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panco diary

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日記のような詩のような、たぶん日記です。
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記事一覧

老い。

「夏子さん、全然シワないわよね。 本当若いわ〜。」 「そう?ありがとう。 でも、若いのは顔だけで、 体はガタガタよ〜。」 カフェで本を読んでいると、 二人組の女性の会話が 聞こえてきた。 耳に入る声、 ぼんやり視界に入る 洋服の感じからは、 70代の印象を受けた。 でも、 ご本人も肯定しているくらいだ。 きっとお顔は すごく若く見えるんだろうな。 もしかしたら 50代後半に見えるかも? 凝視したい気持ちを抑え、 背伸びをする振りをして 横目で右の方を見た。 あれ

Valentine Sky

ふわり、雪。 ふわり、幸。 執筆が終わって、 久しぶりのお出かけは ゆき日和。 空と雪はお似合い。 雲色だからかな。 雪と雲、字も似てる。 水色と白。 好きな色。 朝つくった雪だるま。 翌日。 あら、可愛い。 溶ける姿も可愛く思えた。 溶けても愛を感じた。 溶けても悲しくない。 きっと今、健康だ。 ラーメンを食べた。 餃子もチャーハンも食べた。 私にとっては、健康だ。 太ったけどいいや。 あなたがこんなに笑ってくれるんだもん。 周りになにか言われてもいいや。

NOTE創作大賞の執筆を終えて〜ありがとう〜

今の気持ちを忘れないよう、綴ります。 「あなた」を救いたい。 そう思い書きはじめた、 『30歳、OL摂食障害 ~苦しい。だけど私、 病気になってよかった~』。 https://note.com/maindishsky/n/n7b29c4d3f0d8 書き終えた今、1番に思うこと。 それは 自分の書いた言葉で 救われたのは、 何より「自分の心」だということです。 書くとどんどん分かってくるんです。 本当の自分の気持ちが。 書くとどんどん繋がっていくんです。 あの日の

「死にたい」とまでは思わないけど、生きていたくもない。

たまに どうしようもなくなる時がある。 どんなに調子が良い日々が 続いていたとしても。 それは突然、やってくる。 上手く食べられなくなる。 お腹が減っているのに食べるのを我慢したり、 お腹がいっぱいなのに食べ続けたり。 自分が嫌いになる。 自分がブスでブタで どうしようもない人間だと思う。 少しずつ身につけてきた 自信が ポロポロとはがれていく。 ついさっきまで ❛このままの私でいいんだ❜ そう思えていたのに。 昨日あんなに楽しかったのに、 あなたとたくさん笑っ

P.S 摂食障害に悩むパートナーやご家族をお持ちの方へ

あとがきです。 もし、 大切な人が 「死にたい」と口にした時、 それは 「死にたい」 が本音じゃないかもしれません。 「死にたいとまでは 思っていないけど、 生きているのも辛い」 なのかもしれません。 それが上手く言語化できなくて 「死にたい」と 言葉にしているのかもしれません。 だけど 「死にたい」と口にするくらい その心は今、 とってもとっても辛い状態です。 「死にたい」のは 嘘でもないし、本当でもない。 そう思います。 そして、 「死にたい」と同じくらい 「

山登りで乗り越えた、「今の自分を認める」という壁 ~摂食障害、心に住むモンスターとの付き合い方~

たまに。 とてつもない恐怖に 全身が 襲われることがあります。 どんどん 太ってしまうんじゃないかという恐怖 食べるのが止まらない恐怖 私には何もないという恐怖 一人になってしまうんじゃないかという恐怖。 反動、過食、喪失感。 それに伴う、希死念慮…。 自分の心のハンドルを 握れなくなるくらい、 得体も知れない感情が 湧き上がってくるのです。 私は数年前、 摂食障害と診断されました。 ピーク時は30キロ近くまで体重が減り、 骨と皮になっていく身体を 嬉しい、とさえ思って

偶然にしては、運命すぎる旅6【バイバイ群馬編】〜それは尾瀬へのプロローグ、彼岸花と自然と満月〜

不思議だけど、辿り着いた。 尾瀬のような美しい自然に。 もし。 もし、導かれている、 ということが本当にあるのなら。 そんなロマンチックなことが あるとするのなら。 背中を押して くださったのかもしれない。 「大丈夫。 キミたちなら行けるよ」 神さまが 尾瀬を諦めかけていた私たちに 尾瀬に行く勇気を与えるため、 「覚満淵」に 導いてくださったのかもしれない。 それくらい、 「覚満淵」の景色は 尾瀬に行くパワーを 与えてくれた。 もっともっと ロマンチックな

偶然にしては、運命すぎる旅5【覚満淵編】〜手繰り寄せた景色〜

「え? ここ尾瀬やない?」 そう。そこには 昨日、本屋で見た 尾瀬の写真のような世界が 広がっていた。 軽く心が震える。 「え、昨日見た写真に すごく似てるんだけど。 尾瀬って何県?」 「いや、 もっと新潟のほうだと思うけど… 似てるね。」 「尾瀬みたいだよね!? 行ったことないけど!(笑)」 「うん。最高やん、ここ」 感動がとまらない。 緑に囲まれた中にある、 木でできた遊歩道。 本当に尾瀬っぽい。 耳男くんの両手がずっと ヒラヒラしている。 「やばい。

偶然にしては、運命すぎる旅4【赤城山編】〜だるまと羊と湖と〜

溢れる秋桜で 胸いっぱいになった私たち。 「で、この後どうする??」 「へへ。どうしよっか」 そうなのだ。 目的地まで遠出する 最初の勢いだけはすごいものの、 その後はだいたい ノープラン。 だけど、私たち夫婦は その位が ちょうどいいのだと思う。 ノープランだからこそ 時間や計画に縛られず、 その時の天気 その時の気分で どこにだって行ける。 行き先は 「グーグル先生!」が教えてくれる。 Google MAPをもとに なう情報は InstagramやTwitter

偶然にしては、運命すぎる旅3【鼻高展望花の丘編】〜朝焼けと秋桜と牧場〜

空から花が ひらひらとふってくる、 「良いことの前兆」として 語り継がれている彼岸花。 もしかして、 あなたを見たことは 本当に 前兆だったのかもしれない。 ーー 彼岸花色の海と夕焼けを楽しんだ 昨日から一夜明けた、 9月20日の日曜。 朝の3時半には 車を走らせていた。 1時間くらい経っただろうか。 「レインボー・モーニングだ!」 群馬に向かう車の中、 耳男くんが興奮している。 日の出前だけに見れる、 特別な虹色の空のショーが 始まったのだ。 遮るもののない

偶然にしては、運命すぎる旅2【夕焼け編】~彼岸花の空と月~

駐車場を出ると… 「わ〜!何これ〜! めちゃくちゃキレイ!」 水彩のように美しい空。 ピンクと水色のグラデーション。 その上に おぼろげなオレンジと 細かく細い斜線上の雲が 彩りを加えていた。 「忘れてた〜! 夕焼け! ゴールデンタイム!」 台風通過後の夕焼けは 特にキレイだから 見たいと思ってたのに…! たこ焼きに並んでたら、 すっかり忘れていた。 そうなのだ。 台風前後の空は 普段とは違った色や雲のカタチを 見ることができる。 早く、 夕焼けスポットに行か

偶然にしては、運命すぎる旅1【権現堂編】〜予感の彼岸花〜

「いつか行きたいね」 そう。 私と耳男くんは 本屋さんで 『尾瀬の本』を 見ていた。 以前から、登山をしたがっていた耳男くん。 最近、野花にハマっている私。 そんな2人が 次の旅に目をつけたのが 尾瀬だった。 四季折々の 豊かな自然に触れながら ハイキングか楽しめ、 キャンプやロッジに泊まりながら 一泊2日で登山をする人たちもいる。 いつもノープランな私たちも ちゃんと予習をしに、 本屋にやってきた。 (⇓知らない方へ。ざっと。 知ってる風に書いてますが 今まと

かけがえのない色〜お散歩しながらつくった詩です〜

ゴミが増えた 鳥たちが集まる川辺 捨てた人は 自分の部屋に タバコの吸い殻一本でも 投げられたら どう思うのだろう 拾えない場所は 誰が片付けるのだろう それでも いつものように遊ぶ 鴨の親子や白い鷺 そんな風景を見てるて さっきまでの想いも 平穏になっていく 悲しいことに 溢れる世界の中でも 幸せになれるんだと 気づかせてくれる 私が見たいのは こんな かけがえのない時間 繰り返してるような日々だけど よく眠れた 朝日が見えた 野花が咲いた ご飯が美味しい 小さな幸せ

太陽が照らした、月の夢。

「今年は 縁がなかったね」 「そんな時もあるよ」 あなたとなら見れる気がした 真夏の夢 根拠はないけど いつも信じれた まだ辿ったことのない 地図広げ 幾度も足を伸ばした 新しい場所 だけど あると思っていた景色は 夢のままで 咲いていなかった 枯れていた 倒れていた 切られていた 時には タイミングに 恵まれないこともある 2年前から見れなくなった 花火のように どんなに準備しても 誰より強い気持ちがあっても 運が眠る夜がある 晴れ予報 降水確率0%に裏切ら