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つづけますか

「プラシーボじゃね?」

しばらくぶりに会った友人に半笑いで言われて、そんな気がしてきた…

プラシーボとは医学用語の一つ。「偽薬」のこと。新薬の開発段階で、効果を試験するために用いる。

たとえば、お腹を下している人を10人集める。「これからお腹に効く薬を飲んでいただきます」と伝え、5人には本物を、5人には偽物を与える。

すると偽物を服用したにもかかわらず症状が回復する人が現れる場合もある。これは暗示のような心理的効果、思い込みのケースも考えられる。

プラシーボという言い方の他、プラシボ、プラセボと言ったりも…(ご参考まで)

で、プラシーボの定義を理解いただいた前提で次へ。

ある時、変わったものを手に入れた。白くて丸いシール。
よくマラソン選手が首や腕に貼っているようなヤツだ。

中の説明書には「なにやらすごいパワーを注入したもので一瞬で効果を感じられる」とある。公的機関によるエビデンス(実験証明)も載っている。

磁気の粒がついているヤツと何が違うのかといったら、シールの中央部に厚みがあり、そこにパワーが注入してあるらしい。普通の感覚の持ち主なら「うさんくさい」と思うシロモノだ。

もちろん自分は仕事柄、好奇心はあっても額面通りに信じるタイプではないので、ホントかなぁと思いつつも、試してみることに価値は感じている。

就寝前に首の後ろとへその下あたりに貼るとよく眠れるとある。説明書通りに試して寝た。

で、目覚めた時、「まぁ、よく眠れたと言われればそんな気も…」程度で、ほぼ気休めくらいの印象だった。

自分は就寝中に足が攣って目が覚めることがしばしばある。こむら返りだ。一旦攣ると、屈伸したり、足を伸ばしたり、その場で足踏みしたりと、あれこれやって騙し騙し治るまで2,30分かかる。その間に目がシャキットしてしまうので、逆に眠れなくなるので厄介だ。

うっとおしいなぁと思っていたところに、ちょうど送られてきたのがパワーシール。

「一瞬で効く」というフレコミが気になり、足が攣ったときに貼ったらどうなるか、試してみようと、枕元に置いて寝ることにした。

就寝中に足が攣るかどうかは自分でコントロールできない。本当は攣りたくないけど実験のためだ。いつもと逆の期待をして眠ったら、その時はやってきた。

明け方4時。眠気と戦いながら、シールを足の裏に貼ってみた。すると、1分ほどで回復した。「おお!これがシールに注入されたパワーの正体か!???」

因果はともかく、痛みが収まったので、そのまま平和に眠ることができた。

その後も足が攣ったら、足の裏やふくらはぎに貼って収まるということが何度かあったので、健康器具の類に詳しい知人に話しところ、冒頭の「プラシーボじゃね?」コメント。

駅伝などマラソン選手が首や腕に貼っているの光景は20年以上前から見ている。きっと一定の効果があるから需要もあるのだろう。仕組みの一部は目に見えないから、信じにくいけど、本人がよければそれでいいという考えもある。

知人から「プラシーボじゃね?」と言われ、俄然気になってきた。

そこで、100均ショップの文具コーナーで、単なるマーキング用の白い丸形シール(以下、ただのシール)を買ってきた。サイズはパワーシールとほぼ同じ。

就寝時に枕元に置いて眠りその時を待った。すると明け方、右足が攣った。「キターーー」

まどろみながらなんとか起き上がり、ただのシールを右足の患部に貼ってみた。変化なし。当たり前だ。もう一枚貼ってみた。変化なし。攣っているので痛い。

さらにもう一枚。都合3枚貼ったところで、おやおや?痛みが引いていくではないか。
なんだこれは?なんでだ?不思議に思いながら立ってみた。痛みが無い。攣っていない。
ちょ、ちょ、ちょ待てよ… なぜかわからないが、こむら返りが治った。

ということがあったのが4日前のこと。さらにその2日後、左足が攣って目が覚めた。
すぐさま「ただのシール」を貼ってみた。変化無し。もう一枚貼った。すると、痛みが引いていった。都合2枚。

これが「思い込み」の為せるパワーか? ただのシールである。100均で売っているからきっと原価は数十円。おいおいおいおい…

ユーザー(自分)としては、手段がなんであろうと、こむら返りから解放されればOK。

自分の体を使った人体実験。
しばらく続けて論文でも書こうかな。誰も信じないと思うけど。


沖縄出身のお笑い芸人さんが命名してくれたペンネーム/テレビ番組の企画構成5000本以上/日本脚本家連盟所属/あなたの経験・知見がパワーの源です