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東京の休日 #7 〜『カルティエ、時の結晶』展めくるめく世界でした〜

『カルティエ、時の結晶』展。
国立新美術館で始まりました。

子どもの頃、ダイヤモンドのような
キラキラが好きでした。
ようなと書いたのは、
おもちゃの指輪とかペンダントを
眺めてうっとりとしていたから。

そして、今日は
真の輝きにふれて
あの頃のうっとりを想い出しながらも
めくるめく世界に連れていってもらいました。

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出迎えてくれるのは
《逆行時計》。
大きな古時計なのです。
現在を表す小さな時計を抱える
逆行する大きな時計。
その横には二つの重みのあるクリスタルが
ぜんまいを動かすために吊るされています。

この展覧会のコンセプトを凝縮したような作品。
12時に鐘が鳴った時には鳥肌が立ちました。


その先には
個人の方々の所蔵のミステリークロックが。
どれも個性的で、それぞれの美しさを放っていました。
時計の針がダイヤモンドで飾られているもの
ルビー、エメラルド、サファイアを纏ったものなど
どれも見惚れてしまいました。

(ほとんどが10:10をさしていて、
この時間が一番を時計を美しく見せるカルティエタイムなのだわ
なんてことも思いました。)


次のエリアに向かっていると、
光り輝くティアラが見えてきました。
その繊細なこと!
立体的で、お花や葉っぱが本物のような形でありながら
ダイヤモンドがそこに命を与えているのです。

私が釘付けになったのが
「ロシアン」ティアラ。
お上品なフォルムに、ダイヤモンドとパールが
それはそれは美しく並んでいるのです。
雫型のダイヤモンドは奥に行くに連れて小さくなっているのですが
その細かな技術に感動してしまいました。


さらに展示は続いていきます。
ため息が出るほど美しい宝飾の数々が並んでいました。
ほんの一部を紹介します。

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「バード」ブローチ
1948年
プラチナ、ホワイトゴールド、ダイヤモンド

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「フラミンゴ」ブローチ
1940年
プラチナ、イエローゴールド、ルビー、エメラルド、サファイア、シトリン1個、ダイヤモンド

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ネックレス
2001年
ホワイトゴールド、サファイア、エメラルド、真珠母貝、ダイヤモンド
「オウム」リング
1999年
イエローゴールド、4.61カラットのクッションシェイプのイエローダイヤモンド1個、真珠母貝、エメラルド、イエローダイヤモンド、ダイヤモンド

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ブレスレット
2011年
プラチナ、ホワイトゴールド、エメラルド、ダイヤモンド
ネックレス
2013年
プラチナ、翡翠、アメシスト、ダイヤモンド
イヤリング
2013年
プラチナ、翡翠、アメシスト、ダイヤモンド

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モナコ大公宮殿コレクション
ティアラ
1955年
プラチナ、イエローゴールド、ホワイトゴールド、計49カラットのカボションカット ルビー3個、ダイヤモンド

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「オーキッド」ブローチ
1937年
ホワイトゴールド、アメシスト、アクアマリン、ペールブルーエナメル、モーヴエナメル
リング
2010年
ホワイトゴールド、オニキス、ダイヤモンド
リング
2009年
ホワイトゴールド、オニキス、ダイヤモンド
ブローチ
2016年
イエローゴールド、彫刻を施したホワイトオパール、イエローダイヤモンド、ダイヤモンド

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ネックレス
2015年
イエローゴールド、41.99カラットのクッションシェイプ オレンジがかったトパーズ 1個、イエローブラウンダイヤモンド 1個、ブラウンダイヤモンド、オレンジダイヤモンド、ダイヤモンド

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ヘアバンド
1923年
プラチナ、ダイヤモンド


こんなにも美しい宝石の数々が並ぶ様子を見たことがありませんでした。

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そして、展示されている空間演出も素晴らしいのです。
地中に眠る宝石がジュエリーになるまでの時の流れを
美しい空間で表しています。

初めのミステリークロックが展示されている場所は
採掘現場に優しい光が射しているのをイメージしているそうで
時計を囲む柔らかな生地は
日本の伝統的な織物の手法で織られているそう。

宝飾がかけられた木の彫刻は
なんと、土の中に2000年以上埋まっていた木を
20年かけて乾燥させた材木。

一つのジュエリー(芸術作品という言葉がふさわしいですね。)が
完成するまでのストーリーを感じることのできる美しい展覧会でした。


12/16(月)まで
東京・六本木の国立新美術館で
開催されています。

(つづく。)


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