manami

日々の受け取りぽつぽつエッセイ。 言葉や猫と遊んでいます。

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最近の記事

幸福が、こわいという

10年ほど前から特に...何をしても、したりないような。 何をすれば、足りていくのやらも分からなくて、全体的にウツウツと、そしてそれを隠すように私はそこそこに生きていました。 「こんなおもろい人は他にいないよ」などと、親友は四方八方から褒めちぎってくれる人だったけど、私はその声を受け取ることがちっともできませんでした。頭を下げられたって無理でした。 受け取れない、その事実がさらに受け取れなくて、そこにもイライラしていました。 やりたいことが分からない私に送ってくれる「好

    • あの人も蜜柑を剥いたことがある|俳句雑記#02

      「俳人、蜜柑剥きがち」とnote記事で見つけて、そんな気もしてふふふ。 身近ゆえに詠みたくなる、剥きたくなる、それが冬の季語「蜜柑」なのでしょうか。 正岡子規で「蜜柑」の句はあるかなぁと探してみました。 10個みかんを食べるくらいボクは元気だよ、という句のようです。結核だった子規の気遣いを感じます。たくさん食べたことを誇らしげに伝えているのか、なんかかわいらしい。 子規に宛てたという夏目漱石の句もみつけました。 『草枕』の舞台となった熊本で詠んだ句だそうです。 お互い

      • 推し談に咲きこぼるるや女正月|俳句雑記#01

        「推し」や「好きなこと」を思い思いに話そう! そんなテーマで開かれた「表現サークル」に昨年から参加しています。今回は2回目でした。 ◯◯くん(アイドル)に母性本能が!あの歌手が書く歌詞が!このコスメのこの色が!この物語が!表紙が!文豪が!太鼓やラップ、なんと氷上まで出現… どこまでも広がっていく空間は、推しへの愛でぱんぱんでした。みんなの声が、顔が、まばゆく!美しかった! 私は「文豪たち」と出したんですが、1人の方が、夏目漱石の『吾輩は猫である』が自宅に届くのを今待ってい

      幸福が、こわいという