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【マリ滞在日記】女が強し。強い女が魅力的



マリの夜道に気をつけろ?🚨


マリの夜道は薄暗い。

きっと街灯が薄暗いオレンジ照明で50mごとに
ポツン、ポツンと立ち並んでいるからだろう。

さらに、旦那の実家があるエリアは
他の観光客が来る様な発展地域とは異なり

伝統を受け継いでいる昔ながらの
住宅地をそのまま残しているからこそ

煌びやかな街灯はない。

この地域を抜けた大通りには
明るい街灯と立ち並ぶお店の
イルミネーションが輝く。


昼間は、小さい子供から、お年寄りまで
様々な人が行き交う道路。


しかし夜は暗くて危ないから
敷地から出るなと毎日行方知れずの旦那に言われていた。

夜の10時。

今日も今日とて、旦那は黙って家にいない。
夕食後にどこかへ出かけた。

義母は庭で叔母さん達と
井戸端会議中。

私は蚊に刺されやすい為、
家の中でテレビを見ていた。
(なんとフランス語版SPY×FAMILYが
 放送されていてかなりテンションがあがった)


しかし、2時間もすると痺れを切らすもの。
あー退屈だ!

でも、蚊に刺されるのは嫌だなぁ。

マラリアにかかるわけにはいかない。

例のファンタバガールズの
ファンタバ3号がマラリアにかかっていた。

日本人からしたら大変な病気に思えるが
周りの反応を伺っていると、
日本のインフルエンザのような感じ。
ファンタバ3号は数日したら治っていた。


よし。
長袖、長ズボンを履いて
旦那の分厚いソックスを履き
いざ、外へ。


ドキドキしながら、
敷地のゲートをくぐった。


夜の10時半。

何かあったら叫ぶ心の準備をして
あたりを見渡したら

どこもかしこも
たむろする若者だらけではないか!
かなり賑やか!!


旦那が見えません👀


「…べべ!」

ビクッ

暗い夜道をキョロキョロしていると
いきなり私を呼ぶ旦那の声が聞こえた。


びっくりしたぁ。

実家を囲む高い塀のすぐ裏側。

こんな近くに居たのかと
塀の裏の陰っている方へ振り向く。


ん?


何人か、人がたむろしているのは
分かるが暗くて全く顔が見えない。

「マリクいるの?」
目を細めてじっと見る。

「いますよ〜ここですよ〜」


…いや、全く分からない。

5メートルもない距離なのに
誰が誰だか全く見分けがつかないのだ。


「こっちデスヨ」

スマホの液晶画面をチラチラさせているのが
旦那のようだ。


目を細めて近づいてようやくうっすら顔が見えた!


ちょっと君たち、
こんな真っ黒な場所にたむろって、
お互いの顔が見えているわけ?


旦那の友達5、6人がイスに座っている。
イスの近くにバイクが2台。

誰か分からないが、旦那の隣のイスを空けてくれた。

旦那の友達はいつも私に気を使ってくれる
優しい人達だ。
言葉は分からないが無言でイスを出してくれたり
ジュースをくれたり。

どうやら、夕食後はいつもここに
集まって過ごしているようだ。


それにしても、目がいいなぁ。
アフリカ人は目がいいと日本のバラエティ番組で
やってたっけ。

目が良いから、街灯もオレンジ照明の
薄暗いままで問題ないってことなのかな?


またまたアフリカ人のフィジカルの強さに
関心しながら、横に座る見えない旦那に言った。


「よくみんな顔見えるね!
 私ぜーんぜんみんなの顔分かんない!
 やっぱりアフリカ人は目がいいんだね!」


旦那はすかさず答えた。


「俺も見えないよ。」


…見えねーのかよ!!!!!

(声と身体のフォルムでなんとなく
 誰なのか判断していたそうだ)



肌で感じる旦那の育った環境🚗


夕食後、今日も全力の蚊対策をこうじて
例の溜まり場に顔を出した。

いつもは男性しかいないが、
今日は従姉妹のファンタバが居た。

数日、夜に出歩いてみて分かったが
夜の10時〜12時は、10代から20代の若者が
活発になる時間らしく

道の至る所にたむろして談笑したり、
カップルがバイクでデートしたり、
青春の場と化していた。

夜の0時まで賑やかな街だ。
とにかく、人で賑やか。
道路でバーベキューをしている若者もいる。


こんな場所で育ったら、
日本は孤独に感じるよなぁ。


旦那は休みの日の前夜は
賑やかな場所へ繰り出したがる。

一方、私は家でまったり
映画を見たり、お酒を飲んだり。

よくそんな飽きずに出かけられるな、
と思っていたのだが

旦那の故郷に来て、理解できた。

国際結婚の壁は文化の違いだとよく聞く。
私はお互いを理解する為には
言葉だけでなく、お互いの育った
環境に触れることも大事だと思っている。
(その国が好き嫌いは別として)

いくら、言語が達者でも
言葉では伝わらない、伝えきれないものって
日本人同士でもあるんだから

国が違う者同士の相互理解は
肌感で感じるのも大事。

金属バットと従姉妹のファンタバ🚙


そうそう、本題はここから。

いつもの溜まり場にいた
ファンタバガールズが目の前を通った車の
運転席を見たときのこと。


若い男の子が運転し、
助手席に女の子が乗っていたのが見えた。



一丁前に車デートか。
デートの為に親から車借りて、可愛いな。



そう思って和んでいた私と反して、

一瞬にして顔つきが変わった
ファンタバガールズが動いた。


徐行運転で通り過ぎようとしていた
その車の前に金属バットを持って立ちはだかった。
(そのバットどこから出てきた⁈)


ハタからみたら、ヤンキーのカツアゲ。

そして、ファンタバ2号がバットを突き当てて
車の中の若者に何やら早口で文句を言っている。


立ちはだかるファンタバガールズ


なんだなんだ⁈

いつもおちゃめで賑やかな
ファンタバガールズ

急にキャラ変か⁈


一悶着?が終わったら、
車はまたゆっくり過ぎ去っていった。


何事かと驚いた私は
隣でクスクス笑っていた旦那に聞いた。
旦那の友達も、ヤレヤレ、といった表情をしている。


「ちょっとアンタ!
 そいつの彼女ならアタシ達に挨拶
 しなさいよ!」

「ほら、降りてきな!
 挨拶がまだだよ!」

ファンタバガールズ達は男友達の新しい彼女に
そう文句を言っていたらしい。



なんてBossyなの!笑笑
ファンタバ達はここいらのボスなの??笑笑

思わず笑ってしまった。

「マリは女性が強いからね。
 あと、挨拶が大事。
 リスペクトのために挨拶しないと。」


ほぉーなるほど。


礼儀作法がティーネイジャーからしっかり
染み込んでいる。


旦那曰く、友達同士のノリというか
おふざけも多少あるようで

戻ってきたファンタバ達も
キャッキャと笑っていた。


なんだろう。
なんだか、懐かしい感覚。
うまく言えないけど、同じような青春の思い出が
私にもあったような気がする。


マリでは気の強い女性が多く、
彼女達の団結力はすごい。

そして口の達者なこと。
おしゃべりが止まらない止まらない。


やっぱり好きだなぁ。


影でぐちぐち文句を言ったり
いじめたりするのではなく、

正面から堂々と文句を言える彼女達の
性根の良さが気持ちいい。


彼女達とはウマが合う気がしてならない。



そうそう、気の強いといえば

旦那の叔母さんに
結婚式の日にぶん投げられそうになった事もあった。



「アタシの可愛いマリクをよこせー!!」って。笑笑



ジャイアンみたいな叔母さんの話は
次の機会に。


※読んで頂きありがとうございます!

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