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精力的な社会活動の前に、まずは家庭を整えよう!~家庭の平和は世界の平和に通ず~

アメリカのパートナーシップ研究者にゴッドマン博士という方がいます。カップルの生活を徹底的に調査・計測して研究した結果、ほんの少しの面接で数年後の離婚をかなり正確に言い当てるという、ある意味この世で最も会いたくない人の1人です!

その著書「結婚生活を成功させる七つの原則」では、いかに家庭のストレスは危険であるかが書かれています。

ミシガン大学のロイス・バールブッグとジェームス・ハウスなどの研究により、不幸な結婚生活者は約三五%も病気になりやすく、寿命を四年縮めることにつながるという。

「結婚生活を成功させる七つの原則」P17

なんと不幸な結婚生活は病気になりやすくさせ、寿命まで縮めるんですね。

その原因の一つとして、不幸な結婚生活を送っている人たちは、身体的にも心理的にも常にストレスに悩んでいる。それが心身の両面を疲労させ、高血圧や心臓病などを引き起こし、精神的圧迫から憂うつ症、自殺願望、凶暴行為、精神異常、殺人、それに浪費癖、ショッピング依存症、薬の乱用などとなって現れるのだという。

同上

その原因は要するに「ストレスに晒され続けるから病気になる」んです。本来安全な場所であるはずの家庭がストレス要因になることで、心身に物理ダメージが加えられてしまうんですね。

起業して一生懸命に頑張るのも、まちづくりなど課外活動をしながら見識を広めるのもよいですが、何よりはまず家庭の平和が大事です。社会やまちのウェルビーイングを作るまえに、自分と家庭など身近な人とのウェルビーイングを作りましょう。マジで。(自戒)


ロジック信仰を捨てよ!「感情は劣っているもの」という勘違いが家庭を滅ぼす?!

この前、地域のパパLINEグループで家庭の相談が投げられていました。当然あまり詳しくは書けませんが、すごくざっくり言うと、こんな話です。

妻が愚痴を言っているので、親身になって解決策をアドバイスした。なのに妻は凄く怒ってしまい手に負えない。なぜこんな感情的になるのか理解できず途方に暮れている。

これはとても自戒を込めてですが…家庭にせよ仕事にせよ、だいたいの物事において必要なのはコンサルタントではなく手を動かす実務家です。アドバイザーは必要ありません。「うるせえ、御託はいいからお前がやれよ!」という言葉を相手は飲み込んでいる可能性が高いです。助言は求められた時にだけするよう気をつけた方がよいです。

さらに、特に男性に多いですが、「感情は悪いもの、理性は素晴らしい」という信仰を持っていることがあります。、これは感情と理性をそれぞれどう定義するかの問題でもありますが、脳や心の機能の役割分担であり優劣のつくものではありません。

基本的に意思決定は感情が決定する役割を持っています。マーケティングの購買行動でもそんな話がありますが、心が動くから行動を決定します。これは非合理的うんぬんという話ではなく、「私は何に価値を置くのか」ということを思考、ロジックで決めることはナンセンスです。例えばスタバが好きかタリーズが好きなのかは論理で決定しうる問題でしょうか?思考は参考情報の提供を行う役割なのです。

社会活動や生産活動では感情ではなくロジックを持つことが強く推奨されています。そのメリットとデメリットは今回立ち入らないにしても、ではそれを家庭に持ち込むことに意味はあるのでしょうか。

あなたがパートナーと家族になったのはロジックによるものでしょうか?いい収入がありいい職業についているからですか?隣にいるとステイタスが高まるような美しさを持ったトロフィーだからですか?もしそうなら、あなたはいつか相手の感情を踏みにじった報復を受けるでしょう。

さて冒頭の話に戻れば、家庭においては課題解決やロジックへの信仰を捨てる必要があります。そして、自分の中にある感情とその役割も理解する必要があります。

男性が"大人の喧嘩"を苦手とすることが多い理由

これは私も思い当たるふしがたくさんあるのですが、、基本的に男性は生理的に喧嘩が苦手です。なぜかというと、現代において身近な対立のほとんどは暴力で解決できないからです。

夫婦間のいがみ合いで引き起こされるストレスレベルは、性によって異なる。われわれの研究によれば、男性は女性より、口論で相手に対するマイナス思考が強く働き、女性は反対に何とか妥協点を見つけようとする。

「結婚生活を成功させる七つの原則」P64

進化の過程で男性の方は「猛獣と対峙しやるかやられるか」みたいな状況に適応するためのストレス反応を会得しています。一方女性は授乳のためにストレス反応をコントロールしリラックスに向かう力が強いです。あくまで傾向の話です。

そのため家庭の現実的な問題や対立に対して、男性はストレス反応が一気に燃え上がってコントロールできなくのが怖くて、逃避に走りやすいのです。(だから感情は悪いという信仰が強化されているような気も。)女性側は逃げる相手を見てイライラして追撃を加える。すると男性側はキレて強い敵対的・防衛的反応を示しごちゃごちゃになる…

もちろん性差より個人差ですが、なんとなく「あるある」な光景にも思えます。良い悪いではなく、同じ問題とストレス要因に対しても、生理的な反応に差があることを知っておいた方がよいでしょう。

夫婦間の”怒り”の原因と対策を学ぶ会

こうしてみると、やっぱりパートナーシップを取り扱うことは非常に難しい問題であるわけです。

裏を返せばパートナーシップの問題への対処を学び実践すれば、家庭に限らずそれだけ様々な問題に対処できる筋力がつく、ということでもあります。

…ということで!今度、恋愛・コミュニケーションプロデューサーの八幡美紀さんと一緒に、夫婦間の"怒り"の原因と対策を深ぼっていくオンラインセミナーを開催します!

普段の愚痴をぶつけるつもりで、お気軽に楽しめて普段の夫婦生活にも持ち帰れる内容をお届けします^_^

私と八幡さんとで、ちゃんと両サイドの声を代弁するのでご安心くださいw ご参加お待ちしてます!


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