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患者の心を傷つける看護師(若い女性)に、己のモットーを貫く担当医

この記事と、


この記事の続きです。


救急隊員の方が玄関のインターホンを押してから、だいぶ待たせて、やっと僕は玄関を開けます。

玄関に突っ伏しました。

人生で初めて担架に寝ました。ストレッチャーってヤツに乗せられました。
(また担架で、救急車に移動か)と思ったら違いました。

ストレッチャーは、脚が畳まれるのかな。そのまま救急車に入っちゃうのです。


救急車が向かったのは、藤沢市民病院です。
当時僕は、湘南の藤沢市に住んでいたのです。


◆担当医のモットー

担当してくださった整形外科医さんは、

「身体にメスを入れるのは最後の手段」

というモットーをお持ちでした。


僕は、僕自身の椎間板ヘルニア(痛さ)と18年の付き合いです。
手術の予約をしていたことも説明しました。
整形外科に何度も通ったことも言いました。
痛みから解放されたいから、手術を希望するとハッキリと伝えました。

担当医は、患者の僕の希望より、ご自身のモットーを優先しました。

また、レントゲン、MRIと、放射能のを浴びせます。
ちなみにコレって、データの共有ができないものなの…。
設備投資費用の回収のため、できたとしてもやらないのでしょうね。
言っても仕方のないことなので、あえて言いませんでしたが…。


◆痛み

痛みはMAXの100から、70~80に下がりました。
ほふく前進はすることなくなり、移動は車イスで行ないました。

ただ、トイレに行くときも、顔を洗うときも車イスって、かなり鬱陶しいのです。
そこで、恐る恐る歩いてみると、激痛が走ることなく歩けました。

その代わりと言うか、夜中、痛みで眠れませんでした。

そのことを担当医に言うと、痛み止めの座薬を出すと言われました。
「夜、どうしても痛かったならナースコールをしてください」と。

初日は、年配の看護師さんでしたから、まあ、何とかなりました。
3度目の夜のナースコールのときです。
いつもより遅いなぁと思ったら、若い看護師さんが仏頂面ぶっちょうづらでやって来たのです。

まあ、そりゃあ、オジサンの肛門に座薬を入れる作業はイヤでしょう。

僕も、他人にやってもらう必要ないなと思っていたので、
「座薬だけくれれば、自分でやります」と言いました。

若い看護師さんは、内心喜んだのでしょう。でも、喜びを顔に出すワケにはいかない。そんなワケで、「ありがとう」も「お願いします」も「いいんですか」も何も言わずに、仏頂面のまま無言で薬を渡し、ナースセンターへ逃げるようにして帰って行きました。

(なんか、僕が悪いみたいな感じじゃないか…)
(そこまであからさまな仏頂面、しなくたってイイじゃないか…)
(そんな顔したってしょうがないじゃないか…)

だんだん、えなりかずきさんのセリフみたいになってきました。

要は、僕は傷ついたのです。

もう、傷つきたくなかったので、年配の看護師さんに、座薬をまとめてもらいました。いちいちナースコールを押すという辱めを回避するためです。

「強い薬だから、本当はまとめて渡しちゃイケないんだけど…」と言いながらも、結局はWin-Winですからね。たくさんの座薬を手渡してくれました。


こんなこともあって、大げさだなと思いながらも、移動には車イスを使いました。


◆ブロック注射

椎間板ヘルニアの、対処療法の定番と言える【ブロック注射】をやられました。何度も。

「これまで効いたことがない」と言っても、聞く耳を持ってくれる担当医ではありません。

注射だって痛いですが、僕の場合は、その後の椎間板ヘルニアの痛みが増しました。逆効果なのです。
腰だけでなく、気分も悪くなるのです。

検査や、牽引や、暖めたりとか、ブロック注射などで、僕にとってはムダな3週間が過ぎました。


◆やっと手術

「いろいろ手を尽くしましたが、痛みがひどい状態のままですね」
「もう、手術しか方法はないのですが…」
「手術されますか?」

と、担当医はホザイタのです。

文句を言いたかった。「3週間前に手術してくださいって、言ったよね」と、言ってやりたかった。

でも、
この、目の前の男が、手術のときメスを握るのです。
印象を悪くして得をすることは、1つもありません。

堪えました。
ガマンを悟られないように、顔にも出ないように努めました。

でも、もしかしたならば、ホンの少しだけ「ったく」という気配がモレ出たかもしれません。


長くなったので、その4に続きます。







おしまい


※この記事は、エッセイ『妻に捧げる3650話』の第1319話です


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