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「足るを知る」ということ。〜細く長くゆっくりと呼吸する〜

何か大きな変化の渦の真っ只中にいる時というのは、余白を作り、ゆったりと構える。呼吸を止めないように自分の内側を静かに見つめていると、自然と落ち着きを取り戻してゆくように思います。

「あれもこれも」を手放して、まずは空っぽになると、大切な物事が自然と引き寄せられてゆく。

今日もヨガに取り組みましたが、呼吸が深く入らない日でした。呼吸を入れようと入れようとすると、逆に身体が緊張して呼吸が入らなくなるのです。

そのような時は多くを求めず、身体をリラックスして「細く長くゆっくり」と息を吐くように心がけています。一定のペースで息を吐ききると身体が本来のしなやかさを取り戻して自然と呼吸が入ってゆくことが多いです。

「足るを知る」というのは、呼吸も生活においても、生き方においても大切なように思います。

「わしはセイラムの王様さ」とその老人は言っていた。
「どうして王様が羊飼いの僕と話をするのですか?」と、少年は当惑しながらたずねた。
「いくつかの理由がある。しかし一番重要なのは、おまえが自分の運命を発見したということだ」
少年は人の「運命」がどういうものかわからなかった。

パウロ・コエーリョ『アルケミスト 夢を旅した少年』

老人は本をパラパラとめくると、開いたページを読み始めた。少年は待っていた。やがて、自分がさっきされたように、老人に話しかけた。「あなたはなぜこのようなことを僕に話すのですか?」「それは、おまえが運命を実現しようとしているからだよ。それに、今、もう少しですべてをあきらめようとしているからだ」「あなたはそういう時にいつも現われるのですか?」「いつもこうだとは限らないが、わしは必ずいろいろな形で現れるのだ。時には一つの解決法とか、良い考えとなって現れることもある。別の時には、危機一髪という時に、ものごとを起こりやすくしてあげることもある。もっと他のこともいろいろとしているが、ほとんどの場合、人はわしがやってあげたということに気がつかないのだよ」

パウロ・コエーリョ『アルケミスト 夢を旅した少年』


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