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沖縄へ行こう、銀座から

銀座に沖縄の物産展がある。たまにここへ入ってブルーシールアイスを食べたり、さんぴん茶を買ったりする。沖縄は初めて一人旅へ行った場所なので、私の中で特別な場所である。さんぴん茶だいすき。沖縄の商品で溢れていて幸せな気持ちになる。

一人旅の沖縄は粟国島へ行った。ここは映画ナビイの恋のロケ地で、映画を見たときに何にもなさそうでいいなあと思って行った。本当に何もなかった。泊まった民宿のおかみさんも、元は別の場所に住んでいたそうで、どうしてここに来たんですか?と聞いたら、何にもなさそうだからと言っていた。

しかもその前の年の台風がすごくて、ありとあらゆるものが吹っ飛ばされていた。民宿の方に車で島をあちこち案内してもらったが、語尾に必ず、台風で無くなったけど、が付いた。あー、、と切なくなった。

これは浜辺で焚き火をしていた家族に会ったときに撮影した。私が一人でぼーっとしていたら、一番小さいチビが私のところにやって来た。よく見たら信じられないくらい鼻水ダラダラだったので、ティッシュでチーンしてあげた。それで、その後ご一緒して一日を過ごした。

沖縄で一番印象に残ったのは、一回一緒に飲んだら家族だから、という言葉。粟国島初日に、民宿で飲んだ時の言葉である。あ、そうなんだ、と思った。当たり前のように出てくるその言葉に感動した。住んでいる人たちの発する言葉は、暮らしや生活、その土地のすべてが詰まっていると思う。こんな言葉、東京では絶対に出てこない。せいぜい、一期一会で、はいさようなら、であろう。沖縄が熱い理由ここにあり。

粟国島は、今では私の一つの居場所となった。一度しか行ったことがなくても、写真は何度も見れるし、何度も旅行している気分になる。だから旅行をトリップというんだな、と私は納得。

何度も見たり、何度も思ったりすること、写真は消耗品のようで決して消耗品じゃない。モノで溢れる東京で、毎日新しいものが生まれる中で、私は写真の可能性をずっと信じている。

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