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高齢者の膝痛い問題

「膝が痛くて困ってしまう」 義母がことあるごとに言う台詞。会う人会う人に嘆く。 どうしたの?と尋ねられると 「3年前のお盆の時、お墓に持って行くお花を準備するために玄関に行ったら、何かに突っかかって転んでしまって」 尋ねた人はみんな 「あらあら、病院に行った?」 と心配する。 「したって(だって)病院盆休みだし、血が出ているわけでも歩けないわけでもないし。お盆終わればグランドゴルフに週3回行がねばまねし(行かなくちゃいけないし)、畑の草取ったり、わ時間ねんだね(私は忙しい)」

    • 優先順位は誰が決める

      脳神経外科の主治医は受診の度に 「血圧低いなぁ。これじゃ脳に血が巡らないから認知症に良くない。立ちくらみとかしないか?」 と義母に聞く。 「はい、急に振り向けばクラッとするし目眩してふらつく」 うーん、急に振り向いたら私もクラッとするけどね。ふらつくのは足が痛いからじゃなかったっけ。 すると主治医は「そうでしょー。心臓肥大で通っている循環器内科の先生に相談して、血圧なんとかしてもらって」 心臓肥大の治療についてネットで調べると、降圧剤で血圧を下げることが必須。その薬を飲んで

      • 介護サービスは誰のため

        義母が軽度の認知症と診断され、進行を抑える投薬治療を続けている。診察の前日義母を迎えに行き、我が家に泊まって翌日診察が終わると送っていく。薬の量を調整するため、最初は毎週、2週に1回、3週に1回と徐々に間隔を開けて最終的には4週に1回となる。 夫も夫の姉弟も今までより頻繁に義母に電話をするようになった。「今日の調子はどう?」「何食べた?」他愛もない内容だが、1人暮らしの義母の様子を確認することで義母は喜ぶし、家族も安心する。とても良いことだ。良いことだ、けどこれだけで良いの

        • 高齢ドライバーと認知症

          義母は「ストーブの点け方が分からない」と大騒ぎになる前日まで車を運転していた。 その後軽度の認知症と診断され、投薬で進行を抑える治療を始めてからは、特に大きな騒ぎになるようなことも無く、日常を取り戻した。 義母が「薬の調整終わったら、また車運転でぎるべが?」と言い出した時、正直「えー?無理なんじゃないの?」と思った。一般論として、85歳、軽度とは言え認知症の老人が車の運転なんて危ない危ない。大人しく免許証を返納して、公共の交通機関やタクシーを使え!ということになる。 しかし

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          マトリョーシカ

          1月に軽度の認知症と診断された義母、薬の量を調整するため2週間に1回、3週間に1回と受診の間隔を延ばして最終的には月1回にしていきましょうと医師から説明があった。 以前から通院している心臓肥大の治療は義姉が送迎してくれるので、自然に脳神経外科は我が家、循環器内科は義姉という役割分担が決まった。 実家まで片道1時間ちょっと、往復2時間半。通院には前日迎えに行き我が家にお泊まり、翌日受診して実家に送るという、1泊2往復となる。 まぁいずれ月イチになるんだし。なんとかなるでしょ、

          マトリョーシカ

          テアシニナラネバナラヌ

          脳神経外科を受診し、軽度の認知症であり脳梗塞を何度もやっていたこと、今後の治療方針などを義姉に伝えるため、受診後義母と共に義姉とランチした。 すでに待ち合わせた店に到着していた義姉は店の前で待っており、お待たせと手を上げようとする私を素通りして義母の手を取った。 いや、私も病院内外ずーっと手を取って介助していましたさ。でも自力でも歩けるんで、待たせてごめんの気持ちで義姉に声かけたんだけど、やっぱ冷たい嫁に見えたんだろうね。 そうか。私は義母の手足にならねばならぬのだな。そう思

          テアシニナラネバナラヌ

          介護ストーリーは突然に

          「おっかあがボケてしまった。ストーブの点け方がわからなくなってしまった」 今年の1月、実家で一人暮らしをしている義母の連絡を受けた義姉から電話が来た。 85歳とはいえ、車の運転をし、義父が亡くなってから始めたグランドゴルフに夢中で週に2〜3回出かけ、地元の婦人団体の一員として介護施設を慰問したり、家の周囲の畑を耕す元気な義母。 義姉も夫も「とうとうボケてしまった!施設を探さなきゃ!」慌てる慌てる。 ちょっと待って。お義母さん、今まで元気だったから介護認定も無いし、いきなり施設

          介護ストーリーは突然に