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普段困ることってあるの?【ドイツ駐在員エッセイ】

皆さん、駐在員のイメージってどんなんでしょうか?
英語や現地語ペラペラで、高給取りで、休みにはバカンスを楽しんでる、など?
実際のところ、そこまで甘くありません…。
現役の駐在員として、さまざまなトピックについて不定期で書いていきます。

【主なスペック】
30代男性、家族帯同
ドイツで製造業の駐在員(日本人ひとり)
営業、マーケティング、経営企画…なんでもござれ
後悔はしていませんが、駐在はほぼ苦行です

今回は駐在していて困ることについて。
これから駐在を予定されている方の参考になれば幸いです。


虫(ハエ、ハチ、シミ)

ドイツの家には網戸がありません。
夏になって窓を開け出すと、当然ですが虫が入ってきます。
蚊がいないのは幸いですが、大小問わずハエは結構入ってきます。
先日も1時間くらいハエを外に誘導していました。
カシコのハエは、窓を開けるとスイーっと出ていきますが、
アホのハエは窓に当たってブイブイ言います。
仕事中でも飛んでてイライラすることは多々あります。

ハエは鬱陶しいだけなのでまだマシですが、厄介なのはハチです。
ミツバチなので、そこまで危なくないですが、
窓や電気のそばでブンブン飛びます。
こちらもあまりカシコじゃないのか、窓に当たって出られません。
窓をあえて開けたままにして、
出ていくのを待つくらいしかありません。

シミってご存知でしょうか?
1センチくらいの白っぽいゲジゲジみたいなやつです。
本当は益虫らしいのですが、見た目と動きがなんとも嫌。
こいつが季節によっては1日に10匹くらい現れます。
夜行性なのか、夜にトイレに起きたりすると、
知らぬ間に踏んでたりします、すごく嫌。

暑い&寒い

夏はひどいと35度以上になります。
暑さが考慮されていないので、ほとんどの家にクーラーはありません。
ちなみに職場もオフィスビルでなければありません。
窓を開けると暑い外気が入ってくるので、
30度を超えたくらいからは窓を閉め切ります。
扇風機で凌ぐしかないので、かなり過酷な環境です。
(湿度が低いのはせめてもの救い)

一方、冬はめちゃ寒いです。
大阪の最低気温が最高気温くらいになります。
幸い冬のことは考慮されているので、
ハイツングという温水暖房装置が自宅や職場、どこでもあります。
これがかなりの優れもので、
全館暖房なので非常に快適です。
屋内は快適ですが、屋外は寒いので覚悟が入ります。
(私はコートを買い直しました)

明るい&暗い

緯度が高いので、夏はずっと明るいです。
22時を過ぎても、日本の真夏の19時くらいの明るさがあります。
遮光カーテンをつけないと寝られません。

逆に冬はずっと暗いです。
朝は9時くらいまで明るくならず、
夕方は16時には暗くなります。
しかも冬はすこぶる天気が悪いので、一生曇ってます。
これで冬季うつになる人も結構いるそうです。

日本食材が高い

これは当然ですが、大体倍くらいはします。
幸い、近くに日本食材を扱うお店があるので、
購入には困りませんが、必要なものしか買えません。
醤油など、すごーくメジャーなものは、普通のスーパーでも買えます。
Togo(いわゆるお惣菜)で寿司なども並んでいますが、
6貫くらいで€8とか平気でします、買えません。

食べやすいお肉があまりない

お肉は国産でたくさん取り扱いがありますが、
ドイツ人は脂身が嫌いなのか赤身肉ばかりです。
特に牛肉は焼いたりするとゴムみたいに固くて食べにくいです。
日系スーパーで薄切り肉を買うか、
ミンチやカッセラー(ベーコンみたいなやつ)を活用しています。
ちなみに七面鳥(プーテン)がよく売ってます、美味しいです。

歯ブラシがでかい

ドイツの歯ブラシはどーやって磨くねんというくらいの大きさです。
3センチくらいの、日本の最大サイズしか並んでないような印象です。
日本から持ってくるか、子ども用を買うなど工夫が必要です。

服や靴のサイズ

服も基本大きめです。
怖いのでユニクロのネット通販でほとんど買っています。
靴もギリギリサイズはありますが、
欲しいデザインのものは男物だと28センチくらいからが多いです。
(サイズ表記もEU仕様です、25.5の私は39か40)

SMSが受信できない

地味に困るのがこれです。
調子に乗ってpovoにしたがために、
WEBサイトの認証SMSが受信できないのです。
設定を変えようにも一時帰国の間にするしかありません。
日本通信の安いプランで、番号維持とSMSを両立するのがおすすめ。

方言が消える

困るわけではないのですが、
我が家の場合、大阪弁が薄まりつつあります。
日本人が比較的多いとはいえ、日本語に触れる機会は限られています。
子どもが関わるお友達は関東からの人が中心のため、
私の子どもはすっかり標準語になってしまいました。

困ることもあるが、概ね快適

ドイツは比較的気候も変わらず、食べ物や水も安心なので、
日本から来てもあまり困ることはありません。
上に書いたような点だけ押さえて、
「まぁ海外だからそんなもんだよねー」と思えるなら、
全然暮らしていけます。

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