『国宝 鳥獣戯画と愛らしき日本の美術展』に行った翌日、仕事のあと子どもを幼稚園に迎えにいくまでに30分程時間があった

なにをしよう。
コンビニに寄ってなにか甘いものでも食べるかな。うーん…一度家に帰る？うーん…特にやること無いしな…
あ！！！！！！聖福寺に行ってみよう！！

職場から車で5分程度の距離だ。ちょうどいい。早速、行ってみることにした。

博多駅からすぐ近く、祇園の交差点から少し裏通りに入ったところにある。境内に入ってみるとびっくりするほど広い。緑に囲まれていてとにかく広い。街の真ん中にこんな空間があるなんて全く知らなかった。

観音像が茶筅を持っている。あ！お茶の人のお寺だからか！！

正解！早速、きのう知ったことが活かされている。嬉しい。

栄西さんがお茶を持って帰ってきたのも、聖福寺にいたのも本当だったんだ！！
凄い！！テンションが上がる。

仙厓さんの散歩道もある。凄い！あの仙厓さんだ！私が好きな『犬』の絵を描いた仙厓さんだ！！来て良かった！！！！！

なんて有意義な30分の使い方なんだろう。私の人生の中で、今、一番有意義な時間を過ごしているかもしれない。と更にテンションが上がる。

そして、真ん中にある大きな建物と大きな棒。何か分からなくてとても気になる。

建物内が覗ける場所があることに気づいたので、階段を登り中を覗いてみる

………心臓が止まった

謎の建物だと思った建物は仏殿だった。
中には黄金の大きな仏様が三体、薄暗い中で輝いていた。

もう一度、心を落ち着けてから覗く。
大仏様の頭はとても綺麗なブルーだ。凄い…凄い…目が離せない。

しばらく圧倒された後、あの気になる棒にも近づいてみた。何か貼り紙がしてある。

へぇ…
仏様の手に金糸？そんなのあった？？
確かに、この柱からはロープのような電線のような何かが仏殿に向かって伸びている。

もう一度、仏殿をのぞいて目を凝らす。
本当だ！！！！！あのロープのような何かが仏殿では三叉になって仏様の手に繋がっている。凄い…

私は柱のところにまた戻った。
『回中柱に触れる事は、三世佛の仏様に触れる事になります』
緊張する。仏様に。あの仏様に…あのオーラが半端ない仏様に触れる事になるの？恐れ多すぎない？
恐れ多すぎて願い事は思いつかないけれど…折角来たからチョンっと触れさせてもらった。緊張した。

そうこうしているうちに、もうお迎えの時間になってしまった。あっという間の30分。とても良い時間だった。

写経も受付けているらしい。いつか時間があるときに再来して是非挑戦してみたい。
写経なんてしたことないけど…その日までに、写経がどんなものか少し勉強しておこうと思う。

大仏様を見て心臓が止まったのは生まれて初めてだった。20年近く前に奈良の大仏様を見たことがある。その時は、流石にでかいな。これがあの奈良の大仏様か。という感想だった。

随分前にローカル番組にトータス松本さんが出ていて、大仏恐怖症だと言っていた。見ると心臓が止まる。恐い。と。意味が分からなかった。
その時に訪れていたのが東長寺の福岡大仏だった。それで私は福岡にも大仏があると知ったのだ。

でも、大仏で心臓が止まるのは分からない。有難いだけで恐くはないし、心臓なんか止まらんやろ！と思いつつ、トータスさんのリアクションがめちゃくちゃ面白かった。
聖福寺の大仏様に心臓を止められて、それをふと思い出した。大仏は心臓を止める。これは間違いない。

子連れで聖福寺に行ったはなし

『国宝 鳥獣戯画と愛らしき日本の美術展』に行ったはなし

栄西さんのこと

仙厓さんのこと