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デザイナーが考えるついていきたい経営者像

大きな実績もなく、一介のデザイナーごときですが、一緒に仕事をする依頼者・経営者は結構考えている。(全くやりとりなしに判断はできないので、お互いを知る時間は作る。相手も実績以外のことも知りたいと思うので、そこは仕事をしてみて。だと思う。)自分に決定権がないからこそ、可能性をたくさん持った経営者と自分の時間・気持ちを共有したいと思うからだ。※個人的に完全単発になりそうなお仕事はあまり受けない。広がりやつながりに価値を置く性格のため、少し受けてみたもののやめた。

私の判断基準は、「ちゃんと本音を語ってくれる人かどうか」という点と、「自分に得意な分野に携わっているか」という2点である。

面白い経営者は、本音を語るのが上手。

「社会のためになる」「伸びる業界」「成功する」この3点は、経験上、たいしてアテにならないワードだ。(よく言われるけど)それよりも、世に背いていようが、マニアックで受けが悪そうだろうが、それでも私がやりたいんですよ!!と思いのたけをぶつけてくれる人にはとても惹かれる。それをデザインの力であの手この手でどうにかできるかな?とワクワク妄想できるからだ。

てめえ、偉そうに!と言われそうだが、実際面白いと思う経営者は、私だけでなく、あらゆる人に自分の本音を伝えるのがうまいし出し惜しみしない。(初対面でも、バンバン言う)壁を作らず自分の欲望をナチュラルに話してくれる人が多いと経験的に感じている。

実行力のある経営者は客観的に自分を見ている。

2点目の「自分に得意な分野に携わっているか」と言う点は、実行力を見ている。経験上、東京には、MBAなどを取得して、儲かると言われる業界に足を突っ込んでいる…だけ!という経営者さんが実はゴロゴロいると感じている。

うちは伸びるからぜひ手伝って!といわれ、ワクワクして話を聞きに行くと、実はその業界で働いたことがなかったりして拍子抜けする。それをカバーするくらいぶっ飛んだビジネスの仕組みがあれば問題ないのだが、業種によっては実際に入り込まないとわからない現場のポイントがあると思う。ポイントが握れていない「その分野に不得意な経営者」と組むと、あれもこれも。と無限の施策を行うことになってしまうのだ。リソースが分散するため、結果もなかなか出ない。

ひとつ、これを防ぎきれない問題があって、「デザイナーがどこにどれだけ熱量と時間を注いでいるか」というのは、他の職業の方から見えづらいと思っている。

だから、不得意な分野でガンガン進んでいこうとする経営者さんにとって、デザイナーへの適切なリソース分配や現状共有が難しく、結果的に、どんどん結果に繋がらない施策が山積みになり、経営者は苛立ち、デザイナーは疲弊・お互いに不幸になってしまうケースが多いのではと思っている。

そうならないためにも、この人がやろうとしている事業はこの人の得意分野なのか。そしてこの人の不得意な部分は何か。を見定めたいと思って色々と話を聞くことにしている。得意・不得意がわかれば、デザイナーとして何か埋められるか、力になれる余地があるか。考えることができるので、良いなあと思っている。

経営者もデザイナーも「デザインは重要」と言う言葉の中に本音を隠しているかも。

フリーで「デザイナーが少ない色んな現場」にジョインした経験から、デザイナーと一緒に成功体験を味わったことのある経営者と、そうでない経営者の違いはよくわかるようになってきた。

ちなみに、話しながらそのまま受け取ってはいけないのは「今の時代デザインはとっても重要です」というワード。7割が嘘っぱちである。深堀りすると、対してそう思ってない。

ちなみにこれは経営者もデザイナーも両方言いがちだと思う。実際に手の足りていない業務などを聞くと、実は簡単なバナーをつくったり、写真をちょっとphotoshopで加工する手が欲しいだけだったりすることが多々あるからだ。もちろん自社のブランディングや大きなPRをやって欲しい!と思っていたりはするのだが、デザイナーと組んだ成功体験がないと、実際はそんな大事な業務、不安で任せられないというのが本音だったりする。うーん。難しいね。

個人的には、「うちのビジネスはデザインそんなに重要だと思ってません…。でも採用したくて。」と言われても全然良い。デザインの力でどうこうできるビジネスの問題は多いようで少なかったりする。(もちろん自分の力不足も多いにあるが。)

デザインは、わからん!自分は自分の経営手腕を信じて突っ走る経営者だ!と気を使わずに言っていただけると、じゃあ自分がどうデザイナーとして関われるかという話ができて、そっちの方が楽である。

駒だよと言われるのは嫌だけど、自ら進んで駒になるのは美徳と思うのが、デザイナーかもしれない。

じゃあ、つまらない(と思う)仕事や、刺激のない小さなクリエイティブワークの多い企業は、デザイナーを雇えないじゃないか!と思われるかもしれないが、最初の話に戻って、その小さな作業の積み重ねの先に、達成したい経営者の目標が見えるとなれば、話は別だ。

一部のデザイン制作作業は、仕様を決めてしまえば誰でもできる作業だ。駒となるデザイナーは、いつでもとっかえひっかえが可能でそれを恐れていたりする。

だからこそ、誰もができそうな仕事をしていると思うとあなたは駒ですよ。と言われているようでとても不安になる。

これは経営者がその先にある夢や目的・戦略を共有してくれることだけで防げると思っている。この小さなつまらない仕事が、自分関わっている事業の大きな未来に繋がっているという希望になるからだ。語弊を恐れずに言うと、私たちは安く買い叩かれることを非常に恐れるが、同じ作業でも「あなただから、信頼して任せる。一緒に頑張ろう」と言ってもらうだけで、喜んで駒になれる職業だと思うの。
経営者さんは、割り切れる世界で物事を進めることが得意だが、デザイナーは割り切れないことや人(ユーザー)の感情・気持ちに向き合っている人が多い。
わかり合うのは難しいわな〜と日々思うが、やっぱり誰かと一緒に何かを作っていくのが好きだから、互いの専門分野を活かして、近い距離で一緒に走れるよう、ちょっと書き留めてみました。

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manaty

グラフィックデザイナーのmanatyです。口がちょっとだけ悪めのようです。 ベンチャー企業でデザイナーをしながら、デザインを教えたりしてます。 Safie.incデザイナー/フリーランス/デザイン業界に就職・転職するための学校講師 http://www.manaty.tokyo

デザイナーがどんなことを考えているか

デザイナーってこんなこと考えてるんだな〜と思ってもらえたらうれし。
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