イギリスのクリスマスは日本のお正月。

24日のイブから26日のBoxing dayの期間、ほとんどのお店が閉まるし、25日に至ってはバスも電車も完全にストップする。この大都市で交通機関が止まるって、なかなか大胆だなあと思うけど、年に一回くらいそんな日があってもいいかもね。

25日の夜はクリスマスディナーに招待いただいたので、それまで街に出てみることにした。いつも賑やな場所がどれだけ静まりかえっているかを見たくて。ついでにセントポール大聖堂のミサにも参加してみることに。

家から自転車でショーディッチを越えて、金融街のバンクを通過、その先にセントポール大聖堂がある。車が少ないから自転車もスイスイ進む。気温は８℃くらいだったけど、キンと澄んだ空気が気持ちいい。

セントポール大聖堂はさすがの混雑だった。元旦の明治神宮と考えると当たり前か。思ったよりツーリストが多かったけど、聖歌隊の入場はとても厳かで美しかったし、それぞれの衣装も興味深かった。違う文化や信仰の場に触れると、それについてもっと知りたくなる。

セントポールを出ると、まもなく日没という時間。ふたたび自転車を走らせると、至るところに人のいない風景が広がっていた。普段は車でひしめいている道路も、こんなにがらんと。うん、美しい。

さらにしばらく走って、blackfriarsの駅を通過すると、テムズ沿いの広々とした景色がばーんと飛び込んでくる。それがなんとも言えず心地よくて、大げさじゃなく、ああ生きてる！と思った。私はこの川沿いがなぜかとても好きで、来るととても清々しい気分になる。たくさんの観光客、止まっているロンドン・アイ（観覧車）、新しいビルが放つビカビカのネオン、改装中のビッグ・ベンとか、いろんなものがごっちゃになった空間。この混じりっけがロンドン。

とはいえ最近は近代的な建物がどんどん増えてて、これくらいのバランスに留めてほしいなあとは思うけどね。

いつもと違う、人のいない街は面白かった。

それと対照的に、クリスマスディナーは13名ものメンバーでワイワイと楽しかった。なかでも94歳でいまだ現役の弁護士、というジェントルマンのお話がとても興味深くって、また会いたいな。

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