マガジンのカバー画像

西欧暗黒史

14
異端審問、魔女狩りについて研究中です。 残酷な記述が多くなります。 美しき中世ヨーロッパのロマンは、吹き飛びます。
運営しているクリエイター

記事一覧

ピエール・ド・ランクル

フランスの異端審問官ピエール・ド・ランクル(1553~1633)は、ボルドーの名門裁判官の家系。…

舞夢
1か月前
4

アルビジョア十字軍⑦カッスイユ

カッスイユは、古くからの異端の巣窟だった。 アルビジョア十字軍は、カッスイユに押し入るな…

舞夢
2か月前
4

アルビジョア十字軍⑥モルヨン

モルヨンも、十字軍の包囲を見て、開城。 町の者は、教皇教皇特使アルノー・アモーリに慈悲を…

舞夢
2か月前
2

アルビジョア十字軍⑥サン・タントナン

まともな武器を持たない貧しい十字軍兵士が攻撃の口火を切った。 (伯も騎士たちも、知らない…

舞夢
2か月前
3

アルビジョア十字軍⑤カッセ

カッセの町も、十字軍の迫るのを見て開城した。 このカッセにも、多くの完徳者がいた。 従軍の…

舞夢
2か月前
2

アルビジョア十字軍④ラポール

ラポールの城が落ちた時、城主エムリーと、その家臣80人が捕らえられた。次の戦闘を直後にひか…

舞夢
2か月前
2

アルビジョア十字軍③カストル

カストルの町の戦闘後、一人の異端者が改宗を申し出た。 十字軍の中で議論になった。 「悔悛して助命を願うのだから、処刑すべきでない」の意見。 「そもそも異端であり、悔悛は死を恐れたに過ぎないから、処刑するべき」の意見に分かれた。 総司令官シモン・ド・モンフォールは、何のためらいもなく決断した。 「その改宗の誓いが真実なものであっても、いままでの異端の罪で焼け」 「改宗の誓いが虚偽であるのなら偽証の罪で焼かなくてはならない」 「真に悔悛していれば、火が罪を浄めるであろうし、偽りの

アルビジョワ十字軍②ミネルブ

アルビジョワ十字軍は、ベジェより小さな町のミネルブの町を包囲。 ・十字軍の猛攻に耐えかね…

舞夢
2か月前
3

アルビジョア十字軍①ペジェ

「史上最強のローマ教皇」イノケンティウス3世の「異端者の土地と財産」は自由に切り取ってか…

舞夢
2か月前
3

トマス・アクィナス

大神学者トマス・アクィナス(ドミニコ会士)は、代表作「神学大全」の中で、異端について「断…

舞夢
2か月前
3

第一回十字軍のこと

西暦1099年7月15日、エルサレムはローマ教皇が提唱した第1回十字軍による40日間の攻囲の果てに…

舞夢
2か月前
5

オルレアンの火刑 生きながらの火刑の始まり。

異端審問「制度」の成立以前の事件になる。 ラウール・グラベル(フランスの修道僧、10世紀~…

舞夢
2か月前
6

密告

密告は、異端審問制度の成立以来、審問官が熱心に奨励したことである。 異端審問規定によると…

舞夢
2か月前
5

聖ドミニコの列聖当日の火刑

アルビジョア十字軍、パリ和約の後。 ・南仏の異端は、諸所に潜伏していた。 聖ドミニコの列聖当日の火刑 ・司教レモン・ド・ミルモン(ドミニコ会士)は勤行終了後、会士一同と食事のために手を洗っていた。 ・町の男の密告があった。(近隣の街で異端者が一人の病女に臨終の秘蹟を授けようとしている) ・一同は食事を後回しにして、ポワトヴァン・プルシェの住居に駆け付けた。(トゥールーズにおける長らく異端のリーダーだった) ・ポワトヴァンの義母(老女)が重病による高熱で苦しんでいた。 ・司教