だったので好きに描きました~★
顔や体系を描写しちゃうと、キャラを限定してしまいお話の幅を狭めてしまいそうに思ったので手だけ描きました!

見どころ
雰囲気重視!!

■作品の感想
繊細な描写と、クローズドな雰囲気が◎
アンヘルの中に芽生えた乙女と現実とのギャップが綺麗で悲しい。

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最東対地[LINK
怒兄     [LINK] 

装画 まかろんK

■イラストでこだわったところ
アンソロジー本と言うことで、表紙のイラストが小説ジャンルを左右しないように風景多め人物小さめな構図にしました。

見どころ
タイトルの「約束」にあるように、表紙絵には約束の場所に二人がいますが、実はこの表紙絵の主役はその橋の下の景色です。
橋の影と日向、その先の景色が物語る「約束」に想像を膨らませて欲しいなと思いました。

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まかろんK [LINK

執筆者・絵師一覧


紫倉紫  [LINK
きたみまゆ[LINK
望月麻衣   [LINK
葛西竜哉   [LINK
野々山りお[LINK
鳥谷綾斗    [LINK
千冬         [LINK
桜瀬ひな  [LINK]
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文学フリマ京都
2024年1月14日(日)
会場はみやこめっせで入場無料です!
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