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舞台「ぼくの名前はズッキーニ」

マスクずぶ濡れ。

観れて良かった。

チケット取って良かった。

苦しくて、あったかくて、
でも苦しくて、あったかくて。

たくさんの人に届いて欲しい作品。
まだチケットあるみたいなので、是非!!

「ぼくの名前はズッキーニ」HP

と言うのが率直な感想。
後方席も見やすかったけど、もっと前方で皆さんの呼吸や感情を受け止めたかったーーー。
とにもかくにも良いものは良い!!
それで良いよね。

とは言え色々書いても良いですか、良いですよ。

※ネタバレとは言えない程のネタバレ有

テーマは私にとってとても苦しい物でしたが、皆さんが創り出す空気感の温かさに涙が止まらず。
私は子どもが大好き。
見てて苦しくなる言葉がたくさん。

ズッキーニがママに会いたがっていて、ぶったりされるのに?と聞かれた時に
「ママは悪くない、お空とビール缶のせい。」
と言うセリフから涙腺崩壊。
子どもから親に向かう真っ直ぐな愛情に胸が締め付けられました。大人の都合で子どもが苦しい思いを強いられている事を感じるセリフがたくさんあって、子どもの気持ちを思うと涙止まらず。

そんな中でのヴィクトルのポジティブさにとても救われた…ありがとうを伝えたいっ!!
養護施設に入る経験なんてなかなか出来ないぜ、と言う物事の捉え方やパパーが落ち込んでいる時もいつも元気に支えたり、ママーの愛情を一心に受けてとても優しい心を持っているんだなと。
ただ優しくてポジティブだけで無く、本多力さんの飄々とした感じとの絶妙なマッチ具合が好き。

ロージー先生もとても素敵だった。
なぜか登場からずっと気になる存在で。
ただ生きてくれるだけで良いんだよと。
その後にも色々足してはいましたが(笑)
伊勢佳世さんの幅の広さに好きってなったし、ロージー先生演りたいってなりました。

前向きである事や夢を持つ事が良いとされる風潮がある世の中だけど、最近、そこはどうでも良い事じゃないかなと。もちろん前向きである方が心の健康に良いのかもしれないけど、前向きでいなきゃいけない必要も無いし夢が無いからってだめな訳じゃない。普通である事が幸せだったりするし、何が普通か、何が良いか悪いかは全部ぜーんぶ本人が決めること。周りがとやかく言う事じゃないなと。
だから、私のこの感想が拙過ぎたり的を得たりしていなくても良いの!これが私の感想だから!!

シモン、かっこよかったーーー。
ずっとずっと大人っぽくいるシモンの最後の
「めっちゃ羨ましい」
って言う本音は私の心にとどめをさしました。
ずっと突っ張ってるけどちゃんと本音を言えちゃうところ、本当にカッコ良かった。それでもあったかくズッキーニとカミーユを送り出して。
私もナイフでかたどって欲しい…

平田満さんは映像で見ていても思っていたのですが、どんな時も平田満さんと言う人間が見えると言うか何というか…平田満さんとしての存在感を保ったままその世界にいてくれて、安心する。
今回も作品の優しさの殆どは平田さんから発せられていたのではないかと思う程に。

そして座長、辰巳雄大さん。
レイモンを気にしつつもお絵描きをする仕草や、ちょこんとした座り方がとてもナチュラルな子ども感で。他の子どもとの距離感(物質的にも心情的にも)の取り方も絶妙だったなぁと。
思いがけず歌声を聞く事も出来て得した気分。

殆どの出演者が子どもを演じているのですが、最初から全く違和感無く入り込めました。
以前、大人が子どもを演じている作品を観た時はずっと違和感を感じてザワザワしていたのですが、今回と何が違ったのか…子どもを演ろうとしていなかったんだな、と。この子が何を思うか、この子がどんな仕草をするか、を表現していただけで、6歳のこの子を演じようと思っていなかったんだろうな…と勝手に思っています。

舞台が全面黒板になっている仕様(床までとはもう驚き!)もその使い方もとっても面白かった。

色々書きましたが、私もお芝居したい!!

また観たいと思える作品でした☺︎

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