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この訴訟問題で考えること!(対面授業なし、「制約は当然」学費返還訴訟で大学側 朝日新聞 8月25日)

とうとう、このような訴訟が起こったか!というのが、この記事を見た最初の印象だ。学生側と大学側では、多分、求めているものが違うのだ。そして、この問題は、教育に対する中身の問題とも関係するのではないかと思う。つまり、「教えること」をすれば、それだけで教育が全うされるのかということだ。

教える場面に、自分と教師以外の他者が存在し、その他者とのやり取りを通じて、また、その他者の行動を見ることを通して、何かを学び取ることまで含めて、教育行為というのであれば、オンラインの授業だけでは教育は全うしないだろうし、教えることだけで教育なのだと思っていれば、十分教育行為は成立しているとなる。

記事にあるように、施設の使用どうのこうのというのもあるかもしれないが、教育を考えるという面からすれば、施設を使えるかどうかというよりも、その施設という場で、人間が集まり、刺激しあい、協力しあって、ある関係を構築する可能性があったかどうかということが重要なことのように思う。つまり、身体性の問題が重要なのではないかと思う。

この訴訟で、どこまで教育に踏み込んだ議論が出てくるのか、注目したい。この問題は、実は、義務教育で大きな問題になりそうだと私は思っているが、どうだろうか。

前回記事はこちら
https://note.com/management_brain/n/n7bac649ddade


【教育記事から教育を考える】
2021年8月27日(金) VOL.710
作者:中土井鉄信
(教育コンサルタント、合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ代表)

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