もさく

記者歴21年。取材・執筆のテーマは平和や民主主義、生活向上、食やモノづくりの職人さんな…

もさく

記者歴21年。取材・執筆のテーマは平和や民主主義、生活向上、食やモノづくりの職人さんなど。著書『伝統の技キラリ! 暮らしを彩る和食器具』|人間らしく、自分らしく生きる|民主主義とは|食と農業|環境問題|自然の摂理|新しい幸せのカタチ|

最近の記事

告発の勇気が社会の希望② 命がけでたたかう若者たち(下)

311子ども甲状腺がん裁判 社会は一人ひとりの声、踏み出す一歩を待っている321人とその家族の苦しみがともにある  裁判を起こすには、たいへんな覚悟と勇気がいる。しかも、いま現在も過酷な闘病生活のなかで、数年後、いや、明日でさえ不安な日々を送っているのである。文字通り、命がけの裁判だ。それでも、国家権力を背景にもつ日本有数の巨大企業を相手にたたかいを挑む。  いまわかっているだけでも321人いる甲状腺がん罹患者には、321とおりの苦しさや不安、闘病がある。原告たちは「この裁判

    • 告発の勇気が社会の希望② 命がけでたたかう若者たち(中)

      311子ども甲状腺がん裁判 涙で声を詰まらせながらも、自分の言葉で訴え繰り返す再発 過酷な闘病 「元の体に戻りたい」  原発事故が起きたとき、ちひろさんと同じ中学3年生だったあおいさんは、甲状腺がんと診断されたさい、医者に「手術しないと23歳までしか生きられない」と言われた。いまも、手術への不安、術後のおう吐や発熱、声枯れなどの苦痛と恐怖は、悪夢になって現れる。  がんは再発し、治療に専念するために大学を中退した。リンパ節への転移が多く、大きくなった手術の傷跡に、「自殺未遂で

      • 告発の勇気が社会の希望② 命がけでたたかう若者たち(上)

        311子ども甲状腺がん裁判 「安定した生活ができるように補償して」原子炉建屋が吹き飛び、一気に噴煙が立ちのぼる。東日本大震災直後に相次いだ東京電力福島第一原発の爆発。「たいへんなことが起きた」。テレビ画面に映し出された恐怖の映像は、いまも多くの人の脳裏に焼き付いているだろう。 ところが当時、枝野幸男官房長官はテレビカメラに向かい、「直ちに健康被害は出ない」と繰り返した。その後の13年の間に起きたことと照らし合わせ、この発言の欺まん性を、私たちは強く問わなければならない。

        • 告発の勇気が社会の希望① ジャニーズ性加害ともう一つの事件

          「ぼくらはもう加害者。このままうやむやにさせちゃったら、傍観していた加害者同然だ」(「ジャニーズ性加害問題当事者の会」のメンバー・石丸志門さん) 「黙って黙認していたことによって、新たな被害者を生んでしまったんじゃないか」(同・飯田恭平さん) 両者とも、ジャニー喜多川氏の性加害を告発した動機について語った言葉です。 半世紀以上にもおよぶ前代未聞の性加害事件。被害者の数を聞くたびに、こんなに多くの子どもたちに長い間、被害を訴えさせなかったおとな社会の責任を感じます。 声

        告発の勇気が社会の希望② 命がけでたたかう若者たち(下)

          南房総 未来に展望を創る ルポ2

          南房総オーガニックのメンバーの一人、坪谷真実さん(27、就農3年目)の農園「farm Salud!」(ファーム サルー、サルーはスペイン語で「乾杯」)は同市内の表通りから少し入った場所にあります。看板がなんともおしゃれです。 案内されて敷地に入ると、木々の間や畑からニワトリたちが駆け寄ってきました。「おかえり~!」と言っているような、弾む足取り。それぞれに個性や愛嬌が感じられ、ほかで見たニワトリとはなにか様子が違います。 日本の一般的な養鶏場では、ニワトリはバタリーケージ

          南房総 未来に展望を創る ルポ2

          こんにちは! 「スキ」やフォローしていただき、ありがとうございます! たとえアクションなしでも、読んでくださった方がたに感謝いっぱいです。 みなさまの記事も拝読し、さまざまな世界や視点にふれさせていただいています。 今後もよろしくおねがいします😊

          こんにちは! 「スキ」やフォローしていただき、ありがとうございます! たとえアクションなしでも、読んでくださった方がたに感謝いっぱいです。 みなさまの記事も拝読し、さまざまな世界や視点にふれさせていただいています。 今後もよろしくおねがいします😊

          南房総 未来に希望を創る ルポ1

          南房総、訪れたことはありますか? 透明度高めの海。水深2メートルいかないくらいの浅瀬でも、エイやスズキさんがのんきそうに行き交います。山から海に流れ込む小川は、カニたちの生息域。ちょっと山に入れば、沼から出てきたカメがノソノソと散歩中。近代的な観光地化があまりされていないので、静かでのんびり過ごせるのも魅力です。 この地域に、無農薬、自然由来の手作り肥料で野菜や果樹の栽培をおこなう若手のグループ、南房総オーガニックがあります。彼らが毎月開催する手作りマルシェに行ってきました

          南房総 未来に希望を創る ルポ1

          はじめまして! 自己紹介

          初めて投稿します。 記者歴21年、前半の11年は、平和や民主主義、生活向上をテーマに取材し、記事を書いてきました。この間、派遣労働の拡大やブラック企業の暗躍で、働いても年収300万円以下の「ワーキングプア」や住む場所をもてない「ネットカフェ難民」、うつ病などメンタルを病む人が急速に広がり、私は当事者や同問題を打開しようと奮闘する人びとを取材してきました。 普通に就職し、1日8時間の労働で普通に生活ができ、余暇を楽しむ。勤務歴を重ねれば給与もアップしていき、適齢期には結婚や

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