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水戸黄門3時間スペシャル〜弥七大活躍〜⑨

数日後、人事考課の日。

ミーティングルームには私とロジカルさん。


妙に緊張して待ってると、ドタバタと歩く音と共に「ドガーン!」というドアを開ける音。

本当にマジで体当たりしてるんじゃないかと思うくらい動作音が大きい。

多分何もかもがせっかちで、ドアを開ける速さより、早く部屋に入りたい欲が勝つのだ。



部屋に入るや否や、黄門様はニコニコと笑いながら、ロジカルさんにこういった。
黄「マコさんとはこの間じっくり話してフィードバックもしたからもう話すことないんだよ」


ご機嫌だ。嗚呼ご機嫌だ。



黄「だから俺から言うことはもうないので、マコさん、ロジカルさんに自分の成果を話してやって」



『人事考課とは!?』


と、人事考課の概念に一瞬思いを馳せたけど、私は思い直して必死で話をまとめて自分の半年やったことをロジカルさんにプレゼンした。


一通り話終わって、黄門さまは満足したようにこの半期の評価結果を伝え、ここから先の教育についてまたご機嫌で語ってくれた。


どうしよう、こんなご機嫌見たことないぞ。



面談の時間もあと5分、そろそろ話さないととやばいと思い始めた時、

黄「で、マコさん他に話しておきたいことある?」

と、聞かれた。




チャンス!!!



ロジカルさんと一瞬目があい、お互い意を決したようにうなづいた。


私は黄門さまに向き直り、

「あります。」

と一言言ってから


私「先日お話しした際、私は今持ってる業務が研修にしろ人事系にしろまだ中途半端なので、辞めるのを少し伸ばしますとお伝えしたと思います。」


黄「そうね、言ったね」


私「で、その伸ばすと言った期間ですが、私ととしては半期で考えています。
なので来年2月まで。それと引き継ぎが少しあるかもですが、長くても春までと思ってます。
そこまでは全力つくして頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。」


言った!言ったった!(ドキドキ)


ロジカルさんも「よく言った!」と言う顔で私を見ている。

言えてよかったーーーと思ってたら、



黄「・・ああ、、へーー、そうなのね」





トーン低っ!!!(怖)



黄「って言うかさ、やめて何するわけ?」




私「え?えーっと、前もお話ししたと思いますが、コーチをしていきたくて」




黄「はー、コーチねぇ、、え?できるの?」



私「いや、まぁ、そうですね。できます。」


いや、ここは怯んだらあかんとこでしょ(心の声)





黄「へぇ、、そうか。。
いや俺ね、最近

武井壮のYouTube見てるのね」




私「た、武井壮ですか。。?」




・・急に何故武井壮。。
私の頭は?でいっぱいになった。




黄「武井壮はさ、すごくスポーツに精通してて、本人がいうには『僕はどんなスポーツのコーチもできるって」言ってるんだよ」





私「は、はぁそうなんですね。」




黄「確かにみてて、武井壮はすごくスキルも知識もあるし、コーチできるだろうなって俺思うのよ」





私「はい。。」




黄「で?・・・どうなのよ。」





私「な、なにがですか?」




黄「だから!


お前は武井壮になれるのか?




頭の中で「猛獣の倒し方」がぐるぐる回る





ミーティングルーム内の緊張感が一気に上がった。



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