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深夜のドライブ

車に乗って出かける夜の徘徊が好き。

頭が散らかる時、こころが乱れる時、コソコソと夜に車を出して走る。
眠った街を、移動する個室(車)で好きな音楽をかけながらひとり走る、それだけの話なのだけど、それだけで本当にこころが整う。
好きっていうかもう必須の行為で、これがないと気が狂ってしまうと断言出来る。

単に空いてる夜道をスーッと走るのは気持ちがよいし、そもそも運転自体メカを操縦してる感じがたまらない。免許をとったのが30過ぎてからというのもあり、まだまだ新鮮味を感じる。
鉄の塊動かしてまっせ!ワシ!凄いじゃろ!みたいなね。

運転しながら色んなことを考える。考えるけど、命かかってるわけだから気を抜く訳にはいかないので悩みや思考に集中しすぎないですむ。
どんどんどんどん色んな考えが浮かんでは消える。知らない街のさびれた個人商店やカーテンが半開きで少し中の見えるマンションの一室や、どう考えても駅も民家もないところに歩いてる謎の人に思いを馳せたり、泣いたり、笑ったり、独り言言ったり大声で歌ったりもする。
だけど安全運転が第一だから、そのひとつひとつに囚われることはなく、景色と共にそれらはどんどんどんどん流れていく。
その間に脳が、心がチューニングされて、乱れた周波数が元に戻って落ち着いていく感じがする。
私の場合、人と比べて頭が散らかりがちだから、チューニングには少なくとも3時間は必要っぽい。

はたから見たら完全に狂人だけど、私にとっては本当に、絶対に必要なこと。
ある意味、瞑想に近いのかもしれない。

最近は、そんな時間も余裕もなかったしそれで頭が狂って変な感じになっていたのかもしれないな。でもそれはそれで良かったけどな。ううんやっぱり良くなかったな。だから他人と生活とかこれからも難しいのかな。私のせいかな。でもこういうなんかよくわかんない感情とかモヤを、ほかの女性は理解のある彼くんにぶつけたり話したりしてるのかな。うーん無理だなあ。言えない。言えないからいつも上手くいかないのかな。でも言いたくもないしなんて言ったらいいか分かんないし、そもそも自分だけの世界は誰にも邪魔されたくないし、そんな世界観をもつ自分が実はちょー好っきゃねん。やっぱりひとりの時間ないと気が狂っちゃうからね仕方ないよね個性個性。とか考えたり、いろいろなことを思い出したりしながら昨日は3時間ほど走りました。

車という、鉄の繭の中では本当の自分になれる気がするし、何を考えてもなんだか許される気がするし、外とは境界がハッキリしていて守られてる感があり、生身で出かけるほどは他人の影響も受けないでいられるからすごく安心する。
そして数時間走り終えたときには、何となく「私は大丈夫」って思える。
こんなことの繰り返しです。

というわけで、徘徊行ってきます。ウソです。

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