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上を向いて歩こう

黒いアイツは敵か味方か。

朝。変わらない職場への道中。その日は見事な巻雲(すじ雲)がかかっていたので「雲ひとつない」とは言えないまでも、寒さも和らぎ心地よい気候。文字通りの「快晴」。

にも関わらず、わたしは「下を向いて」歩いていた。特に体調が悪かったわけでも憂うつだったわけでも無い。ただ何となく「下を向いて」歩いていた。

するとわたしの影のちょうど頭の辺りを黒い大きな影が横切る。「鳥か?」と思い見上げると一羽のカラスが大空に向かって羽ばたいている。

「おぉ…」

声にならない声をあげ、しばらくその姿に釘づけに。

そのカラスは懸命に羽を羽ばたかせていたかと思うと一転、羽ばたきをやめ、上昇気流にのって更に上空へ。

大袈裟かもしれませんが、その姿は空の王者を彷彿とさせるものがありました。「優雅」で「自由」。まるで「下ばかり見るな、上を向け!」と言わんばかり。胸にくるものがありました。



が、しかしですよ。

時を遡ること数年前。場所は自宅付近のゴミステーション。ゴミ出しに向かったその先に、いたんですよ。奴が。

ざっと数えるだけでも両手では数えきれない数。ゴミネットは食いちぎられ、辺り一面ゴミが散乱状態。こちらが近づいても一向に逃げる気配なし。なんなら「カァーカァー」鳴いてます。めっちゃ威嚇するみたいに。

もう怖いのなんの。ライオンキングのスカーとその一味みたいな感じ。

カラスは人を判別でき、人から危害を加えられると仕返しにくると子供の頃に聞いたような聞かなかったような…

あの時は流石に怖かったですし、「これからずっと居着いたらどうしよう…」と思ってました。

幸い数回の襲来で済みましたが…


あの時の生物と今回の生物が同じ種族とは思えないくらい印象が違いました(笑)

今回の件で、同じ人でも一面だけを見てその人の人柄を決めてしまわないように注意したいなと改めて思った次第です。

カラスは人を襲う事もあるので皆さん気をつけてくださいね!

有料記事について調べていて思いました。有料記事は書き手が作品に価値を見出している。他方、サポートは読み手が作品に価値を見出している。自分以外の人から認めてもらえる、そんな文章をこれからも。