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「本を語る」100日100冊チャレンジ 第100日「新書100冊」



❶[1BOOK]
「新書100冊」視野を広げる読書
高橋昌一郎 光文社新書1273  2023年9月30日

❷[3POINT +1]
◎「はじめに」
☆視野を広げる新書の世界
現代の日本社会では、多彩な分野の専門家がコンパクトに仕上げた「新書」こそが、最も厳選されたコンテンツといえる。
2019年7月から2023年7月に刊行された約5000冊の新書の中から、私が責任を持って選び抜いた「新書100冊」を紹介する。

☆直感的に「読みたい」と思った新書10冊
1)「タコ」が進化したらどうなってしまうのか?
池田譲『タコの知性』(朝日新書)

2)「世界的キャラクター」とは何か?
大野裕之『ディズニーとチャップリン』(光文社新書)

3)「宇宙人」としての教養とは何か?
高水裕一『宇宙人と出会う前に読む本』(講談社ブルーバックス)

4)いつから「天皇制」が始まったのか?
古市晃『倭国』(講談社現代新書)

5)「20世紀の戦争」はどのように集結してきたのか?
千々和泰明『戦争はいかに集結したか』(中公新書)

6)なぜ地球を研究すると「生命の起源」がわかるのか?
廣瀬敬『地球の中身』(講談社ブルーバックス)

7)なぜ「宇宙」は存在するのか?
野村泰紀『なぜ宇宙は存在するのか』(講談社ブルーバックス)

8)進化にとって「意識」は何を意味するのか?
更科功『禁断の進化史』(NHK出版新書)

9)ウィーン・フィンの「しなやかさ」とは何か?
渋谷ゆう子『ウィーン・フィルの哲学』(NHK出版新書)

10)「戦前」とは何だったのか?
辻田真佐憲『「戦前」の正体』(講談社現代新書)

❸[1ACTION]
[実行すること=自分との約束]
次の「100日100冊」を企画する。

[思いついたこと]
無事に、100日続けることができました。ありがとうございます。まずは、感謝します。
前回、1000日続けたときより、ずっと感動しています。それは、一度止めた習慣を、再始動するには、予想以上のエネルギーが必要であると実感したからです。1000日を達成した1月31日から、再開する8月6日の間には、いろいろなことがありました。末弟の死を経験し、そこから立ちなおることができなのは、読書があったからです。

この100日の最初に紹介した「死を力に。」(山本時嗣)に出会ったことで、身近な人との別れを受け入れることができ、「死は存在しない」(田坂広志)で、自分の死をも理解することができました。そして、今回は、「前向きに生きるのはどうすればいいのか」というテーマの本が多かったと思います。それは、私自身の方向性そのものです。

[そして]
次の100冊チャレンジを始める前に、この100日間に読んだ本を、整理し、分類し、読み直したいと思った本を読み、その感想などを書いておきます。自分の頭と書棚を整理して、私自身の「積ん読」を解消して、次に臨みたいと思っています。その意味で、今日あえてこの本を紹介しました。いつか、このような本を作りたいという思いもあります。

今まで、手当たり次第に本を買い、読んできましたが、明確な「テーマ」のもとに、本を集めるというのも、一つの課題です。そこで積み上げたものを、一冊の本にまとめるという方法を、今後も模索していきます。たくさんの本を読むことで、どんな未来を切り開けるか、自分自身が、一番ワクワクしていることに気づきました。みなさんにもぜひ、このワクワクを経験してもらいたいな〜と思っています。

❹[1episode]
☆おわりに
改めて本書の100冊の書評をまとめて見ると「壮観」である。読者には、その「多様性」を存分に味わっていただけただろうか。何よりも、本書が読者の「視野を広げる読書」のお役に立つことを心から期待している。
絶対に「その著者だけにしか書けない新書」として、とくに印象に残っている新書がある。
縄文式小屋に暮らし、古代人の道具と材料だけで「丸木舟」を作った雨宮国広氏の『ぼくは縄文大工』、カラスを騙す多彩な方法を研究し、カラス食を推奨する塚原直樹氏の『カラスをだます』、「中絶によって振り回されてきた自分の生涯」を突き詰めて、性と生殖問題の専門研究者となった塚原久美氏の『日本の中絶』、歴史学者として生きてきた自らの半生を曝け出し、今後の日本の歴史学に警鐘を鳴らす本郷和人氏の『歴史学者という病』、「なぜ高山植物は美しいのか」を解明するために日本中の山を歩き回り、「高山植物」に研究人生を捧げた工藤岳氏の『日本の高山植物』・・・。
こうして改めて挙げていくとキリがないので止めるが、いかに新書が「知的刺激の宝庫」であるか、この短い紹介だけでも感じていただけると思う。とくに学生諸君には、SNSで動画を眺めている時間があったら、その半分の時間でも構わないので、ぜひ興味のある新書を手に取ってほしいと思う。


#望月俊孝
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#継続は力なり
#宝地図
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