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初めての北海道 ~生産者に会いにいく旅~その3

さて、あいばさんのサロマ湖を後にして、次に向かうは余市町。
あのウイスキーでも有名な街です。

佐呂間から余市までは約345キロの道のりです。
フェリーを降りた苫小牧から佐呂間までが約350キロだったので、ほぼ行って帰ってくるような距離感です。
こちらも高速道路で4時間半くらい。

ただ、今回の生産者に会いに行く旅では、特に名所巡りやグルメ巡りなどは考えていなかったのですが、一箇所だけ、北海道に来る事があればどうしても寄りたいところがありました。

佐呂間からまっすぐ余市へは向かわず、ちょっと旭川に。

ここには公園があります。
この日はいい天気で、親子連れが楽しそうに遊具で遊ぶ光景も目に入りました。
きっと地元の人に愛されている公園なのだと思います。
ひまわりも咲いていて、本当にいい公園だな、と感じました。

ひまわりはみんなで太陽の方を見上げていました

その管理棟のようなところに、たくさんの花やメッセージが添えられているところがありました。
そう、ここに来たかったのです。

2021年3月、雪の積もるこの公園で、一人の女子中学生が凍って発見されました。
旭川女子中学生いじめ凍死事件と呼ばれる事件です。

詳細はここには書きませんが、絵の上手な女の子だったそうです。
ネットで調べるとその子が描いた作品の一部を見ることができますが、とても繊細で素敵な絵なんです。
でも中には、いじめで苦しんでいるときに描いた絵なのか、とても悲しそうな絵もあります。

どうしてこの公園を選んだのか分かりませんが、もしかしたらこの子も小さい時にこの公園でいっぱいお母さんやお父さん、友だちと遊んだりしたのでしょうか。

ニュースなどで報じられるこの子へのいじめの内容はとてもひどいものです。
子ども同士とはいえ、
いえ、子ども同士だからこそ凄惨ないじめに発展してしまうのかも知れません。

いじめは心をズタズタにする暴力です。

いじめている方は、自身の憂さ晴らしとか、グループ内での自分の立ち位置を確保するためだとか、いろいろな理由があるかも知れません。

自分の子どもの頃にも、程度の違いこそあれ、今振り返ればいじめだったかも知れない、と思うことはありました。
する側でもされる側でもなかったけれど、傍観者も同罪だと、今は強くそう思います。
様子を見て「これっていいのかな?」という不安はありました。
でも、その時、勇気を出して止めることも庇うことも出来なかった過去の自分がいます。

それに気付いたら、もう傍観者でいることは出来ない。

2021年当時、この事件を知った時は衝撃でした。

2019年9月から、2021年2月に失踪するまで。
約1年半、いじめと向き合い、この子は戦ってきた事を知りました。

いじめは、たとえ子ども同士であろうと犯罪です。

死なせてしまったら、絶対にもう帰ってこない。

それでなくても、一生の心の傷を残すことだってあるかも知れない。
その傷が、何年後、何十年後に肉体と心を引き裂くことだってあるかも知れない。

どうか、生まれ変わりがあるのなら、今度は好きな絵がいっぱい描けますように。
たくさんの友だちとたくさんの楽しい思い出が作れますように。

そう手を合わせてきました。

人々の心が暖まる世界になりますように

ここから、改めて余市へ向かいます。

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