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IB教育から考える(おにぎり実践編)

「Onigiri Project」と題して、おにぎりを売って利益を出す。
そして利益を一番出したチームの優勝!!!!という活動をしました。

ルールは簡単!
・1チーム1500円の予算
・消耗する材料は購入する
※「家にお米があるから持ってくるね~」とかはダメ!

取りあえず、販売日だけは決めて、
その日のうちであればいつ販売してもよいとしたけれど、
うちのクラスの子どもたちは、あまり競争心がなく、
「みんな同じ時間にしようか」
と言って、販売時間は一緒になった。

儲けるっていうことが悪いことのように思っているのか、でも儲けないとやっていけない。きれいごとばかり並べるのではなく、ちゃんと現実の世の中の仕組みを見てほしい。どこまで気付くかは分からないけど、取りあえずやらせる。

さて、利益を出すということは、初めに出し合う予算1500円は超えること。
1チーム3人なので、1人あたり500円出す必要がある。

「500円はもちろん自分のお小遣いから出すんだよね?」
「え~~~~~やだ~~~~」
「なんで?利益出すのが目標だから、その500円分は戻ってくるよ」
「でも…」

お分かりでしょうか?
この500円を誰が出すかによってこのProjectへの意気込みが変わってくる。
無理強いはさせられないけど、事実だけは伝えなければいけない。
あとの選択は子ども。
結果的に半数以上の子が自分のお小遣いから出していた。

「出た利益はもらっていいの?」
「もちろん!」
子どもたちは徐々にやる気が出てくる。

約1週間半のProjectで実際に販売当日までにしたこと
・ショップ名と店のコンセプト決定
・目標設定
・おにぎり開発
・消費者調査
・材料下見と購入品決定
・商品と値段決定
・目標販売個数
・当日のスケジュール
・広告
・ショップのデコレーション
などなど子どもたちはいろいろ考えただろう。

ある日のできごと
お米1合で何個のおにぎりを作るのかやってみた。
目的は「1合で何個作るのかを決める」
チームの色が出る出る!

チーム①
同じ量の白米を握り、余りを出す。

チーム②
ふりかけを家から持ってきて3タイプのおにぎり

チーム③
大きさ、味も全然違う6個のおにぎり
※大きさバラバラだけどいいのか??と疑問に思う私。

またあるとき
市場調査。
スーパーマーケットに行って、1500円で何が変えるのか調査。
900グラムで598円の米と2キログラム980円の米で迷う。
ほぼ全チームが2キロを買うと決めていた。
でも、そうすると具が買えない。
どのチームもみんな塩むすび。
果たしてそれで利益は出るのだろうか。
ちなみに、消費者は学校職員と保護者あわせても30人程度?

3チームが2キロの米を買い、1合あたり3~6個のおにぎりを作るとなると何個のおにぎりができるのだろうか?そもそも何合炊くの?そして、完売するのだろうか?
もちろん多く売った方が利益は出るのかもしれない。
でも、まわりの条件を考えてみると一概にそれが言えるとは限らない。

結局もう一度スーパーに調査へ行き、どのチームも900グラムのお米を買うことにして、味で勝負していた。

当日にもハプニング満載
私は心の中で笑うのみ

ハプニング①お米が1合に満たない
世の中便利ですね。1合炊きたかったら炊飯ジャーのお釜に水の量が示されている。でも、1合に満たない。じゃぁどこまで水を入れたらいいんだ??
時間もない。焦る子どもたち。調べる調べる(笑)

ハプニング②水はここまでって何?
炊飯ジャーには線がたくさん。よく見れば分かるし、お手伝いしていれば気がつくだろう。でも誰も気づかなかった。
3合を炊くのに「水はここまで↓」に従って入れたら、途中で水があふれてきておかゆになった。後でよく見るとMAXの水量。つまり5合炊きの炊飯ジャーだったので、3合に対して5合分の水を入れた(笑)
2回目はちょっとヒントを与えたのでうまく炊けました。

ハプニング③お金もらったけど、売る商品がない
商品がどんどん売れて最後の1つ。
そのチームは希望に応じてごはん追加サービスをしていた。接客のミスで商品がなくなったのに次のお客さんからお金を受け取った。しかもお金は貯金箱式の入れ物で簡単に返金ができない。最後最終手段。おにぎりが真っ二つ。追加どころではなく、減っていないか??(苦笑)
お客さんは身内なので、何も言いませんが、恐ろしい。後から聞くと焦ったと言ってました。

そんなこんなで、無事にどのチームも完売。
お疲れ様でした!
この後も面白いことがありましたが、長くなるので別の記事で!


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