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北欧神話のお話し

北欧神話はご存じですか?

最近ではゲームなどのファンタジーな世界観に使われているので、名前くらいなら聞いた事がある人も多いのではないでしょうか?
ヨーロッパの北の方。
いわゆるバイキングと呼ばれる人達の神話です。

「神々の黄昏」
「宇宙樹」
「ワルキューレ」
などはこの神話の世界観です。

多神教であるのはギリシャ神話などと同じなのですが、もうちょっと勇壮なイメージになりますかね。
最初から書くと長くなるので、話しは絞りますね。

神々と巨人族と呼ばれる種族との戦いがあるのはギリシャ神話と同じですね。
でも、北欧神話ではこの巨人族との戦いでいずれは世界が終わる、という予言があります。
お互いに戦って世界が滅んでしまう。
それが
「神々の黄昏-ラグナロク‐」
です。
神様たちは、どうやって世界が滅びるのか知っているのです。

この最後の時を少しでも有利に迎えるために、神様たちは様々に頑張ります。
知恵を得たり、魔法のアイテムを手に入れたり。
主神のオーディンが自らの目を取り出してその身を逆さ吊りにしてまでルーン文字を生み出したのも。
トール神がミョルニルというハンマーを手に入れたのも。
ワルキューレたちが戦場をめぐって戦士たちを集めてくるのも。
大抵の事はその最後の日のための準備なのです。

北欧神話の世界は、様々な世界に分かれています。
「神々の世界・アスガルド」
「人間の世界・ミッドガルド」
「妖精の世界・アルフヘイム」
「巨人の世界・ヨツンヘイム」
などなど、九つの世界から成っており、「宇宙樹-ユグドラシル‐」はその全てに根を張っていると言われています。

そして、特に有名なのが主神のオーディン、雷神のトール、戦神のテュール、愛と美の女神でありながら自らもネコに牽かせた戦車で戦場の空を駆けるフレイア、そして一番有名かもしれない、ロキ。
ロキは巨人族の出身でありながら、オーディンとは義兄弟の契りを交わしています。
巨人族といっても馬鹿でかい図体の者ばかりではないようで、女性などはその美しさを見染められて神の妻となった者もいます。
ロキも外見は大層な美形であるとされています。
しかし、中身はひねくれもの。
質の悪いことに、頭はいい。
しょっちゅう問題を引き起こしては神々を怒らせ、責め立てられては仕方なくその知恵を使ってなんとかリカバリする。
そんなお話しが多いです。

でも、最後は冗談では済まないことをしでかします。
オーディンと正妻・フリッグとの息子にして、神々のアイドル的存在でもあったバルドルを死なせ、生き返りも阻止してしまったのです。
さすがにこれは許されず、彼は捕らえられ、毒蛇を上に吊るされて、その蛇から滴る毒を浴び続けるという刑に処されます。
普段は彼の奥さんが器でその毒を受け止めますが、器の中身を捨てに行くときは毒を浴びてしまうので苦しんで身をよじり、地震が起こるのだと言われています。
これは、ラグナロクの時まで続きます。

トリックスター、神話などで知恵を持って活躍するものの、破滅的な面も併せ持つという存在の典型的な人物です。

ロキが活躍する話しはやはり面白いので、機会があれば読んでみてください。
トールとの珍道中もありますよ。

あと、北欧神話と言えば「ワルキューレ」ですよね。
「戦乙女」とも訳される、武装して馬に乗った美女たちです。
彼女たちはオーディンの意を受けで戦場の空を駆け巡り、戦死した戦士たちの半分をヴァルハラへと誘います。
残りの半分はフレイヤが自分の館へ連れて行きます。
そこで戦士たちは楽しい時を過ごしながらラグナロクを待つのです。
ここは戦死でないと行けないので、男たちは戦場で死ぬことを理想としたのです。
ちなみに、ワルキューレの英語読みがバルキリーで、フレイヤの名前がFriday・金曜日の語源になっています。
戦神テュールはTuesday・火曜日の語源です。

もう一つ、ついでに。
フレイヤの夫が失踪したことがあって、夫を探して泣きながら世界中を回ったフレイヤの涙が地に落ちて黄金になったと言われています。
北欧で取れる金は少し赤みがかった色だそうで「赤き黄金」というような表現が使われます。
日本の東北で取れた金も、赤みがかった色だったようです。
「もののけ姫」でアシタカが持っていた金の粒ですね。

最後はあんまり神話と関係ない話しになったかもしれませんが、いかがでしたでしょうか?
本当に簡単な説明に留めてますので、機会があれば本など読んでほしいです。


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