数井_椎

ども。昔、仕事で学習アニメや文化祭典のオープニングのプロデュースを手掛けたことがありま…

数井_椎

ども。昔、仕事で学習アニメや文化祭典のオープニングのプロデュースを手掛けたことがありますが、所詮才能も技術もない素人です。思うに任せて、ショート・ショートや小説、随筆に時々詩等も。 面白きことも無き世を、面白がっていれば、面白いことが、面白いことを連れてやってくると信じています。

マガジン

  • 日々是”口実”(にちにち これ ”こうじつ”) 壱ノ巻

    通勤電車や通勤途上で見聞きしたものごとから愚にもつかない日々の雑感をまとめてます。(ぴったし1200字練習帳)

  • Leave Me Alone

    思いつくままに書いた詩や雑文のまとめ集。 形式や分量、テーマに纏まりはない。

  • CANDY BOX

    自分の文章に添えた自分撮りの写真たち

  • 不思議夜話第2集

    実際に見た”夢”をほぼ忠実に書いた自作のショートショートの取りまとめ。 何の教訓も笑いもありません。(^-^; 二十四話から表題も作り、ぼちぼち分ける方が良いかなと…

  • 不思議夜話(ふしぎやわぁ) 第一集

    実際に見た”夢”をほぼ忠実に書いた自作のショートショートの取りまとめ。 第一夜から二十三夜まで。何の教訓も笑いもありません。(^-^;

最近の記事

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【自己紹介】~自己紹介は苦手~

自己紹介は苦手だ 人生の折り返し点をとうに過ぎても、自身が全く見えていないので、自分がナニモノであるかなど判るはずもない。逆に言えば、自身を疑い足掻いている”今”の姿が紹介すべき自己なんだろう。 ヘテロ男子ですがなにか で、今の性別は「男」。違っていたら、それはそれで豊かな人生だったかも知れないが、残念なことに過去からも男で、恋愛の対象はごく平凡に「女」である。また、ニュートン先生が確立した物理学が揺らいできており、客観的な「時間」などは存在しないそうなので、年齢は不詳とし

    • 黄昏時に立つフリーレン

       朝刊の川柳に、黄昏時には孤独を感じるという意味の句が載っていた。そう言えば幼い頃、夕焼けが西の空を染める時間になると、一緒に遊んでいた友達が一人またひとりと家へ帰っていく時の心細さは、夜の闇が忍び寄る怖さと相まって、今思い出しても胸をキュッと締め付ける。  話は変わるが、人気TVアニメ「葬送のフリーレン」が第二期まで終了してしまった。もともと、「週間サンデー」に連載中の人気漫画で、その余勢をかって?アニメ化され、こちらも人気作品となっている。  詳載は避けるが、千年を超える

      • 桜の樹の下には…

         散り始めた桜を愛でながら川辺りを散歩していると、後ろから急に声を掛けられた。赤く大きくなった太陽が西の空に沈むや否や、天空を覆うコバルト色のマントが一気にその後を追う頃だ。振り返ると長い顎髭を生やした、五尺程の小男が橋の袂に突っ立っている。日が落ちたせいかその姿はぼんやりと浮かぶものの表情までは読み取れない。 「兄さん、時間を止める時計は要らんかね?」 近寄りながら嗄れた声がボソボソと呟いた。 「ストップウォッチの事かね。ほら、最新のスマートウォッチをしているので要らんよ

        • 秒速5センチメートル…

           「秒速5センチメートル」は、2007年に公開された新海誠監督の代表作の一つだ。満開を過ぎ、散り始めた桜の花びらが一枚一枚ひらりはらりと舞う姿を見ると毎年のように思い出す。共感して見るか、一歩退いて見るかによって随分感想が違うとは思うが、今ではすっかりと褪せ、遠い昔になってしまったはずの悔恨に満ちたほろ苦い記憶が色鮮やかに蘇り、そしてその度に私を苛む。  映画のオープニングは、一条の光の帯が暗闇を照らす中にアップになった桜の花びらが一枚、また一枚、光の中に浮かび上がり、そし

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        【自己紹介】~自己紹介は苦手~

        マガジン

        • 日々是”口実”(にちにち これ ”こうじつ”) 壱ノ巻
          27本
        • Leave Me Alone
          4本
        • CANDY BOX
          51本
        • 不思議夜話第2集
          2本
        • 不思議夜話(ふしぎやわぁ) 第一集
          23本

        記事

          秋篠川の桜

          秋篠川の桜

          不思議夜話25           ◆ATMってなんでこんなに減ってるんだろう?◆

           エレベーターが開き大きな宴会場のホワイエに着いた。  ホワイエというより、ホテルの大きな最上階ラウンジといった雰囲気の部屋で豪華な上広い。そして何より薄暗い。大きな柱が目立つホワイエのあちらこちらでは丸いガラステーブルの周りを重厚なソファーの椅子が取り囲み、赤や青の蝋燭の灯りが仄かに辺りを照らしている。久しぶりの高校同窓会だ。三々五々集まってくる友達の顔も懐かしい。  ただ今回は夜開催のせいか、不思議なくらいドレッシーで、男性はタキシード、女性はイブニングみたいなドレスが多

          不思議夜話25           ◆ATMってなんでこんなに減ってるんだろう?◆

          阿笠博士の駐車場

           時折「あれはなんだったんだろう」という不思議な出来事に出会う。長く生きているせいかもしれないが、先日も説明がつかないことがあった。  電車通勤で、かつては読書をすることが多かったのだが、最近は老眼が進んでいるため細かい字が辛くなり、車窓から季節ごとに彩りを変える風景をぼんやりと眺めることが多くなった。毎日のことなので昨日と今日の景色の大枠が変わるわけではない。通常は昨日あったものが今日もそこにあり、変化があるとしても徐々に進む。  一週間ほど前、いつも通り移りゆく風景を見

          阿笠博士の駐車場

          不思議夜話24◆窓越しのベランダ夜景◆

          うつらうつらと浅い眠りの中、動物の鳴き声が聞こえた気がして目を覚ました。足元から聞こえるのは「みぃ、みぃ」なのか、「みゅー、みゅー」なのか、そんな感じの小さな鳴き声だ。隣で寝ていたはずの家人が、飛び起きてあたりを見回した。 「何かいるよ!」 「そうだね。何かいる!」 暗闇の中で急激に心音が高鳴る。息が荒くなり血圧が急激に上昇するのを感じた。目を凝らしてよく見ると、押入れの襖のあたりに30センチメートルくらいの黒い縄のような”モノ”が蠢いている。 「うなぎだわ!」 家人がいつの

          不思議夜話24◆窓越しのベランダ夜景◆

          隠れ宿の床の間

          隠れ宿の床の間

          不思議夜話 23

          宴会場からふらり廊下へ出た。 もうすでに片付けが始まっているのだろう。幅三間はあろうかと思われる板敷きの廊下には、そこかしこに引き揚げられた膳や銚子が雑然と集められていた。そして廊下の左右には大広間が、それこそ数知れず並んでいる。随分大きな旅館かホテルだと思った。 随分飲み食いしたはずだと思ったが、不思議と酒に足を取られる訳でもなく、忙しく立ち働く女中連の間を平然と歩いている。はてさてこれからどうしようかと思案していると、後ろから背広にネクタイ姿のYが声を掛けてきた。 「お前

          不思議夜話 23

          改札口にて

          あれほど暑く長かった夏がやっと終ったと思ったら、逆に過ごしやすい季節は足早に過ぎてしまった。そしていつの間にか早朝は息が白くなる季節になってきた。戸外へ出ると冷たい北風に思わず肩がすぼむ。冬がやってきたのだ。通勤とはいえ出かけるのが億劫になる季節だ。 最寄駅は2つの路線が交差するターミナルで、通勤・通学の人の群れが入り乱れていつもごった返している。駅には南北に線路を跨ぐ自由通路があり、中央付近に10台ほどの自動改札機が並んでいる。多くの人がうつむきながら無言のままで改札口に吸

          改札口にて

          夕日に照らされる太陽の塔

          夕日に照らされる太陽の塔

          EXPO'70パビリオンのタイムトンネル

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          荻の美術館in平城宮跡

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