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誰のために。

授業のやり方を変えた。
テキストも作り直しながら、手探りの日々を送っている。

使い慣れたテキストで、説明しなれた言葉でやったほうが
そりゃもちろん「やりやすい」に決まってる。
けど、それをしなかったのはやっぱり今年の生徒たちのことがあるから。


何人も、悔しい想いをさせてしまった。

努力の方向性が完全に正しかったのかは別として、
誰一人として「頑張っていなかった」生徒はいなかった。

『頑張ったのに・・・』

そう思わせてしまった。


「大学受験の失敗」という受けとめ難い現実と
なんとか必死に向き合おうとしている彼らの姿を見ながら、
自分が情けなくて、たまらなく苦しかった。

『もう誰にも、あんな顔をさせたくない』

それが今の私を突き動かしている。
そして、今年の生徒たちが私に教えてくれたこと。


今、授業をしている生徒たちとはほぼ初対面で、
生徒たちとの関係性づくりも当然のことながら1からで、
正直、そんなお互いの「手探り感」もたまらなくしんどい。

そんなしんどさから、自信を失うことばかり。

授業が上手くできなかった。
別の先生に質問に行ってしまった。

そんな些細なことで、心が乱れてしまう。


我ながら弱すぎて逆に笑えてくるけれど、
それでも強くなったほうだと思う。

今、私を支えているのは、
やっぱり『もう誰にも、あんな顔をさせたくない』という想い。
そして今年だけではなく、これまで私についてきてくれた
たくさんの生徒たちと過ごした日々。


私より、英語ができる人なんて山ほどいる。
私のテキストより、わかりやすいテキストだってたくさんある。
私より話が上手い人も、面白い人も、人気がある人も・・・

けど、それと同じように「私だから」できることが
きっとあるはずだから。


誰かの真似をして、
その誰かになれない自分を責めるより、

まずは「自分にできること」をやっていこうと思う。

誰かを意識して生きるのは、
私にとって、とてつもなく生きづらいから。

だから今日も私は、私自身のために
「昨日の私」に挑み続けていこうと思う。

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