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O山L子の他愛もない事

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毎日ある他愛のないことを短く小説風に積み上げる。 私のようで私ではないような、貴方の横に居たようなどこにでもいるようなO山L子さんやその仲間たちのお話です。
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ダージリンを選んだ日

ダージリンを選んだ日

基本的にはコーヒー派である。

朝は目覚めはコーヒーだし
喫茶店に行って頼むのもコーヒーだ。

ちなみに私の好みは出来るだけ深煎りのどっしりとした香ばしさが漂うコーヒーが好き。もちろん、ブラックで飲む。
主人も種類にはこだわらないがコーヒー派だ。

そんなだから我が家には紅茶の葉っぱのストックはない。
だれも飲まないのだから当たり前だ。

なのに共通の知人である友人夫婦が来るときにはなぜか紅茶の葉

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たかがボディソープごときで

たかがボディソープごときで

今日はとても疲れた。
自分のペースで仕事が出来ない日は疲労感を強く感じるのだ。
別にいつもの事。

それで買い物をするのを忘れたのもまあよくあること。
別にいつもの事。

早く、シャワーをあびてすっきりしたい。

服もたたまず、蝉の抜け殻のようなままで私は浴室に飛び込んだ。
「はぁ……。」
暖かいシャワーを浴びれば体も心もこばわりがほどける気がする。
うん、今日も私、頑張った。
少しずつ「OFF」

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みんな私の都合

「あのハンドソープって自動購入なんかな」
掃除のおじさんに話しかけられた。

今までは細いおばさんから無くなったら定期的に注文の依頼を貰っていたんだはずだ。
「いいえ、無くなったら言ってください。こちらで注文しますので。」

ふーんそうなんと理解を表すのに話はまだ終わりそうにない。

「なんかなぁ、在庫の減りが早いんよ。」
「はぁ、そうなんですね。1ケース注文しときますね。」
そう答えるとおじさん

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僕の髪色、君の白無垢

僕の髪色、君の白無垢

「髪さ、染めたりしないの?」

仕事の合間の休憩時間、スマホを弄りながら話していると先輩が聞いてきたのだ。
「いやぁ、考えてないっすね。気になります?」

御年、30歳になったばかりだが僕の頭には白髪が目立つ。
今の仕事についてから急激に増えたのでストレス、だと思う。

「いや、別にそんな気になるってわけじゃないんだけど、ほら、自分結婚式するって言ってたからさ。」
写真に残るし染めないのかなって思

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