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なぜ聖地ヴリンダーヴァンに行くの?

『プレーマバクティチャンドリカー7節』(PBC7_170904)

“バイシュナヴァの蓮華の御足の埃を体に付けるのだ。すると法悦的な愛の情感が現れる。
いつもサドゥ達と共にバジャンをすれば、浄化され、無知が消される”

この間は、バイシュナヴァの蓮華の御足の埃を飾り付けるのだ、そして私たちがスピリチュアルな進歩をする3つの秘訣について述べた

実は蓮華の御足の埃を付けると言うことはその人に敬意を払うと言うことでもある
例えば弟子がグルの蓮華の御足の埃を頂戴してそれを頭につける、これはヴェーダの文化では尊敬の念を払うと言うこと

伝統的には息子が父親の前に来るとやはり同じ行動をする
父親はグルと考えられている
そのように敬うことの重要性をここでは言っている

そしてクリシュナは特に自分を崇拝をするよりも自分の信者、ディボーティーを崇拝することを非常に評価すると言うことが『シュリーマドバーガヴァタム』や他の経典でいくつも述べられている

例えば一つの例だが、クリシュナはアルジュナにこう言う
「おおパールターよ。私だけに仕えている人は私の真の信者ではない。私のディボーティー、信者に仕えている人、私の信者の信者である人こそが私が最も偉大な信者であると考える。もしあなたが主ビシュヌを満足させたいならば、どんな手段を使ってでもバイシュナヴァを喜ばせなさい」
と言う記述がある

通常至上主の崇拝が最高であれば至上主だけを崇拝すれば良いと私たちは思いがちである
ところが至上主と言った時に、あるいはラーダーラーニーと言った時に、必ず1人ではない
ほぼ、クリシュナの絵を見る時には、誰かしらがその近くにいるケースが多い
ラーダーラーニー、ゴーピー、牛飼いの少年たち、孔雀、牛がいる、鹿がいる、様々な動物達がいる、クリシュナが単独でいることは少ない
つまりどう言うことかと言うと、クリシュナと言った時に、必然的にその時にクリシュナの信者達、仲間達、友人達、親や恋人など、そのようなすごく親しい側近達が周りにいると考えるべき

この身近な人を無視してクリシュナだけを崇拝するのを非常にクリシュナは喜ばない
むしろ、自分の近くにいる人たちを喜ばせることによって、クリシュナはさらに喜ぶ

例えば直接VIPの人に近付くのは難しいのだが、VIPの人の子供など、非常に近い人に近づくと、VIPの人にも会える、あった時にもVIPの人を褒めるよりも、VIPの人の子供や身の回りの品々を褒めたり仕えている人たちをさらに褒めると喜ばれる
これはバクティにも言えること

『シュリーマドバーガヴァタム』にはこう言うことも書かれている
“ビシュヌの崇拝よりも、ビシュヌの近くにいるもの、ビシュヌの瑞物、ビシュヌの信者を崇拝する方が優れている”
と言うのが別のところにも書かれている
これは、その通りなのだが実はもっと深い意味がある

ではクリシュナの最も近い人は誰なのか、と言う話である

クリシュナに一番近い人はラーダーラーニーである
クリシュナの一番愛する人はラーダーラーニーで一番近い人はラーダーラーニー
だからクリシュナを直接崇拝する人よりも、クリシュナのラーダーラーニーを崇拝する人の方がクリシュナは数段喜ぶと言うこと

ゴーディヤバイシュナヴァでは、例えばシュリーバイシュナヴァなど他のサンプラダヤではクリシュナだけを崇拝するところがある
或いはラクシュミやナーラーヤンということもある、そしてクリシュナだけを崇拝する人がいる

ここでクリシュナはラーダーとクリシュナ、特にラーダーラーニーの崇拝を非常に評価している
逆に言うと、ラーダーラーニーを崇拝しなければ、クリシュナを十分に喜ばすことができないと言える

あるところでは経典にこんなことが書かれている
これは『ラーダーラサスタニディ』にも書かれている

ラーダーと呼べば、クリシュナが寄ってくる
クリシュナと呼べば、ラーダーが寄ってくる

私たちはクリシュナの愛しい人を崇拝するべきである、そしてそれがラーダーラーニーだったり、ラーダーラーニーに愛しいグルであったりする

いつもサドゥ達と共にバジャンをすれば浄化され、無知が消えていくと書かれている

この解説は例えば、すごく寒くて暗いところにいるとする
よく見えないところにいると何が起こるかと言うと、暗くて寒い、怖い、ということが起こる
ところが火を焚くと、その全てが消えていくのだ
火があるところには熱があるので、暖かくなり、光があるので暗闇が消える
暗闇が消えて明るくなると恐れがなくなる
なぜ恐れるかというと、見えないからである

私たちがなぜ将来を恐れるかというと、将来が見えないからである
でも将来が見えていれば、筋書きがわかっていれば、全然恐れる必要はないということ

ですからこの、知識の火を灯す、知識というのはクリシュナでもあり、ラーダーでもあり、ヴェーダンタ、バクティの知識

この知識を育んでいくと、そしてグルやサドゥとの交際をしていくと、クリシュナが現れる
クリシュナという本当の知識が現れると、無知と恐れと暗闇が消えていく

すると物質存在のカルマからも恐れる必要がなくなるということ

『シュリーマドバーガヴァタム』の11編にある節
11編はウッタヴァギーターと言われ、ウッタヴァギーターがメインを占める
ウッタヴァが最後にクリシュナに色々尋ねるところ

そこでクリシュナがウッタヴァに言う

「おお、ヤドゥナンダナよ、あなたは最も私に愛しい友人であり、仕え人である。だから私はあなたに最高の秘密を与える」

と言う。
どのような秘密かと言うと、アシュタンガヨガ、ラージャヨガでもサーンキャヨガでも、非暴力などの他の宗教的な原則に従うことでも、バルナアシュラマの原則に従うことでも、ヴェーダのマントラを唱えること、苦行、サンニャースをとること、火の儀式、庭を作ること、井戸を掘ること、寄付をすること、誓いをすること、神々を崇拝すること、マントラを唱えること、聖地の巡礼をすること、様々な規則原則に従うこと、或いは火の供儀をすること、これらのことは確かに敬虔なことである。でも、これらは、サドゥとの交際ほど私を喜ばせはしない。」
と書いてある。

つまりどう言うことかと言うと、サドゥ、アドバンスした人との交際が、最高の宝物であると言うこと
他のものは全部二次的なもの
サドゥとの交際があれば、他のことは全部付いてくると言うこと

ですから『チャイタンニャチャリタームリタ』ではなんと言っているかと言うと、
サドゥとの交際をしなさい、サドゥとの交際をしなさい、
ほんの一瞬のサドゥとの交際ですべての完成を達成することができる

と。これが啓示経典の解説である

ですから私たちが様々な敬虔な活動をするのは素晴らしいことだが、一番のメインに置くのは、サドゥ、グル、バイシュナヴァと交際することである。そしてその交際を一番シンプルにできるのは、ヴリンダーヴァンに行くこと

ヴリンダーヴァンにはたくさんのサドゥやグルやバイシュナヴァがいる
ですからヴリンダーヴァンに行くと全てのことが簡単にできるのだ

例えば、バクティラサームリタシンドゥによれば、私たちがアドバンスするプレマを得る5つの方法があると言われている

その5つの方法というのは、
神像を崇拝すること
マントラを唱えること
バーガヴァタムを聴くこと
マトゥラーを訪れること
サドゥサンガ

この5つはヴリンダーヴァンに行けば全てが揃う
だから私たちがなぜヴリンダーヴァンに訪れるかというと、このサドゥサンガのため、一言で言うとそういうことなのだ

ジャイヴリンダーヴァナ!!
ラーデーラーデー♡

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