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インド、オンラインで数分で届く生鮮食品、それでも何故私は八百屋へ行き続けるのか

bigbasket、Blinkit、これらはアプリの名前である。
これらのアプリを用いれば、スマホで押すだけで、数分、数十分後には野菜、アイス、お肉、卵、スイーツなんでも届く。
私のいるインドバンガロールはそんな便利な世界である。

あ、この野菜を買い忘れた!そんな時、忙しいけれど料理がしたい時、八百屋、スーパーに行かずとも簡単に注文ができる。すごく便利だ。助かっている。

オンラインだと新鮮でない?
そんなことはない。
確かに時々、あまり元気でない野菜が届くこともあるが、基本的に元気ぴんぴんの野菜が届く。新鮮な生鮮食品達。

送料が高い?
そんなこともない、一定以上頼むと送料が無料になるなんてことも。

生鮮食品の値段が元々高い?
そんなこともない、むしろ、ネットショップの方が安いなんてこともしばしば。

それだと日常的にネットで注文するだけで良いんじゃない?と思われたかもしれない。

だけど、私は、それでも私は、今住んでいるバンガロールの八百屋さんが好きだ。できる限り、このお店から買いたいなあと思っている。

それは八百屋さんが作っている雰囲気だ。

まずはなんと言っても定員さん
「マダム、今日はこの野菜がいいよ」
「マダム、こっちのトマトは煮込む用に、こっちはサラダにいいよ」
「マダム、ここ2週間くらい来なかったね、風邪引いてたの?」
「マダム、持つの手伝おうか?」
「マダム、ここの部分少し痛んでるから取り替えるね」
「マダム、このネギ量少ないし、もうおまけで入れとくよ」
「マダム、素敵な1日を」

何度も何度も訪れていると、お互い顔見知りになり、定員さんと少しの会話が生まれる。
八百屋を訪れても、1回あたり会話をするのは何言かのみだ。

だけど、その何言かの会話でポッと心が温かくなったり、アイデアが膨らんだりすることしばしば。

定員さん

次にお店の野菜、フルーツ達
一同にお野菜を、フルーツを見渡すことができる。
プラスチックや紙などに入れられておらず、自然に並んでいる野菜達。
パッと野菜が並んでいるのをみた時に、感覚的に今日はこのお野菜が食べたいな、なんて思うのだ。
直感的に選べる楽しさ。その後、手にとって1つ1つきちんと見て触って確かめることができる。
お野菜を見ると、料理の想像が一気に膨らむのだ。

お野菜の整列

その次にお客さん
おんなじ野菜を大量買いしている方、大家族なのかな、それとも大のその野菜Lover???
お客さん同士、店員さんと、何かしらの会話をしている人々
時に質問、時に全然異なる立ち話
あ!あの人も同じ食材買ってる!一緒だなあ
あの食材の買い方からだとどんな料理作るんだろう。
またまた、想像が膨らむ。

そして最後にクオリティ
いつも水水しいきゅうり。甘いトマト。
凛としたオクラ。苦味もきっちり含んだゴーヤ。
そうおいしいのだ。

この八百屋さんが作り出している雰囲気、何かが欠けてはいけない。
この場所、、無くなって欲しくないな。いや、無くならないか。

一元化され、確立された場を発展というのか。
いや、そんなことはないだろう。

例えどんなに、便利なスーパーマーケット、オンラインスーパーマーケットが発達しても、このような場所守っていけたらいいなと思う。

八百屋さんで買い物するのが、1つの楽しいアトラクションのようなものだから。
例え行くのに、少し時間がかかって、手間だとしても。

私は八百屋に行き続けたい。








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