見出し画像

私は果てしない空洞

私は空洞だ。それも果てしない空洞。

だからどんな言葉も通り過ぎていく。
どんな色にも染まることがない。

でも自分がない。

やりたいこともなければ、言いたいこともない。なりたいものもない。

できるだけ穏やかに微笑を浮かべ、当たり障りのない言葉を交わし、一人になれば空想に耽りながら時を過ごす。

空っぽの身体の中を風が入り通り抜けていく。

目をつぶれば、私の内には暗く広大な虚無がどこまでも広がっている。
うっとりするぐらいの虚無が広がっている。

そして私には確信がある。それは幼い頃からの確信。

いつの日か、私は虚無に飲み込まれてしまうのだろう。
そうして私という存在は無となるのだ。

だから、私は眠るのがとても怖い。

よろしければサポートよろしくお願いいたします。