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リスク・アプローチ、監査制度

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制度、歴史、法律
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国民経済の健全な発展

財務諸表を資料として、投資者が合理的な投資意思決定を行う
→資本市場において適切な価格形成が行われる
→適切な資源配分の実現
→国民経済の健全な発展

リスク・アプローチの考え方

■監査基準の改訂2002
1991年の監査基準の改訂でリスク・アプローチの考え方をとり入れたところであるが、なおも監査実務に浸透するには至っていない。 その原因の一端は監査基準の中でリスク・アプローチの枠組みが必ずしも明確に示されなかったことにもある。
リスク・アプローチに基づく監査は、重要な虚偽の表示が生じる可能性が高い事項について重点的に監査の人員や時間を充てることにより、監査を効果的かつ効率

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実施基準 二 1 効果的かつ効率的な監査、監査リスクと監査上の重要性を勘案した監査計画の策定

◼️論点整理
監査の実効性を高めるためには、内部統制の確立や内部監査の充実等が必要とされ、かつ、これらが結果的に監査の効率化にも繋がることを、監査人においてもより強く認識する必要があるとの指摘もある。

■監査基準の改訂2002
リスク・アプローチの考え方は、虚偽の表示が行われる可能性の要因に着目し、その評価を通じて実施する監査手続やその実施の時期及び範囲を決定することにより、より効果的でかつ効率

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報告基準 三 無限定適正意見の記載事項

「一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行なった」旨の記載には、監査人が正当な注意を払って監査を実施したという意味が含まれている。

監査報告書は、財務諸表に対する監査人の意見を表明する手段であるとともに、監査人が自己の意見に関する責任を正式に認める手段でもある。
監査報告書において監査人の責任の範囲を明確に記載した上で意見を表明することは、監査人自身の利益を擁護するという効果も有す

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報告基準 二 監査報告書の記載区分

★2018年改訂
・監査人の意見の記載箇所を冒頭に変更
・新たに意見の根拠の区分を設ける
・経営者の責任を経営者及び監査役等の責任に変更
・監査役等の財務報告に関する責任も記載する

「監査上の主要な検討事項」の記載は、財務諸表利用者に対し、監査人が実施した監査の内容に関する情報を提供するものであり、監査報告書における監査意見の位置付けを変更するものではない。よって、監査意見とは明確に区別しなけれ

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監査要点と監査意見の関係

<マクロからミクロへ>

監査意見の対象は財務諸表の適正性である。

財務諸表全体の適正性は監査人にとっての要証命題であるが、大局的・抽象的なものであり、直接立証することはできない。

監査人は、直接的に立証可能な財務諸表の構成要素レベルまでブレークダウンし、それらについて監査要点を設定する。
設定した監査要点ごとに監査手続を実施し、監査証拠を入手する。

<ミクロからマクロへ>

個々の監査要点

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金融商品取引法の目的

有価証券の発行及び金融商品の取引等を公正にし、有価証券の流通を円滑にするほか、資本市場の機能の十全な発揮による金融商品等の公正な価格形成等を図り、もって国民経済の健全な発展及び投資者の保護に資することを目的とする。

保証業務の定義

・依頼者との間で合意した手続によって発見された事項を報告する業務
・財務諸表の作成に関与する業務
→保証業務に含まれない。

合意された手続
→業務実施者が自らの判断によって証拠を入手しない、手続の結果のみが報告され結論が報告されない
→非保証業務

財務諸表の調製
→2者関係を前提として、経営者のために行われる非保証業務

会計システムの構築支援
→2者関係を前提として、経営者のために行われる非

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