見出し画像

薄明に

詩とは薄明の言葉である。夜明けや黄昏時に発せられる言葉なのである。紫外線や赤外線に喩えると、わかりやすい。言葉と、そうでないものとの間にある、言葉なのである。

それでも、我々の使う言葉を以って言い表そうとする態度が、重要である。あくまでも、詩人は凡人である。詩は、天才のなすべき事ではないし、爆発も、決してしない。

古来、薄明に妖精が住まうと言う。W.B.イエイツに『ケルトの薄明』という著書がある。詩は妖精の言葉なのである。

この記事が参加している募集

文学フリマ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?