国籍を変えるということ


日本は二重国籍を認めていない。私は10年間この問題で悩んできた。私の住む国では二重国籍は認められているけど、私の生まれた国では認められていないので、私が帰化したら日本人ではなくなるのだ。

もしかしたら、日本で暮らすことになるかも?もしかしたら、離婚するかも?なんて迷いや問題も多々あったし、第一私は日本人であることを誇りに思っていた。

しかし、人間の心というものは移ろいやすく気まぐれで、何をしたいのか自分でもよく解らなくなる事が多々ある。

来年、私の永住権は10年に一度の更新期を迎える。10年に一度大金をつぎ込むか?それとも今回市民権をとって帰化してあの、悪いことを別にしていないはずなのに、なぜか感じる後ろめたさや不安とおさらばするか?そう考えたとき、私の中の緊張の糸がぷつりと切れた気がした。ああ、私は自由になりたかったんだ。私以外の家族は皆この国の市民で、私はちょっと感じる疎外感が嫌だった。子供も大きくなって、日本の学校でやって行けそうな語学力は到底ない。私は、この国で死ぬんだ。そう考えたとき、私は日本国籍を捨てた。

まだ準備の段階だけど、新しい自分がそこにいる気がして、もっと活動の場が広がりそうでワクワクしている。

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