田舎古民家に1年半住んだ結論【地方移住】
こんにちは。
2022年2月28日から2023年8月26日までの1年半住んだ北陸某所の古民家の感想をメモしておきます。
感想というか、引っ越すことになった理由というか、雑記という感じです。
当記事を書いているのは2023年8月25日で、明日26日が引っ越しです。一応の区切りとして書くに至りました。
●古民家を買って住むことになった経緯
僕は元々、大学卒業後サラリーマンを13年間しており、妻がおり、4000万円の新築の家も買っていました。35年ローン。
ただ、自分の人生の方向性がビシっと固まったことにより逆にお先真っ暗な気がして、人生をやり直したくなり、仕事、妻、家を捨てました。
そしてどうやって生計を立てていくかと考えてるうちに、ボロ戸建て投資(中古不動産投資)に興味を持ちました。
そこから支出を極限まで抑える、所謂遁世的な生活というものにも興味を持ち、そこから遁世シェアハウス界隈に行きつき、それならシェアハウスをやろうと15部屋もある古民家を買いました。
買ったのは北陸地方の古民家です。
特にこの地に縁とかゆかりがあるわけでなく、部屋数が多く安い古民家がたまたまあったから買っただけです。
築年数は書面だと50年ちょいですが、登記したのが1970年ぐらいで、恐らくもっと前からあったようです。僕の実家が築35年くらいですが、その15年前の築でこの古さなわけないと思います。大体昭和初期とか、もっと古いかもしれません。
不動産価格は100万円、仲介手数料、所有権移転登記、登録免許税、不動産取得税等で30万円、各種補修や表層リフォームで100万円、合計230万円ぐらいで住める感じになりました。
今思えばやらなきゃ良かった天井工事やアンペア変更工事も含めると合計290万円ぐらいです。
結局後述する理由から1年半で手放すことになり、240万円で売れました。(買ってくれたのは日本全国に別荘持ってるお金持ちの方です。この家も別荘として使うらしいです。)
仮に月々の住居費を3万円で計算するとまあトントンぐらいという感じです。
●引っ越すことになった理由
まず引っ越すことになった理由は、大きいのが1つ、小さいのが2つです。
大きい理由・・・町内会の半強制イベントが面倒
小さい理由・・・①虫出没頻度多、②家が広過ぎる
詳細は下記にて述べます。
●町内会の半強制イベントが面倒
町内会の半強制イベントについて説明します。
これが最大の理由です。
大体下記のようなイベントがあります。
・年末年始の会合
・神社の手入れ
・公民館の手入れ
・農地や農道、放棄地等の草刈り
・ドブさらい
・年二回の祭の雑務
頻度的には月に1回~2回は何かあるという感じです。
招集についてはポストに召集令状が入れられます。
文面のニュアンスとしてはほぼ強制みたいな書かれ方をしています。
僕は全部参加しませんでしたが、見かねた町内会長がフルーツ持参でどうにか参加してくれないかとお願いまでしに来ました。
それでも僕は参加しませんでした。その理由は、参加することに全くメリットを感じなかったからです。
無職の状態で、これから稼ぐ手段を確立しなければならないという、自分の生活すら危ういのに奉仕活動をする気にはなれなかったです。
(あと町内会費が24000円。これも意味が分からなかったです。)
とはいえ、参加しないことによる引け目、負い目も当然ですが感じます。
散歩とかもし辛いです。
なるべく近所の人の目に付かないよう昼間は外に出なくなりました。
僕が買った家は7年住めばまあペイできるかと考えてましたが、1年も経たないうちに嫌になりました。
上記した町内会長フルーツ持参日が2023年12月上旬でしたが、その翌日には不動産業者に電話して売りに出してます。
住み始めてから10カ月ぐらいで売りに出す決心をしました。
●虫出没頻度多
古民家で隙間が多いので、現代の家やマンションに住んでた人からするととにかく信じられないぐらい虫が出ます。
小さな虫が電灯の下に山盛りになってます。
ゴキブリ、ゲジゲジ、クモ、ムカデ、コオロギ、ダンゴムシ、ケムシがウヨウヨいます。ネズミも同居してました。
とにかく何か物をどかすと大きな虫がいました。
ムカデが腕を這ってた時もあります。大きなクモとかゲジゲジが自分に向かって突進してきたり。
初めて古民家に来た時よりは慣れましたが、体に何か這ったり触れる感触があるとビクっとなるのは変わりませんでした。
逆に大きな虫との遭遇が記憶に埋め込まれ、夜寝ている時も布団のタグが体に触れるだけでガバっと起きてしまうような感じになってました。
という感じでなかなか虫嫌いというのは克服できませんでした。
安心できるはずの自分の部屋に大きな虫が侵入してくるのは結構恐怖です。
ただ、この虫というのは引っ越すことになった理由としては小さいです。
やろうと思えば対策ができるからです。
手間と費用は掛かりますが家の隙間を埋めようと思えば埋められるし、色々な方法で虫が寄ってこないようにすることはできます。
少なくとも自分の部屋だけでも虫が出ないようにすることは容易と考えてます。
ただ先述の町内会云々でもう永く住む気が無くなったので虫対策は一切やりませんでした。
●家が広過ぎる
元々シェアハウスを視野に入れて買った家なのでめちゃくちゃ広いです。
全部で15部屋あります。
シェアハウス自体はオーナー同居型だとストレスの塊でしかないということが分かったので早々に撤退しました。
オーナーと住民、立場の違う(=主張が相反する)人間が一つ屋根の下で暮らすのは、相当にお互いが譲歩しないと難しいです。
で、手元に残った15部屋もある家、使うのはせいぜい2部屋ぐらいです。
残る13部屋は埃だらけカビだらけになります。
ちなみに僕の家は網戸が存在しないので窓を開放するとただでさえ多い虫がさらに多くなります。
だから窓も一度も開けず、通気口での換気に頼ってました。
さらに言えば敷地面積が300坪も有り、雑草も凄いです。僕は雑草を放置してたので虫天国です。
完全に僕の手に余ってました。
僕が使ってる部屋は綺麗にしてましたが、その他の部屋は勝手に入って死んでいった虫の死骸やらなんやらで酷い状態です。
●古民家に住んで良かったこと
何かと古民家には嫌な記憶ばかり思い浮かぶのですが、僕の家の良いところも書いておきます。
①町内会云々や虫が平気なら格安で家が手に入る
②住宅密集度によるが、基本的に騒音出し放題
③周辺の音もほとんど無い
詳細を書いていきます。
①町内会云々や虫が平気なら格安で家が手に入る
僕が引っ越すことになった理由のこれらが平気な人からすると、100万円程度で終生過ごせる家が手に入ります。
あと掛かるのは固定資産税と都度の修繕費ぐらいです。
構造体さえしっかりしていれば、DIYが得意な人からすると修繕費もたかが知れてると思います。
②住宅密集度によるが、基本的に騒音出し放題
僕の住んでいるところは左右の隣家が空き家、向かいと裏の家は道路を挟んでさらに庭が間にあるので、人家との距離は直近でも50mぐらいあります。
なので、巨大アンプでギター弾いたりドラムでも叩かない限りほとんど騒音問題は無いと思います。
夜にアコギを弾いたりヒトカラしたりしてました。
真夜中でもボイスチャットとかし放題です。
③周辺の音もほとんど無い
国道沿いなので車の走行音はありましたが、それ以外の騒音で悩んだことは無いです。
車の走行音も別に気になりませんでした。
という感じで少なくとも音に関してはストレスフリーでした。
追記:春先と夏、秋は土日に草刈り機の音が半日ひびいてることがあります。特に夏は暑いのか6時くらいからやってるじいさんがいました。
●古民家に住んだ結論
結論を言えば、町内会云々の面倒が無ければ永住してたかも、です。
虫も嫌ですけど虫は対策できます。町内会云々は対策のしようがないです。
根負けしてイベントに参加するか、無視を決め込む胆力が無いと厳しいと思います。
といっても、こういう町内会イベントを率先して指揮しているのは今現在70代~80代の人が多いと思いますので、あと10年か20年したらなくなるとは思います。
それより下の年代の人、多分こういうイベントをあまり重要視してないのではないかな?と思います。
「面倒だけどみんなやってるからやらないとなあ・・・」が集まってできてるコミュニティなんて近いうちに崩壊すると思います。
ちなみに僕は1年半住んで一度も奉仕活動をしてませんが、逆に僕自身も周囲の人に助けてもらってないけど普通に暮らせてます。
つまりこういうイベント、必要ないってことだと考えてます。
そりゃ昔だったら互助的な繋がりが暮らしには必須だったのは分かりますが、今の時代必要ないです。全く。
●次に住むところ
次に住むところは訳アリ格安温泉付きリゾートマンションです。
半年か1年したら今回の記事のようなことを書くかもしれません。
乞うご期待ください。
以上
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