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『首』2023

 タイミングが合わず、映画館で観るのは無理かなとあきらめていた『首』を早稲田松竹でキャッチできました。大興奮、大喜びで書いたレビューはこちら。

 いろいろと賛否が分かれているらしいのが不思議なくらい自分は楽しく拝見しました。いや、人がたくさん死ぬ映画なので楽しいとか言っちゃいけないですね。むごいとか、痛ましいとか、そういう苦しい気持ちになる映画です、実際。

 なのにどうして楽しいなどと感じてしまうのか。それはやっぱりたけし監督がコメディアンで、人が殺されたり殺されかけたりする状況さえ、笑いに持って行かずにはいられない性分、もっと深そうな言葉でいうと業(ごう)みたいなものを抱えているからだろうと思います。

 最近はVFXの技術がすごいので、いくらでもグロい死に方が描けます。ハッキリ言ってそんなところに最先端の技術を使うなよと言いたくなるくらいです。戦国時代に侍たちが凄惨な殺し合いを繰り広げていたことは事実なのでそれは一切マイルドにせず描かないといけない。そうなると、せめて笑いでもしなきゃむごすぎて見ていられない。「面白かったけど二度と観たくない映画」って割とあります。が、『首』は繰り返し観たい映画になっていました。

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