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ネガティヴ・ケイパビリティで生きる

関東にお住まいの皆さん、雪の影響は大丈夫でしょうか?⛄

雪は積もっているものの、気温は暖かくて。

実は、すぐそこまで春がやってきるのかも?と感じる朝です🌸

そんな今朝は、哲学者の谷川嘉浩さんら3名による『ネガティヴ・ケイパビリティで生きる』をご紹介します📖


「白黒つけずに”グレー”でいい」曖昧さ

2024年、個人的なテーマは「曖昧さと生きる」です。

「白黒つけずに”グレー”でいい」そんな曖昧さを受け入れられる自分でありたいなと。

「ネガティヴ・ケイパビリティ」とは、答えを急がず立ち止まる力のこと💡

最近、「即断即決をよし」とする風潮がありますよね。

明らかな正解がある場合は、それが良いと思う一方で、時に「正解がない」ことに直面するケースも。

そういった場合に、「わからなさ」を受け入れ、揺れながら考え続ける力=「ネガティヴ・ケイパビリティ」なのだそうです。

2024年のテーマともリンクして、「もっと学びたい!」と思ったことから、本書を手に取りました🍀

本の中で見つけた「言葉」をテーマに、皆さんにある一冊をご紹介していく「言葉で聞く読書」📖
noteを読む時間がない方は、何か作業をしながらコチラをお聞き頂けると嬉しいです🍀

他者を想像するには、ビジネス書より物語?

特に印象に残ったのが、この言葉です📝

✔優れたフィクションで他の人の物語に触れる

ネガティヴ・ケイパビリティで生きる

「ノンフィクションよりもフィクションの方が、他者の心理状態に関する想像の度合いが高まることが示唆された」と、ある心理学の論文で紹介されていたそうなんです。

共感力を育むのにより寄与するのは、フィクションなのではないか?

具体的に言うと、ビジネス書よりもフィクションの物語に触れる方が、「すれ違い」や「対立」を含む繊細なコミュニケーションをする上で役立つかもしれない、という話でした。

フィクションは、自分とは違う事情・考えを持った「他者」を想像する訓練になっていて、”他者性”をインストールするきっかけになるのかもしれません。

炎上事例から考える、言葉の支配とは

本書では、優れたフィクションに触れることについて、こんな風に表現されています。

他者の人生を味わうことができたり、自分には理解不能に思えるような特殊なボキャブラリーを使っている人たちを内側から眺めることができたりする。

ネガティヴ・ケイパビリティで生きる

つまり、他者の言語に触れる機会が大切なのかな?と私は受け取りました。

以前、とある大手の牛丼チェーン店の元常務が、若い女性に向けた差別的発言をして炎上したことがありました。

あくまでも想像の話として、本書では「言葉に支配されていたのかもね」という話が紹介されていたんです。

ビジネスの世界では、”業界特有の言語”みたいなのがありますよね。

(うちの会社では、やたらと「カタカナの業界用語を語るのがかっこいいよね!」みたいな風潮があります~)

つまり、行き過ぎた業界特有の言語を、当たり前のように、一般向けに投げたことが炎上の一つの要因だったかも?という話なんです。

言葉に自分が支配されていき、次第に、言葉と共に考え方も凝り固まっていって、結果的に他者性からは遠い所へ行ってしまうのかもしれません。

”グレー”であるために、他者の言語に触れる

だから、フィクション(物語)を通じて、他者の人生を生き、他者の言葉に触れることが大切なのかな?と感じました。

物語は、あくまでも1つの手段です。

さまざまなコミュニティに入ってみたり、仲良しでない人の話を聞いてみたりすることも、他者の言葉に触れる手段になりそうです。

「正解がない」出来事に直面した時、すぐに白黒はっきりさせるのではなく、「これが正解だ」と終わらせることのほうが、きっと簡単です。

でも、あえてグレーの状態で考え続ける。

そのためには、他者の立場を想像する力が必要なのかもしれません。

「ネガティヴ・ケイパビリティ」について、もっと学びを深めたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございます🍀

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