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#8月31日の夜に(後編) 義務教育はやめられる?

前編は中学生時代に学校がつらかった話を書いた。↓


後編は、学校に行きたくないなら行かなくても大丈夫な理由を書こうと思う。
これは、まだ小さい自分の子どもたちに数年後、伝えたいことでもあります。


わたしはどうしても高校大学に行きたかったから、つらかったけど中学校はやめなかった。(厳しい親に反抗できなくて休めなかったのもあるし、やめられないと思ってた)

でも大人になってからたくさん仕事を辞めました。
つらいことや苦手なことを我慢せずに逃げてきた結果、今はやりたいことたのしいことばっかりで最高です。


仕事を何回も辞めたから、

親からは「まともな生き方ができない人間」と言われたり、
「社会人がそんな無責任でいいの?」と同僚から責められたりした。

失敗をくりかえしたとも言えるし、
新しいことにたくさん挑戦したとも言える。

わたしは「続けられない人」ともいえるし、
「色んな経験をした人」ともいえる。

今は自分を愛してくれる夫とかわいい子どもたちと暮らしながら、毎日やりたいことだけをやりながら楽しくて幸せな生活を送っている。

やりたくないことはやらない(もしくはすぐに辞める)
やりたいことだけをやると決めています。

主婦のわたしにとって、家事はめんどくさい時もあるけどやりがいがある。本当にやりたくないことはやらないし、しんどかったらすぐ辞める。

でもずっとそういうふうにしてきたわけじゃなくて、

苦手なことも頑張らないといけない。
イヤなことも我慢しないといけない。
そうしないとちゃんとした大人になれない。

学生時代はそう親や先生から言われてきたし、長い間そう思い込んでた。

でも、ちゃんとした大人ってどんな人?
社会人としてうまくやっていくってどういうこと?

親や先生や世間が納得のいく答えをくれることはないと今はわかる。
答えを見つけるには、自分で経験して自分で考えていくしかない。

他人の権利を侵害しない(罪を犯さない)程度に、自分が思うとおりに生きていくしかない。


小学生や中学生は自分の思うとおりになんてできない。
学校に行きたくなくても、義務教育だから辞められない。
フリースクールって聞いたことあるけど学費が高くて転校なんてできない。

そういう苦しい小中学生はどうすればいいの?

元高校の先生で、小学校・中学校の先生の先生になるために大学院で教育の研究をしていたわたしが知っている範囲で書いてみます。(偉そうに言ったけど、わたしは仕事を辞めてニートだったこともあります)

①学校には行けるけど教室に入れない場合

教室以外の場所で安心して勉強したいと、保護者や学校に相談する。

②学校には行けないけど家から出られる場合

地域のコミュニティセンターなどに「適応指導教室」があります。そこの先生に学校の悩みを相談したり、進路の不安について話したりできます。勉強することもできるし、学校の出席扱いになる場合もあるみたいです。インターネットで検索するか、市役所や区役所に聞いてみよう。

①も②も難しい場合は、家や図書館などですごすうちに将来が不安になるかもしれないけど大丈夫。

小学校や中学校に行かなくても、高校や大学に行きたい人は行けます。本当です。



わたしが高校の先生をしているとき、小学校〜中学校にほとんど行かずに入学してきた生徒が何人もいました。

(これは専門的にいうと、履修主義という日本の学校システムの弱点でもあります。学校に行って学習しなくても、在籍するだけで進級や進学ができてしまうからです)

その場合に行ける高校は少ないです。
どこの高校でも受け入れてくれるわけじゃない。

でも小中学校で不登校でも、行ける高校はある
わたしはそういう高校で先生をしていました。

定時制高校です。

小中学校ほとんど行かなかったけど、高校は無遅刻無欠席だったり、生徒会役員をしたり、部活をがんばったりしている生徒もいました。

朝から夕方まで働いて、夕方から学校に来る生徒もたくさんいて、わたしはそういう生徒を尊敬していました。

定時制以外にも通信制高校というのがあって、これはほとんど通学しなくていいみたいです。興味があれば調べてみてください。

高校に行かずに大学に行く方法もあります。

「高卒認定試験」を調べてみてください。


わたしの弟は中学校の後半から不登校でした。

なんとか高校に進学したものの、ほとんど登校しないまま退学。
そこから定時制高校に返り咲きを果たして、ほぼ無遅刻無欠席。

その後、大学に推薦入学(私立を選んだけど、国立大学も選べた)。
外国政府の奨学金で海外の大学院修了。
7年間、日本企業の海外駐在勤務。
結婚もして今は一児の父。

不登校児のその後の1つの実例です。


高校や大学はどうしても行きたい人だけが行くところなので、行かなくてももちろんいいし、わたしは子どもたちにもそう伝えるつもりです。高校や大学の学費を当たり前のように出すつもりもありません。

親が行ってほしいから(行ったほうがいいと思うから)行かせるのではなく、本人がどーうしても行きたいなら行けばいいと思います。
どちらにしろ、子どもたちがそれぞれ自分で考えて決めることです。


最後に、「がまん」や「がんばる」ことについて。

「みんなやりたくないことも我慢してやってる」
「ここでがんばれないならどこに行ってもダメ」

そんな風に言う人がいます。

我慢しないし頑張らないわたしは、我慢しろ頑張れを強制されたくない。
我慢したい人頑張りたい人に、我慢するな頑張るなと強制しない。

どっちも人に強制することじゃないという考えです。

こんなわたしでも仕事を辞めるとき、最初は怖くてしょうがなかった。
自分が社会不適合者(社会人としてうまくやっていけない人)かもしれないと思うと、怖くてしょうがなかった。我慢して頑張るべきじゃないかと迷った。

けっきょくいくつも仕事を辞めまくって今やまぎれもない社会不適合者だけど、ハッピーです。

学校に行くのをやめるのも怖いかもしれない。
でもいやなことつらいことを我慢して頑張っていると「自分は何のために生きてるんだ?」と考えはじめるので危険です。

学校の中で生きたくないなら、学校の外で生きればいい。
自分の子どもにも、小学生になったらそう言います。

つらくない場所でつらくないように生きる。
つらいことから逃げて生きていけばハッピーにたどり着くよ。


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