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【2人用声劇】【男1女1】線香花火

所要時間:2〜3分
人数:2人
読み手の性別→不問
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🍀日が落ちるのが待ち遠しい葉月の夜
夕暮れに現れた浴衣の君は
一瞬でボクの心を攫(さら)っていった

🍀少し気恥しそうにしている彼女
その手を引く勇気は陽炎の向こうにあるだろうか

🌷待ちわびていた約束の日
彼に会えることが嬉しくて
少しでも綺麗なワタシになりたくて
着慣れない浴衣を身に纏(まと)って
アナタを見上げた

🍀小さな公園で開く
2人だけの花火大会
手持ち花火に照らされる彼女は
こんなにも綺麗だっただろうか

🌷子どものように
無邪気にはしゃぐアナタにつられて
自然と重なる笑い声


🌷まだ 消えないで
🌷まだ 散らないで

🍀もう少しだけ
🍀この花火が終わるまで

🌷まだ落ちないで
🌷ねえ もう少しだけ

🍀もう少しだけ

🍀この花火が終わっても
キミと居られますようにと
線香花火に願いを掛けた


〜マコのひとりごと〜

夏の恋を思い浮かべて、セリフの掛け合いではなくモノローグの掛け合いを書いた台本。

子ども時代、夏には親戚と集まって花火をやるのが恒例だった。

「線香花火って、儚くて切ない。」

小学校の4年生くらいには、それを感じていたと思う。

日本人に刻まれた記憶なのかなぁ。


nanaにあげている伴奏付き台本はこちら。
MOOさまの切なく美しいピアノサウンド、是非聴いてみてください(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)”



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