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にゅうandガン 後編

これまでのあらすじ。(詳しくは前編を見てね)

5年前、乳がんの外科手術を受け、その後放射線治療、ホルモン療法と順調に来て、術後の経過も良好だし放射線は痛くも痒くも無いし、ホルモン療法さえ5年続ければクリアよ〜♬なんてのんきに構えてたらリンパ節への転移が見つかって抗がん剤治療をすることになってしまったとさ・・・

はじめのうちは大病という意識もなく、いろいろ軽症で済んで自分は運がいいなあと思っていたのだがここへ来て真打登場。噂には聞いていたが化学療法というものはなかなかにしんどくて、その割に効果は低い。最後の方はもう盗んだバイクで走り出したくなるくらい気持ちが荒んでいた。

それまで地味に真面目に生きてきた私が生まれて初めて「グレたい」と思っていたこの時期、心強かったのは同じ病気の先輩が近くにいたことで、「乳がんの抗がん剤はすんごい色だ」とか「まず間違いなくツルッパゲになるけど高いカツラは買わない方がいい」とか「2、3日は具合悪いから覚悟しとけ」だの事細かに教えてくれたし、何よりその先輩が元気でいることが励みになった。

病気というものはなんでかかってしまうかはわからないけど、病気とその治療法についての知識を得たり人と共有することでだいぶ気持ちが違ってくると思う。後編は前編よりもちょっとしんどい内容だったり説明ぽいマンガが増えてしまったけど、「荒んでた割にバカなこと考えてるなあ」くらいにご笑納いただければと思う。

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↑これもその先輩のアドバイス

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とてもキレイな色だったがそれが出てるうちは超絶具合悪かった

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脱毛のXデーは私の場合投薬から2週間後くらいで、シャンプー時にドカンと来た。床一面髪の毛というのはなかなかにホラーな光景で、流しても流しても髪が抜け続けるのでなかなかお風呂から出られなかった。

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抗がん剤の腹立つポイントはホントそれ。

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説明しよう!瀬戸内ジャッキーとは瀬戸内寂聴先生のことである!

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吐くだの出すだの、お食事中の方がいらっしゃったら本当ごめんなさい

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瀬戸内ジャッキーよりジャンボ尾崎になる方が怖いという女心

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脱毛後に生えてきた髪の毛は赤ちゃんのような柔らかい毛であったが、白髪は白髪のままであった・・・

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3週間毎の投薬、これを6回繰り返してもう干からびたジャガイモみたいになっていたのに「念のため違う抗がん剤やろうか」と言われて「絶対イヤです」とキッパリ断った。普段はボソボソとしかものを言えなかった私が人生で一番ハッキリ物申した瞬間

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この時同行してくれた友達はもちろん、抗がん剤治療中にお世話になった近隣の友人・身内には本当に感謝している。

抗がん剤治療の間も仕事は続けてたし頭がハゲてフラフラになってる以外は普段と同じ生活を続けていた。取材や打ち合わせにはカツラをかぶって行った。今は元通りといかないまでもだいぶまっすぐな毛質に戻ってきて、かつてハゲてたとかクルクルの聖子ちゃんヘアだったなんてウソみたい。病院に検診に行く時以外は自分ががんサバイバーだったことも忘れてしまっていた。

今回のコロナ禍で何か手っ取り早く投稿できて読んでもらえるものはないかなと思ったら、この下描きが出てきて、私自身懐かしく読んだ。前述の先輩から「病気のことをマンガにして記録しておくといいよ」と言われたのを思い出して描いてみたんだけど、病気が病気だけに笑えなかった人もいたみたいですごく真面目な感想や労いのお言葉を頂戴してしまった。アテクシの芸と人となり、どちらもまだまだ修行が足りなかった感がありますが、それでも最後までお付き合いくださった皆様、本当にありがとうございました。


おまけ

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骨までご自愛してほしいのよ







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