見出し画像

acrossⅡを使ってみて

久しぶりに使ったモノクロフィルム。FUJIFILMのacrossⅡが現像から返ってきた。モノクロフィルムビギナーの自分は自家現像や自分で印画紙に焼くなどはできない。あくまでもその雰囲気を楽しむ程度。まだ沼にハマりきれていない状態だと言える。

acrossⅡはISO100の低感度で粒状性と諧調豊かな立体感が特徴で高画質なモノクロフィルムとされている。正直なところモノクロフィルムは使いこなせておらず、自分の中で正解が見出せていない。あえてモノクロフィルムを選ぶ理由、それが未だ明確には答えが出ない。

ただ、モノクロフィルムだからこそ撮れる写真があるのも事実。デジタルをモノクロに編集した時とは違う諧調表現や白、灰色、黒が織りなす表現にはうっとりする。

逆光場面でどれだけハイライト側とシャドー側のディティールが残っているのか。それが知りたくて意地悪な環境でも遠慮なく撮影したが、想像以上に滑らかな快調に驚いた。さらに粒子が目立たず、デジタルで撮影したかと思いほどに画質の良さを感じた。フィルムらしいザラつきが少なく、撮ったものの質感がダイレクトに伝わる印象だ。

たくさん撮り続ける中で、カラーフィルムとは異なる感覚。完成系のイメージはふんわりあるが手探りで撮影する。どんな写りなのか、それを想像しながら撮る体験はフィルムを始めた頃に似ている。さらに撮る時の視点が少なからずモノクロの目になっていた気がする。

色よりも光、形、表情、模様などの今まで気づきもしなかった情報に意識的に目が向くようになった。

acrossⅡは目で見ている世界に近く、優れた階調と高画質から撮りたいものの空気感を素直に表現してくれるクセの少ないフィルムだと感じた。感度100は使う場面を選ぶが今後も積極的に使いたいフィルムだ。


 SUBARU(マカベ スバル)
鳥取県在住 / なにげない日常をテーマに写真を撮っている / 出張撮影 / 写真イベント企画  / 鳥取のPR活動も行なっている。

この記事が参加している募集

カメラのたのしみ方

買ってよかったもの

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?