今日は日曜日。

買い出しの道すがらの知らないお家で、50代くらいのオジサンが車のお手入れをしていた。
よくある日曜の風景。平和ですね。

しかし私は見つけてしまったのだ、そのオジサンのTシャツの背面上部にファンシーな手書き風フォントで「ア〇ル軍団」と印字されているのを。

人は、予想外の出来事に遭遇すると声も表情も出なくなる。
穏やかで豊かな日常風景と、「ア〇ル軍団」という過激極まりない単語のギャップに、私は声を失ってしまった。
そして0.5秒後には色んな思考が怒涛のように押し寄せてくる。

えっ？ア〇ル軍団て書いてあるよね？確かに書いてあるよ嘘じゃないよ。ア〇ルってあれだよね？尻の穴。……いやもしかしたら私の知らないア〇ルという単語があるのかもしれないな？だってこんなどストレートなのありえないでしょ。bi〇chって書いてあるTシャツと同レベルと…いうかどっちが上とか言う話じゃないけど冗談キツいてw
しかも軍団て。そういうサークルかなんかなの？かな？オソロでTシャツ作ってるのかな？メンバーは全員おじさんなのかな？体育祭的なノリなのか。そうなのか。そういう癖の人が集まるアブノーマルサークルなのだろうか、そういうのがあるとは聞いたことはあるよ。
にしてももう少しオブラートに包んだ軍団名にしようよ。菊紋の一味とかさ。ユニオンジャックとかさ。
そう考えるとやっぱりア〇ルって別単語なのかもしれない。もしかしたらだけど、「亜成さん」率いる何かの健全な社会人サークルなのかもしれない。たけし軍団みたいな。
だとしたら本当に申し訳ないけれど、でもカタカナにするのは悪意を感じるし、やっぱり何回見てもア〇ルでしかないのだ。

そしてそのファンシーな書体も謎を深めるばかりだ。おぱんちゅうさぎのロゴみたいな感じのモコモコしたかわいい手描き風の感じで、若い女子にウケそうだけど、それでもやっぱり書いてあることア〇ルだからね。許さへんで！
てかこんなTシャツ部屋着でも嫌すぎる。ここ結構な一軒家だから家族いるんだろうし嫁や子どもに嫌がられたりしないのかな。ア〇ル軍団と書いてあるTシャツ着てるパパなんて、面白い通り越してかなり引く。おばあちゃんがメタリカのTシャツ着てるとかそういうレベルじゃないじゃん。

いややっぱり常識的に考えたらそんなヤバTありえないし、もしかしたらやっぱりア〇ルじゃなくてアヒルとか見間違えなのかもしれない…と思ったけどやっぱりアナル軍団だった。
世の中には私の知らない世界や、理解できないことも山ほどあるのだ。
むりに理解しよう、受け入れようとするのはやめよう。
そうさ、僕らは世界に一つだけの花
ひとりひとりちがう癖(へき)を持つ──

と、オジサンの横を通り過ぎるまでの数秒に思ったことを、今日は書いてみました。