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地獄の引っ越し作業【スペインの郵便事情編】

私が初めてスペインに長期滞在したのは、2008年秋〜2009年夏でした。
その頃は今よりも断然スペイン語がヘタだったし、長く日本を離れるのも初めてだったので、時々ホームシックとまではいかなくても、日本が恋しくなったりしていました。
そんな時、母が月に1回送ってくれる小包は、私の支えでした。
それくらい気軽に荷物を送ることができていたのです。

2回目の長期滞在は2016年〜2017年。
この時は日本で一人暮らしをしていたので、家を引き払わなければならず、実家の母にも「結婚するかもしれないなら荷物は持って行って」と言われ、船便で8個くらい荷物を送りました。

すると3ヶ月ほど経った頃、ADT Postalesという税関手続きをする機関から続々と通知が届きました。
税関手続きのために書類が必要だから、ネットに書類をアップしろというのです。
私は言われるままに手続きしましたが、なかなか荷物は手元に届きません。
挙げ句の果てには、荷物検査の料金や税金などがかけられ、さらにそれら全てに消費税がかかって、1箱あたりひどい時には30ユーロくらい払わされるハメに…。
なぜ私の使い古した洋服や手垢のつきまくった本に税金払わねばならんのだ!?

ひどい時には、ADT Postalesからの通知は来ず、郵便配達の人がダイレクトに家にやってきて

「現金で払ってください。お釣りはありません。」

と言って、その場で言われた金額きっちり払えないと、郵便局に持って帰られてしまうのです。しかもその金額が1セント単位までけっこう細かい…。
いやいや、ウチは銀行ちゃいますから!そんなに細かいお金毎回用意できるわけないやろ!

母に事情を話すと、試しに小包を送ってくれましたが、なかなか到着しない上、同じように手続きを求められ、20ユーロ以下の贈り物だと言ってるにも関わらず、税金やらかけられて、結局20ユーロくらいお金払わされました。
お菓子が入ってたせいもあるのかもしれませんが、それにしても中身と同じくらいの金額払わされるなんて…。

日本在住スペイン人の知り合いに聞いてみても、みんな口を揃えて「もうスペインには荷物を送れない」と言う始末。

そんなこんなで、今回の引っ越しでは、郵便局だけは使いたくないと思っていたのですが、海外引っ越しの見積もりを頼むと、私たちのお財布事情には合わない金額ばかり。
もちろん、ドアツードアで、梱包も開封も、その後の段ボールの処理までやってくれて至れり尽くせりなのですが、無い袖は振れないわけで…。
結局、合計19箱(家具なし)を郵便で送ることになったのでした。

そして、その荷物が続々と届き始めているのですが、これまたとんでもないカオス…。
これからちょっとずつ整理していこうと思います。

Maqui

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