74.「天女の雪蹴り」にはじまる
裾野には我が家からクルマで約40分くらいで行けるのだけれど、行くのは初めてだった。今年の春に第一回大岡信賞を受賞したことで、静岡連詩の会という大岡信がはじめたイベントに参加することになった。
連詩とは複数人で短い詩をリレーのように連ねていく創作現代詩で、連歌・連句の美学を下敷きにしてはじまった。21回目だという。
大岡信の後を継いで、2009年から「さばき手」をつとめるのは、詩人の野村喜和夫である。ぼくは、かつて野村喜和夫の長編詩「街の衣のいちまい下の蛇は虹だ」に篠田昌